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39 家族で休日をのんびり…?

 おはようございます。

 今日はとっても良い天気。窓辺では庭に住んでいる小鳥がさえずっています。

 因みに、本日学園はお休みですわ。


 先日のお話し合いで、アシェリーに嫌々「言う事をきかせる」事もできましたし、ラファエロ家断罪の証拠集めの為の準備も着々と進んいます。

 準備出来次第、即実行あるのみですわ。


 さて、そんな中、本日の予定ですが。


 月に一度の、家族全員でのピクニックです。


 我が家、侯爵家と言う家柄と、各々の仕事事情があり、皆が皆忙しいんですの。

 三食、家族全員が揃って食卓につくなんて、殆どできない位ですわ。

 と言う事で、我が家には昔から恒例行事となっている事がありますの。


 それが、月に一度のピクニックですわ。


 この日は、全員仕事などはお休みし、家族でのんびり過ごすのです。

 とは言え、癖が強い人間しかいない我が家。

 その全員が一箇所に集まると、どうなるか……必然的にお察しくださるわよね?







 時は進み、大分日が高くなってきました。

 私は、現在王都内にある、我が家の別邸に家族揃って来ております。


 森に囲まれた、王都の端に位置する静かな場所。

 屋敷の庭には自然の川があり、その側でピクニックをするのが、いつものお約束になっております。


 恒例行事と言う事もあり、今日は我が家の料理長が、これでもかと腕を振るったお弁当が並べられていますわ。

 どれも、家族の好物ばかりです。


「はぁ、落ち着きますわ…やはり、こう、ゆっくりする時間をもつのは大事ですわね」


 侍女長兼、お母様の専属侍女であるターニャが笑顔でお茶を渡してくれました。

 その横では、私の専属侍女ララミーが…また何か薬を出してましたわね。


 今度は何を混ぜたのかしら。


 って、え?ちょっと、私だけじゃなくて兄様やヘンリーにまで!

 は?お父様とお母様にまで使う気?


 ………知らないわよ?後で何言われても。


「はぁ、もう好きにして。私は知らないわ」


 溜息混じりにララミーにぼやくと、親指を立ててアピールされました。

 本当に、私達兄弟だけならまだしも、お父様お母様の前でなんて…あ、ターニャにゲンコツもらいましたわね……自業自得ですわ。


 我が家の侍女や侍従の中で、ターニャが一番強いですからね。

 その次は、ターニャの妹である、同じお母様の専属侍女ラミエルでしょうか?

 当主であるお母様の専属は伊達ではありませんわ。


 あ、因みに屋敷を取り仕切る家令もおりますのよ?

 彼はターニャの旦那様。

 普段は屋敷を取りまとめながら、領地経営などを補佐しております。


「あら、ララミー?今回の薬には微量の魔力を混ぜたの?」


 そんな中、お母様が呑気に質問されましたわ。


 まぁ、飲んだ瞬間私も気付きましたが、何故毎回要らない工夫を凝らすのかしら?ララミー。

 私達で実験…は無いでしょうが、やる事がどんどんえげつなくなってきてますわよ?


「はい奥様、先日「実験君」で立証できた薬を混ぜております。体力、精神力、魔力に作用する、その名も「スーパー元気君三号」ですぅ!」


 ちょっと、「三号」って何?

 一とニがあったの?どれよ!聞いてないわよ!


「あら~そう。中々良い効果ね?」


 おかーさまぁー!何でそんなに呑気なの!


「今回のは自信作ですわ!奥様!」

「そう、次も頑張ってちょうだい?」


 ………お母様。


 呑気にお茶を飲むお母様。

 それに対している私は、どうやらあたふたと、面白い行動をとっていたようです。


「くっふふふっ!ふ、フィオ、やめっ!はははっ」

「はぁ…ウチのお姫様は本当に可愛いなぁ…ふふっ」

「ね、姉様…お顔が、僕見なかった事にします」


 ………順番に、兄様、お父様、ヘンリーですわ。

 失礼にも程がありますわね。


 特に兄様。あの美しいお顔を破顔させ、爆笑されてますわ。何です?魔道具で撮影して、兄様を狙う令嬢方に見せますわよ!

全く、家族の前だけ限定ですが、性格変わりすぎですわ。


「兄様!笑いすぎて、お顔が元に戻らなくなればよろしいわ!」

「はっはは、フィオ、そるは酷いと思うよ」

「舌が回っていらっしゃいません!酷いのは兄様ですわ!笑い過ぎです!」


 本当、我が家の休日は平和ですわ。


 と、思っておりましたのに。


「ところで、フィオ、何やらアシェリーと悪巧みをしているようじゃないか?」


 お父様が爆弾投下ですわ。

 しかも、物凄く「イイ」笑顔です。


「あら?その事、私も聞きたかったの。マルクとヘンリー、あとベルちゃんもお仲間なんでしょ?ズルイわ?私達もまぜてくれなきゃ」


 お父様も酷いですが……おかぁさまぁ。

 その、お綺麗な顔で女神のように微笑まれ、纏う魔力で人を殺りかねない感じ止めてくださいませ!


「おフタリとも、オミミがハヤイですわね(泣)」


 えーん、怖いよ~!

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