プロローグ
これはいつかの公園の話。その日も今日はアイツと遊んでいた。
「追いてくよ、裕太~」
「ま、待って裕也~」
と、アイツが俺の方を向いていたからか、ドン、と誰かにぶつかった。慌てて駆けつけると、アイツとぶつかったのは俺たちと同い年くらいの女の子だった。漫画に出てきそうな、明るい茶髪のロングヘアが印象的で、清楚な白いワンピースを着ていて。少なからず俺は少しその子に見とれてしまった。が、ハッとして、
「だ、大丈夫?!2人共」
今思えば赤の他人の心配するなんて俺も純粋だったんだな、と思う。だが、その時の俺は今よりももっと気が弱かったので、完全にパニクっていた。すると、アイツは苦笑、女の子は笑って、
「大丈夫だって、こけてないんだし」
「私も大丈夫。心配してくれてありがとう」
「よ、よかった…」
「ホント、裕太は心配性だなぁ」
「ち、違うもんっ」
そう慌てて言う俺を見てアイツだけでなく、女の子も笑った。恥ずかしくなって顔を下に向ける。
「初めて見たけどここに引っ越してきたの?」
「ん~…お父さんの仕事でここに来ただけ。1ヶ月くらいしたらいなくなるよ」
そう言って女の子は寂しそうに笑った。アイツが俺の方を見た。俺は答えるようにこくんとうなずく。
「ねえ、ならその期間だけかもしんないけど…一緒に遊ばない?」
「えっ、…いいの?」
「もちろん。…僕は裕也。こっちが弟の裕太。君は?」
「私は――」
あの子の名前はなんだったっけ?