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俺は 美少女の愛に なぜか気付かない  作者: TKO
第二章    学校
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第十六話  友達になりたい

クロアは、ずっと悩んでいた。


(一体あれは、なんだったんだろう・・・)


あれとは、昨日の夜のことだ。


いきなり、レイン君が私に飛び掛ってきて、押し倒された。

しかも、「一週間後の夜、俺の部屋に来てくれ」なんて言ったのだ。


どうしよう・・・


お母さんは、男は二人きりになると、襲い掛かってくるって言ってたし・・・なんだか怖いな・・・



「クロア!」


「ひゃいっ!?」


いきなりレイン君から話しかけられてびっくりした。


「あ、いや、回復してくれないか?」


「あ、はいっ!」


「あぁーっ、また勝てなかったですーっ!」


「お前はまだまだ荒っぽいんだよ・・・無茶苦茶やりやがって・・・」


「回復したらもう一回勝負です!」


「やだよ・・・シェイドに相手してもらえよ。」


「・・・レインじゃないと意味がないんです!」


「あぁ、面倒くさい。」


「なっ・・・!」



レイン君とアイリスちゃんがもめてる。

・・・いいなぁ、仲がよさそうで。

なぜか、レイン君のことが気になる。


レイン君は、よく分からない。

優しいんだか、乱暴なんだか。


でも、私のことを助けてくれたときのレイン君の顔は、とてもやさしく見えた。


友達になりたいなぁ・・・



「おいシェイドー!剣術やろうぜー!」


「仕方が無いな。いいだろう。」


「あたしよりその男を選ぶですかーっ!!!」


「だってお前の相手疲れるんだもん!」


「諦めろ。この雑魚は、俺が叩きのめす。」


「叩きのめすのは、あたしです!」


「俺だ。」


「じゃあ勝負です!」


「いいだろう・・・来い。」


「お前らややこしいな!」



・・・私もあの中に入りたい。


でも、私、回復しか出来ないし、みんなと一緒に戦うなんて・・・


いや、やるんだ。皆と肩を並べたい。


「先生っ!」


「なんだい?クロア君。」


「私も・・・戦いたいです!」


「これはまた、難しいお願いだね。」


やっぱり・・・


「いいよ、分かった。特訓しようか。」


「いいんですか?」


「あの子達と、仲良くなりたいんだろう?じゃあ頑張らないとね。」


「ありがとうございます!」



こうして、私の特訓が始まった。



「そもそも、君は、攻撃に適していない。」


「・・・はい。」


「君が特化しているのは、『愛』の感情だ。愛の魔術に、攻撃魔術は一つも無い。」


たしかに、回復とか、守護の魔術だけだ。


「でも、魔術と言うのは、使い方によって何でも出来る。だから・・・」


だから?


「今日から、君には、守護の魔術を練習してもらうよ。」


「守護の魔術・・・ですか?」


「防御は、最大の攻撃、だよ?」




六日後・・・



「おいシェイドー!剣術やろうぜー!」


「いいだろう。」


「デジャブですっ!」



今日は、特訓の成果を発揮する日だ。

大丈夫。先生もそう言っていた。

でも、もし失敗したら・・・



「おーい、みんなー!」


「なんですか?」

「なんだ。」

「なんです?」


「今日は、魔物との実戦をしてもらうよ。」


「マジですか。」

「さっさと片付けて、剣術をやろう。」

「レインは、あたしと勝負するんですー!」


「それでね、クロア君も参加するから。」


「えぇ!?大丈夫なのか?」


「はい!頑張りますっ!」


「戦えるんですか?」


「は、はいっ!」


「下手をすれば、死ぬぞ。」


「あ・・・うぅ・・・」


自信がなくなってきた。


「まぁまぁ、みんな。やってみればわかるから。」




「さて、今日の相手は・・・ジャジャーン!」


・・・でっかい犬だ。


地獄犬インフェルノ・ハウンドでーす!」


「・・・犬だな。」


「いやぁ、捕まえるのに苦労したよ。なんせ動きが早くて・・・」



「無理はするなよ?クロア。」


レイン君が心配してくれた・・・嬉しい。


「君が死んだら、困るんだよ。」


・・・よし、なんだか力が湧いてきた。や、やるぞー!


(クロアが死んだら、手がかりが無くなるからな・・・)


そんなレインの思いを知る由は無い・・・



「じゃあ、スタート!」


戦闘が始まった。





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