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第39話 滅びの一撃

緊張のあまり、セレナは足を止めてしまった。


一方リオネはもうあとには引けまいと、覚悟を決めた顔になっている。


「俺っちは俺っちのために、ここからは全力で行きます。」


セレナも生半可ではリオネに勝てないと察した。


「かかってこいよ。」


セレナは構える。


セレナが飛び出し、殴る。リオネは左へ避ける。その腹に殴りを入れようとした時にセレナに左へと流される。


「あめぇよ!」


急な方向転換した後直ぐに顔をストレートで殴るが、リオネはそれを両手で止めた。


「お、少しはやるみたいだ……ッ!」


「おらぁ!」


リオネがセレナを持ち投げた。

それを追いかけて、腹に蹴りを入れる。


「ぐはぁっ!?」


追撃を何度も入れる。

セレナは苦しそうに目を閉じる。そして攻撃の一瞬の隙に息を吸った。


そして


「ふんッッ!」


腹に気合を入れた。その声に少しだけリオネは驚いたが、


「何してんですか!まぁいい、これで終わりですッ!」


直ぐに体制を直し、深く腹を殴る。

これは大きな一手となるだろう。リオネは勝機を見出した。しかし


(?、何だこの硬さ。壁?)


まるで、巨大な鉄塔をサンドバッグにしてるみたいな感覚をリオネは感じた。


洞房穴節(カルデラ)!!」


一瞬の隙をつかれた。

セレナはリオネを下方向に空を切るように自分ごと落とした。


ドガァァァァン!!


地面が陥没し、大きなくぼ地が生まれた。

セレナは息が切れたかのようにはぁはぁと息をしている。


セレナがくぼ地の真ん中に倒れているリオネを見下している。リオネは目を見開き倒れたまま、まるで事切れたかのような様子だった。


「私の勝ちだ。リオネ。」


セレナは胸に手を当て、呼吸を安定させようとした。


「やっぱり、この技はとんでもなく集中力がいる。……疲れたぁぁー!みんなに会いたーい!」


ただこのトンネルではキュゥっとことりがさえずくような音だけが響く。


おそらくリオネは死んだ。運が良ければ気絶だ。

どっちにしろリオネは今後デザイアルを続けることは


ガサッ


━━━!?

