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俺は 美少女の愛に なぜか気付かない  作者: TKO
第二章    学校
22/24

第十七話  友情。 クロアのお泊り

「じゃあ、スタート!」


地獄犬との戦いが始まる。


レインには、心配していることがあった。


(クロアを守りながら戦えるかな・・・)


今回は、クロアも参戦している。

万が一、クロアが死んだら、俺の発作を抑える手がかりが無くなる。

なんとしても、それだけは避けないと・・・


地獄犬が、シェイドに襲い掛かる。


「くっ・・・!?」


奴の凄まじい突進で、シェイドの体勢が崩れる。


次の瞬間。


俺の目の前まで、地獄犬が迫っていた。


(早いッ!?・・・回避、間に合わ・・・!?)


「レイジング・フレイム!」


奴が、真横に吹き飛ばされる。・・・助かった・・・


「油断するなです!」

「すまん!」


「来るぞ。」


見ると、奴はピンピンしていた。

アイリスの魔術が全く効いていない?


そ、そうだ!クロアは!?


「あ、あわわわ・・・」


隅っこで、あわあわしていた。

奴の注意が、クロアに向かないようにしなければ。



「ぐぁっ!」


シェイドが、奴に引き倒された。

そして、奴は、二回、三回とシェイドに噛み付く。


「アクア・ウォール・・・!」


とっさにシェイドが魔術を使う。

すると、地獄犬は、シェイドから離れた。


「濡れるのを嫌ったのか・・・?」


奴は、水に弱いのかもしれない。・・・そうだ。


「クロア、回復!」

「あ、ははいっ!!」


クロアがシェイドに治癒魔術をかける。

回復役がいて良かった・・・


「奴の弱点は水だ!・・・多分!」

「分かったです!」

「了解だ。」


シェイドが、真空斬に水の魔術を加えて放った。

・・・効いてる!・・・よし、俺も!


「貫く小刀ピアッシング・ナイフ!!!」


ファウス先生に教わった技だ。


地獄犬は、簡単に回避する・・・だが!


「これでどうだぁぁ!!!」


貫く小刀を一気に、三十本ほど放つ。

奴は、全て回避できるはずも無く、足にナイフが突き刺さる。

よし、動きが止まった!


「行くですよ!ハイドロ・プレッシャー!!!」


アイリスの水魔術が、奴に直撃した。

明らかに、奴は弱っている。


「剛断剣。」


シェイドがすかさず追撃する。

さすがに、切断はできないか・・・


その時


地獄犬が、吠えた。


「ごがあああああああああああああああああ!!!!!!!」


・・・うるせぇっ!?


「くっ・・・!」

「な、なんですかっ!?」


俺たちの動きが止まる。そして、奴はアイリスに襲い掛かる。

やばっ・・・!



「がうっ!?」


奴が、見えない壁にぶち当たった。なんだ・・・?


「や、やった・・・できた・・・」


どうやらクロアが魔術でアイリスを守ったようだ。


「助かったです!」

「あ・・・うん!」


クロアは、離れたところに居たので、咆哮の影響を受けなかったようだ。


「み、みなさんっ!敵の動きを止めてください!お願いします!」


「わかった!」

「了解だ。」

「了解ですっ!」


一体何をするのだろうか・・・?




(よし・・・できるできる!私ならできるっ・・・!)


最初のほうは、緊張して何も出来なかったが、私は、アイリスちゃんを守ることが出来た。みんなの役に立てるんだ!



「おおおおおおおお!!!」

「はぁっ・・・!!!」


シェイドとレインが、地獄犬の背中に剣を突き刺した。


「アイリスッ!!!」

「はい!フローズンシール!!!」


奴の足が凍り、動きが止まる。


「ありがとう、みんな!」


次は、私が頑張る番だ。

集中、集中・・・!


地獄犬の足の氷が溶けた。


「ガーディアン・シールド!!!」


地獄犬の周りを囲むように、光る壁が現れた。

奴は、脱出しようと突進するが、びくともしない。


「ふーっ・・・集中、集中・・・」


クロアは、地獄犬を囲む壁を、どんどん圧縮していく。

奴は、迫る壁に、どんどん圧迫されていく。


「あ・・・」


バキバキ、グチャッと、奴が壁に潰された。


「や、やったぁっ・・・!」


喜ぶクロア。


「うっわぁ・・・エグいな。」

「ざ、残酷です・・・」

「恐ろしい。」


ドン引きするみんな。




「いやぁー!良かった良かった!特にクロア君!ちゃんと制御できてたね」


「ありがとうございます!」


「あの魔術、すごかったな!クロア。」

「あぁ。できれば、あれは、食らいたくないな。」

「あたしには無いやり方です。・・・良くも悪くも。」


やったぁ・・・みんなに認めてもらえた・・・嬉しい!


「・・・あっ」


クロアが、ふらっとよろめき、その場にへたりこむ。


「どうした、クロア。」


「多分、魔力の使いすぎだろうね。クロア君、あまり体力無いから。」



まぁ、何はともあれ、みんなと仲良くなれて、良かった。





その夜、クロアは悩んでいた。


(どうしよう・・・やっぱり、行ったほうがいいのかな・・・)


レインとの約束のことだ。


(何されちゃうんだろう・・・)


エッチなことでもされるのだろうか。


(でも、レイン君に限ってそんなこと・・・あるかも。)


・・・約束は、守らないと。レインの部屋に向かう。



「あぁ、クロア。来てくれたか。」

「う、うん。」

「良かった・・・」

「それで、私、何をすればいいのかな・・・」


一体、なんだろう・・・


「今晩、俺と一緒に寝てくれ。」


「・・・ね、ねぇぇぇぇぇ!?」

「やっぱり、嫌か・・・?」

「や、でも、そんないきなりっ・・・!」

「試したいことがあるんだ。」


・・・何を試すんですかぁぁぁ!?


「・・・は、はい・・・わかりました・・・」


レイン君は、私を助けてくれた、恩人だ。

私もレイン君の役に立たないと・・・!


「いいのか?」

「うん。」


こうして、私は、レイン君の部屋に、お泊りしてしまったのだ。




翌朝


(結局、発作は起きなかった!やっぱり、クロアには何か特別な力があるのだろう。ただ、エロい衝動を抑えるのに苦労した。いや、何もしてないよ?ほんとだよ?)


クロアに何かして、嫌われたら困る。

クロアには、協力して欲しいことがあるからな。



「クロア?」

「ひゃいっ!」

「あれ、起きてたか。」

「あ、うん。(眠れなかった・・・)」


「クロアって、この学校を卒業したら、何になるんだ?」

「・・・うーん、まだ決めてないけど。」

「そうか。じゃあ」


「この学校を出たら、俺と一緒に旅をして欲しい。」

「えっ。」


クロアと一緒なら、発作が起きる心配が無く、楽に旅が出来るだろう。


「こんな私で・・・いいの?」

「クロアじゃないとダメなんだ。」

「ふえっ?・・・あ、うん・・・あ、ありがとう。」

「・・・お願いだ。」

「・・・分かった、私、レインに付いて行く・・・」


クロアは承諾してくれた。


「ありがとう、クロア!よし、朝ご飯、食べに行くか!」

「う、うんっ!」



(レイン君と友達になれた!すごく嬉しいっ!)

(発作の心配がなくなった!すごく嬉しいっ!)



それぞれ、考えることは違ったが、良い朝だった。




カルロスさんをもっと登場させたいけど、出来ない。

くそぅ・・・

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