クラスメイトと接触
前日に明日から二部投稿に戻るといったにも関わらず、日付が変わってからの投稿になってしまい。誠に申し訳ございませんでした。
ゴールデンウイーク中は一部投稿になってしまいそうです。
待っていてくれた方、大変ご迷惑をお掛けしました。
出来るだけ早く元に戻せる様に頑張ります。
感想、評価お待ちしております。
食堂に入った。
中は、広い部屋にたくさんのテーブルが並んでいて、そのうちの一角に人数分の食事が並んでいる。
どうやら俺たちは最後だったようだ。
「おっ、大石じゃん。ん?横にいる美人さんは誰だ!まさかもう彼女作ったのか!いくらなんでも早すぎだろ!」
入って早々話しかけてきたのは、吉田知宏。
明るい性格で、よく話しかけてくる奴だ。たまにうるさい。
吉田が広に言ったセリフで皆がざわつく。
「ちげーよ真宙だよ、よく見ろ」
いや、よく見てもわかんねーだろ。
髪色ぐらいしか面影残ってねーよ。
じーーー。
吉田だけじゃなくほとんどの奴が俺を見てくる。
「こっちみんな」
「おぉ、まじで逢沢なのか」
なぜこのセリフで判断したんだ。
お前の中の俺はどうなってんだよ。
「え?・・で、どうして女になってんだ?」
本当に俺だと思ってんのか・・・まぁあってるけど。
「召喚されたときに性別変わってた。なんでかは知らん」
本当はわかっているが、説明しようとするとステータスの事まで教えなければならなくなる。
教えていいものか判断できないので、今は黙っておくことにする。
広も察してくれたようだ。
皆がざわざわしているが広と適当な席に座る。
何人かの女子が「これが胸囲の格差か・・・」とか「もげろ・・・」とか言ってるが聞かなかったことにする。
席に座ったところで一人の女子が近づいてくる。
「夕食一緒にたべていい?」
そう聞いてきたのは安田明希。
中学からの知り合いで唯一の女子の友達である。
俺と広が了承すると対面の席に座る。
「私もここでたべる~♪」
そう言って座る。
・・座っていいかぐらい聞けよ。せめて一言ぐらい聞けよ。
別にいいけど。
「こんにちはー広くんと真宙ちゃん♪」
「こんにちは、井村さん」
「いま夕食なんだからこんばんはだろ」
普通に返す広とツッコむ俺。
こいつは井村美紀。
今まで苗字を知らなかったが井村というのか。
よく安田さんに「美紀ちゃん」と呼ばれているのは聞こえていたので名前は知っていた。
安田さんの親友らしいが俺はほとんど喋ったことがないので友達でわない。
俺の中では吉田の女バージョンという扱いだ。
ていうかこいつ、真宙ちゃんつったぞ。あってるけど。
「真宙くんその服どうしたの?」
安田さんが聞いてくる。
「あぁ、男物の制服が似合ってなかったからここに来る前にメイドさんにもらってきたんだよ」
「だから皆より遅かったんだね」
「ねぇちょっと~、真宙ちゃんって呼んだのツッコまないの~?」
井村さんが会話に入ってくる。
ツッコみ待ちだったのかよ・・
「あんまり気にしてなかったんだよ」
「えぇ~!?適応するのはやっ!?」
「適応したっていうかもうやけくそになってるだけかもな」
そんな会話をしながらグラスに入った飲み物を飲む。
「グフォ!?」
むせた。
これワインじゃねーか!!
