序
「ハァ、アンタこれしか稼げないの?」
中年の女性ー母親が高校生ぐらいの少年に言う
「ごめん。先月インフルで休んだから」
「たく、教祖様の所に行かないからよ!!」
「・・・」
母親は父親が出張先で不慮の事故で亡くなり、産まれるはずだった弟も父親を亡くしたショックで流産してから知り合った新興宗教団体に嵌ってしまい十年以上になる。
少年は高校に通わせてもらえているがバイトで生活費などを稼いでいるが母親に取れる
「いいわ、当分私帰れないから」
「・・・」
母親はそれだけいい家を出ていく。
「・・・食べるのなかったな。安売りの弁当買いに行くか。図書館に本を貸せないとな」
借りていた海外ミステリーと好きな戦国時代を舞台にした小説の下巻を持ち近くのスーパーで安売りの弁当を買いに行く。
図書館で本を返しすぐ近くのスーパーに行こうとした時だった
「お兄ちゃん、早く早く!!今日ママがカレーだって言っていた!!」
そろばん教室のカバンを持った男の子が同じくそろばん教師のカバンを持った男の子
「そんな急ぐと危ないぞ!!」
その男の子が言った時だった。
パトーカーに追いかけれた派手な車が信号無視で男の子に迫っていたー
「危ない!!」
少年は男の子を兄である男の子に飛ばして少年が撥ねれた
体中が痛い、そして意識ももう・・・
「お、お兄ちゃん大丈夫!?」
その男の子の声と少年を撥ねた車はそのまま逃走したがパトーカーは止まり警官が救急車を呼んでいるが
少年は
(もう駄目だな・・・・ろくな人生じゃなかったな・・・)
物心ついたばかりの頃にもう覚えてないが優しかった父、産まれるはずだった弟の所に行くのだと分かりそのまま目を閉じたはずだったー
「オンギャー、オンギャー」
「母上!!元気な男の子です!!俺の弟です。」
十歳ぐらいの男の子が自分を見ている。
「男の子・・・あの方と私の子ー名前はあの方が決めていた崑夜叉よ・・・
ああ、あの方が私の所に来て・・・」
「は、母上!?」
「しっかりなさって下さい!!お駒様!!」
年若い女性の声がするー
「オンギャー(え・・・)」
産んでくれた母親が死んだのだと分かった。
戦国時代の伊勢(現在の三重県)は伊賀忍者で有名で後に織田によって領主北畠氏は滅亡する。
そして伊勢は諸家が割拠しており北伊勢四十八家と言われている
そんな戦国時代の伊勢国のとある山間の集落ー隠れ里の中でも大きめの家にて
「崑夜叉様!!また川遊びですか!?」
「あ、・・・うん・・・:
崑夜叉と呼ばれた五、六歳の男の子は死んだはずの少年だったがまさかの戦国時代ーしかも色々と物騒な伊勢国ーしかも平家の隠れ里の長の弟川松崑夜叉と産まれ変わっていた
叱っているのは母代わりである乳母おれんだった。
「もう、崑夜叉様は・・・」
呆れているがどこか母性があるいい方だ。
「着替えの着物を持ってまいります。」
おれんが言った後
「まだここは平和だな・・・」
と小さく呟くのだった。




