表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/10

青山への注目と壁山さんの心配

授業が終わると転入生の宿命とも言うべきか青山は女子に群がられていた。


「どうして転校してきたの?」

「親の仕事の都合なんだ」

「青山さん男子の制服選んだんだね」

「こっちの方が僕に似合うかなと思ってね。どうかな?」

「僕っ娘なんだ~。可愛い~。かっこいい~。制服似合ってるぅ」

「ありがとう」


ひとつひとつの質問に丁寧に答えていく青山を一瞥して熊田は席を立って教室を出る。

同じ空間にいると心臓がどうにかなりそうだと思ったのだ。

特に目的もなく歩いていると後ろから友人のひとりである女子生徒、壁山が追いかけてきた。


「待ってよぉ。熊田ちゃあああん」


甲高い声に小柄な体躯。ツインテールを揺らす小動物的な姿の壁山はアイドル的存在としてクラスの皆から愛されている。


「壁山ちゃん。どうかしたの?」

「様子が変だったから追いかけてきたの」

「心配させてごめんね。私は大丈夫だから」


愛想笑いを浮かべる熊田に壁山はぷうっと頬を膨らませて余り袖が目立つ両腕を腰に当てておかんむりになった。


「嘘つかないの。熊田ちゃん、今日変だよ?」

「それは……その……」


視線を泳がせる熊田を上目遣いでじっと見つめ続ける壁山に、彼は降参した。


「実は――」


熊田は今の悩みを壁山に打ち明けることに決めた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