軽くむせただけだったのでこぼれたりはしなかった。
「真宙どうした!?大丈夫か!?」
広が心配してくる。
安田さんは「大丈夫?」と心配してくる。
井村さんは笑っている。 コ イ ツ め
「あぁ、大丈夫だ。ちょっとビックリしただけだ」
「ビックリしたって、この飲み物か?」
そういって広は自分の所に置いてあるやつを飲む。
「グフォ!?」
広もむせた。
「え?広くんまでどうしたの?」
安田さんが聞いてくる。
井村さんは腹を抱えている。 マ タ カ
「気をつけろよ、これワインだ」
広は忠告する。
「えぇ!?って美紀はいつまで笑ってるの?」
「アッハッハ、ゴメンゴメン。ビックリした顔が面白くてww」
人の不幸みて笑うとか最低だな!・・・俺もやるけど。
俺はもう一度ワインを飲む。
わかっていればむせないな。
「え?ワイン飲むの?未成年だよ?」
井村さんが聞いてくる。
「未成年が飲んではいけない法律はない」
「あっ、そっかここ異世界だもんね」
そう言って納得する。
「そういえば、真宙くんと広くんはもう決まってるの?」
「あの協力するかしないかってやつか?」
俺はそう答える。
「うん、真宙くんたちが来る前に美紀と話し合ってたんだけどまだ決まってなくって、」
「俺と広は協力することにしたぞ」
「どうして?」
その質問に広が答える。
「俺たちはまだ、この世界で生きていく術を持っていない。手に入れる機会があるならそれを優先することにした」
「んーそっかぁ、そう言われるとそうした方がいい気がしてきちゃうなー」
「でも、デメリットが無いわけじゃない」
俺はそう付け加える。
「え?そうなの?」
安田さんが聞いてくる。井村さんも真面目に聞いている。
「まず、一番のデメリットが魔の者との戦闘だ。どれ位強いのかもわからないし一度にどれだけの数が攻めてくるかもわからない。どんな奴なのかさえ知らない。でもこれに関しては協力しようがしまいがあまり変わらないと思う。」
そもそもこの世界にいる限り魔の者とは、いずれ接触する事になるだろう。
その時に”それ”と戦って生き残れるだけの力はあった方がいい。
「次に協力するという事は少なからずこの国に縛られる事になるということ。この世界でこの国の立場によっては、そのせいで俺たちまで危険に晒される可能性もある。まぁ、これに関しては大丈夫だとは思うけど」
この国の人に今のところ悪い印象はない。それに広のステータスを見たときに”直勘”というものがあった。これの詳しいことはわからないが、もしこれが戦闘以外でも発動するのならここが危険だった場合、広が何か言うはずだ。
「そして、協力する場合はどれだけの間かわからないがここに住む事になる。それに伴う物理的身の危険だ。でもこれは、今はどこにいても危険なのは同じだと思う。これから住む場所が城というぶん、外よりは安全かもしれない」
逆に、と取り付ける。
「協力しない方を選んだ場合、生活の保障はすると言っているが具体的にどうするか言っていないぶん、個人的にはそこが心配になる。まぁ、今までの対応を見る限りでは大丈夫だとは思うが、それよりも生きる術が手に入るかわからないことの方が俺は心配だ。」
そう言い終える。
ふと、辺りが静かになっている事に気が付く。
どうやら皆聞いていたようだ。
「ほら!皆、せっかく逢沢が丁寧に説明してくれたんだから各自、これからどう生きていくかしっかり考えるんだぞ。異世界に召喚されたなんてフィクションにありがちだけどこれは現実だからな」
山崎先生が皆に聞こえるように話す。
”現実だ”という言葉にまるで目が覚めたような顔をしている者が多い。
ていうか、先生に最後全部もってかれたぞ。
なんて汚い大人なんだ。
・・・我ながらひねくれてるな。
そんなこんなありながら食事が続く。
__side.広______________________________
「やばい、ちょーねむい」
そんな呂律のまわらない声が隣から聞こえる。
「ひろー、べっとつれてってー」
顔が赤い。
いつの間にか俺のグラスの中身がなくなっている。
てことは二杯くらいで酔ってしまったのか。
へんに絡んで来たり泣き出したりしないでよかった。
明日、俺のいないところで酒は飲むなと注意しておこう。
「はいはい、わかったよ。・・・・ホレ、肩かしてやっから手ぇだしな」
そう言って椅子から立ち上がり真宙の手をとる。
途端に人によっかかって寝始める。
はやいな。
「じゃあ俺、真宙を寝かせるから部屋にもどるわ」
安田さんと井村さんに声をかける。
「わかったよ、それじゃあ広くん、おやすみなさい。それと今日はありがとうって真宙くんに言っておいて」
「あぁ、伝えておくよ」
「真宙ちゃんが寝てるからって手を出したらダメだよ~」
井村さんに冷やかされる。
「やんね~よ、おやすみ」
「おやすみ~♪」
そう言って食堂を出る。
道中何事もなく与えられた自室につく。
真宙をベットに寝かせてあることに気が付く。
「この服着たまま寝んのはまずいよな」
脱がすか?いや、それはまずい。
何がって、いろいろまずい。
だが、このまま寝るのもまずい。
「えぇい、ままよ!」
俺は真宙の服を脱がし始める。
ベットに寝ている美少女脱がすとか色々とつらい。
「よかった。ちゃんと下着は着ているか」
いや、よくねーよ。
思わず頭の中でツッコみをいれる。
服を脱がし終わり、布団をかける。
「俺も寝るか」
寝間着が無いので制服を脱いでそのままベットに入る。
「ぜんぜん寝れねーよ」
広は数時間ほど悶えながら限界になってようやく寝た。
__side.真宙_____________________________
ん?朝か。
「あれ?なんで俺下着しか着てないんだ?え?広も脱いでる!?」
もしかしてやっちゃった?
訓練パートまで行きたかった・・・
二人以上の会話って難しいですね・・・