セレナは後ろを振り向く。しかしそこには()()なかった。そう


リオネの遺体ごと何も無かった。


突然、どこからか拍手する音が聞こえてきた。


前方を見ると、傷だらけだが静寂に黒のカッターシャツに褐色のハーネスを身にまとっている。


「リオネ……まじかよ。」


セレナが牽制するとその細身の男は、右足を後ろに引き、上半身を深く折り曲げ、床を擦るように靴の音をコツっと響かせた。


まるで戦士のように。


「ご紹介が遅れました。わたくし、反実架想教会(ネオ・ラッダイド)教主リオネ・カジルと申します。」


口角を上げ、ただガンギマってニヤついていた。


◇◇◇


「イザナ、教主は?」


ある集団の先頭を走っているのは、白髪で毅然たる姿勢を持つ絶対的強者と、黒髪から感じる何者にも染まらない王の資格を持ち得ている決然的王者だった。


イザナはタドナギの極度の心配性に、飽き飽きしている。


「自分で見ろよ、どうせ大丈夫だぞ。」


後ろを振り向く。


「ほらな、大体ゴツすぎるんだよこっちの集団。」


輝石教会と聖輝石騎士団の同盟により、手を組んでいる。しかしあまりにもメンバーが個性がありすぎる。


「聖輝石騎士団のトップと、王の僕。そして輝石教会教主に、その幹部、それぞれの部下。」


「うん、逆に足りないんじゃないか?」


タドナギはそう軽く言う。


「足りすぎるわ、バカかお前は。」


イザナは呆れた。


周りを囲む人間には輝石教会の幹部がいる。

それは烈達がよく知っている、ガルドも居た。


「イザナが言う通り、確かにちと護衛が多すぎるような気もするな!はっはー!」


大声で笑う、後ろの紫髪の女が耳を塞いだ。


「ガルドうっせーんだよお前は!それに、多いに越したことはないだろ!」


そうよく筋肉が育てられた腕を前に突き出し、ガルドを指さした。


「ガルド、アイル、喧嘩をしないでください。軍隊の和が綻びますよ。」


そういうと、緑のように見える黒髪は存在しないメガネをクイッとあげるように鼻根を撫でた。


「私の心配などせんでも良い、十分私も貴様らと遜色ない力を持ち得てるのだぞ?」


アガネがそう心配しなくても良いと言うと、イザナには煽りのように聞こえた。


「あ"ぁ……?」


イザナは後ろを振り向き、ピリピリしながら指をカチカチに曲げた。


「落ち着きなよ、アガネ様は気にかけてるだけだ。」


タドナギがそう哀れんだ目でイザナを見ると、イザナもばからしくなって大人しく前を向いた。


「お前が鈍感すぎるだけだわ。」


そういざこざしていると、目の前に人影が見えた。

イザナは警戒した。しかしタドナギがイザナに指を見せる。


「落ち着け、まだ戦うと決まったわけじゃない。」


人影が形になると、3,4人が居た。目的地に走っているわけでもなく佇んでいた。彼らはタドナギ達を見ると驚いたが、すぐ臨戦体制に入った。


さしてイザナも拳を構える。


「ん?イザナ、なんで君は拳で戦うんだ?天之瓊矛は?」


タドナギがそう言うと、イザナは笑う。


「あれは、人を簡単に殺める。即時性が必要ないなら拳で十分だ。」


イザナが飛び出す。そして一瞬で彼らの所へ移動すると近くにいた右の人間の腹をよそ見しながら殴った。


すると、ザクッと音がした。


「砂利……?」


少し後ろに引いた。その隙を後ろから突かれそうになったが、当然のように見切り、裏拳をぶつけた。


「あいつも無茶するねぇー……。体力使わせないようにしようと思ってたのに。」


タドナギは呆れた顔でイザナを見守っている。


(後ろにいたやつも見た目より重かった。どういうことだ?)


イザナは違和感の正体を探っていた。


イザナは3人目を遠くへ吹き飛ばす。するとすぐに立ち上がり、イザナに攻め込んできた。


攻撃を続けると感じたこと。彼らに魔力を感じない。魔力を持っていないのか?いやそれは考えられない。予選を通過するのが不可能だ。


手に握っているのが輝石だとしたら?


「ふ、そういう事か。」


「貴様らの狙いは、俺たちに強力な攻撃が当たるようにすることだな?それも1回きりの。」


イザナの謙虚な攻撃にタドナギは違和感を覚えた。


「教主様っ!」


後ろからスタスタと音が響いた。


「このままでは埒が明かない。さっさと結を書こうか。」


そう鋭く言ったあと、アガネは横に手を伸ばした。


「アイル」


パチンッ

指を鳴らす音が響く。それと同時に、炎の風を肌で感じた。まるで熱風を仰いでいるような。


「了解しました。アガネ教主。」


無数の炎の刃が生まれた。彼女自身の髪も激しくなびく。


熱刺激突(インスパイス)


彼女が手を前に押し出すと、炎の刃は的にめがけて突撃する。


イザナはアイルの魔力を感じ取った。


「やめろ!!、炎を打つな!」


イザナは焦った。

周りも驚いた様子であった。


炎の刃は空を燃やし、神速で近づく。


「天之瓊矛!!」


叫ぶと勢いよく横ばいに移動する天沼矛が出でて、その一瞬を掴み取り、手を交差し上に投げるように外側に腕を弾いた。その時天之瓊矛は永遠と回転をしている。


「聖輝流・擁刻!!」


アイルの炎をかき消そうと天之瓊矛は廻る。


しかし炎は必ず飛び火する。


ボウ


「ッッ!!」


その炎は次へと繋がり、莫大に大きくなる。


「火薬」を背負った人達はすごく喜んだ。


「おつかれさん、くそ王ども。ここでリタイアだ。」


その爆発は、熱を持ち周囲を焼き尽くす。


「こっちに天之瓊矛……間に合わねぇ!」


イザナは切り替えた。この傷を受け入れることにした。


そして


紅蓮の炎は全てを包み込んだ。


「私の推測は正しかった。」

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