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不死の軍団  作者: svn
19/20

■揺れる想い

今、湖畔の宿に宿泊している。

私はエレナ。伯爵領代官の兄妹、リュートとリナの旅仲間ってところね。

リナが湖畔の散歩に出てる間に、私は料理を習う。

宿の女将さんに、郷土料理を教えてもらう約束をしている。


***

まずはソースから。小鍋に白ワイン、そこに少しのお酢。

今回は、そこにタマネギとニンニクのみじん切り。

で、弱火でじっくり煮詰める。鍋の半分ぐらいまで煮詰める。

煮詰まったところで、タマネギとニンニクを取り出して絞る。

絞ると旨味、風味がぐーっと引き立つ。

プロは、最後の一滴まで絞り出すんだって。

再度火をつけ、弱火のまま固形のバターを多めに投入。このまましっかり混ぜ込む。

まぜまぜまぜ。ふー。とろりとした、濃厚なソースが出来上がる。

ここで味見。塩加減をみておく。ちょっと塩が足りないかな?胡椒もいれよう。

さらにひと工夫。トマトの角切り、パセリのみじん切り。レモンの皮は隠し味。

豪華になった。ん。完璧。


***

今回の主役は魚。使う魚は身に水気が多いらしい。

事前に塩を振って、水分を出す。しっかり拭き取ったら、もう一度塩で味付け。

ちょっと濃いめがいいかな?

そこに小麦粉をしっかりと、まんべんなく振りかける。

この粉がカリカリに香ばしく焼けて、美味しくなる。

鍋に植物油を少量。身が浸る分だけ。

鍋が冷たい状態で身を置いて、ゆっくり、じっくり火を通す。カリカリになったかな?

焼き目を両面、全体につけたら火を止める。今度はオーブンね。

身をふたつに切り分け、温度を上げたオーブンに優しく入れる。

オーブンって小窓から中をどうしても見ちゃうよね。

オーブンに入れるのは2回。2回目は向きを変えて火を通す。


***

ソースを掛けたら完成よ。

というところで、香りを嗅ぎつけたのか、リュートと私の兄キースが駆け込んできた。

「あれ?リナは?」

まだ帰ってきてないらしい。でも、熱々が食べたいのよね、と待たずに食べようとするとリナが帰ってきた。

「ただいまー。あ、なに?できたの?たべたーい。」

ジュルリ。え?リナのよだれを啜る音?

まあ、リナったら、お行儀が悪い。立ったままでひとくちパクリって。

「美味しい!塩加減最高だわ」

そりゃ、そうよ。私が丹精込めて作ったんだもの。

「ちょっと!ミーノに見せられないことしないで」

つい、声を荒らげてしまった。

その声でお昼寝から起きたミーノを抱き上げ、シンに料理を運んでもらう。

「さあ、みんな。いただきましょう」

リナは色気より食い気。いつもどおりすぎて感心した。


***

食べ終わったころ、リナがいつもの体勢。歌う体勢に入ってた。

え?なんで?

驚く間もなく、彼女の歌が食堂に、宿に、湖畔に響く。

毎回違う曲。言葉は一切わからない。でも、いつも強烈に胸を打つ。

まさに女神。歌ってる間は、神々しくてまともに見れない。

もちろん、光ってるからだけど。

リナの気持ち、思いを体じゅうに感じる。

いつまでも一緒にいたい。そんな気持ち。すごく共感できる。

ずっと、ずうっと側にいられたら。

運命ってあるのかな?

ふと、リュートの顔を見てしまう。リュートは今どんな気持ちだろう。

私を受け止めてくれるかな?

彼への思いは昔から。リュートを例えるなら空。真っ青の、澄んだ空。

光り終わった後も、リュートの顔を見ていた。


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