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武器屋のおっさん

感想にあったのですが、スキルなどの詳しい設定を書いたものを投稿しようか迷っています。

感想、評価よろしくお願いします。

 みんなで買い物をする事になった。


 あの後も細かい事を話し合って待ち合わせ場所や持ち物などを決めた。

 念のため服装は訓練に使っている装備にした。


 「それじゃあ行こうか」


 俺は皆にそう言って移動する。

 途中、警備の衛兵さんに道を聞きながら城の門についた。

 門番さんに帰りはどうやって入ればいいのかと聞くと、「騎士長からこれを渡すように言われています。門番にこれを見せれば自由に出入りが出来るので、なくさないようにしてください」と言われて金属の板を渡された。


 そして、俺たちは街に出た。


 「確か、お城から出て右の通りを進むと商業地区に出るみたいだよ。そこなら基本なんでも売ってるみたい」


 と、安田さんが言った。

 俺が、


 「どうして知ってるの?」


 と聞くと、


 「昨日、部屋に戻るときに侍女さんに聞いておいたの」


 安田さんが答えた。なるほど。


 安田さんの言う通りに進むと、店らしきものが並ぶ場所に出た。

 沢山の人で賑わっている。


 「この道を曲がろう」


 いきなり広が言いだした。

 道というか路地だ。建物に日が遮られて少し暗い。


 「は?どうしたんだよ?」


 俺が聞くと、


 「ここを行った方がいい気がする。行ってみていいか?」


 そう、広は答えた。

 もしかしたら直感が発動したのかな?


 安田さんと井村さんに了解を得て、路地を進む。

 すると店と思われる建物を見つけた。


 「入ってみよう」


 と広が言って、迷いなく扉を開ける。


 「いらっしゃい。こんなとこに来るなんてギルドの紹介か?まだ若いように見えるが・・」


 そんな声が聞こえた。

 ギルド?どんな組織かな?よくある冒険者ギルドみたいなものかな?


 「ギルドってなんだ?ここに来たのはただの勘だ。ていうかあんた、人間じゃないんだな?」


 広が全部質問してしまった。

 広の言う通り、この人は人間じゃない。肌は少し緑がかっていて背が小さい。

 そのくせ、物凄い髭が生えていて、腕の筋肉がすごい事になっている。


 「あ?なんだお前ら、ドワーフ族は見たことねーか?しかもここに勘でたどり着いたことのが驚きなんだが」


 ドワーフ、やはり他の種族もいるのか。

 店の周りを見てみると壁に様々な武器が置いてある。


 「そのギルドっての紹介がないとここで買い物は出来ないのか?」


 俺は聞いてみる。


 「ん?いや、買い物は出来るぞ。ただ、ここの場所がわかりにくいのと、素材の問題で売っている物の値段が高いから、ある程度稼いでる奴にギルドから紹介されるんだよ。というか、ギルドを知らねーのか?」


 「あぁ、だから教えてくれると助かるよ」


 「マジで知らねーのか・・。つーか男みたいな喋り方だな。まぁいい。ギルドっつーのは冒険者ギルドの事だ。この街に入る門の近くにあるでかい建物がギルドだ。冒険者はそこに所属して魔物の素材をギルドに売ったり、依頼を受けたりして稼いでいる。ギルドはその冒険者と依頼人の仲介業だな。冒険者がギルドに売った素材はせりに出されて様々な商会に売られる。ちなみにこの店は、ギルドに直接素材を卸してもらってそれで武器なんかを作ってる。冒険者から直接素材をもらってオーダーメイドで作ることもあるな。・・・大体こんな感じかね」


 と、丁寧に説明してくれた。


 「せっかくだからここで武器かってくか」


 「そうだな。話し聞いた感じここなら大丈夫そうだし」


 広の言葉に俺は同意する。


 「おいおい、別にみてってもいいが金はあんのか?」


 「一人当たり、大金貨一枚あったらたりるか?少しなら過ぎても構わない」


 聞かれたので俺は素直に答える。


 「お、おう。そんだけあればそれなりの物を買えるが・・お前らなにもんだ?」


 「ハハッ、じゃあ、予算内であんたがこれだと自信を持てるものを見せてくよ」


 笑ってごまかしておく。


 「ふっ、いいだろう。持ってきてやる。お前らそれぞれどんな武器がいい?」


 おっさんの質問に広は片手半剣、俺は魔法の発動の補助になるようなものなら何でも、安田さんは短剣、井村さんは杖、とそれぞれ答えた。

 少しして、おっさんが店の棚や裏など歩き回って戻ってきた。


 「よし、まずはそこの坊主、これ持ってみろ。予算内で出せる一番いい奴だ」


 そう言って広に渡される。


 「これいいな、武器とかあんま詳しくねーけど今持ってる奴とは比べ物にならないな」


 「そうだろう、そうだろう。それに、自動修復のエンチャントもついているから手入れもいらん。まぁ、掃除ぐらいはした方がいいがな」


 広は嬉しそうにそれを見ている。

 全体的に黒いな。ところどころ青く光ってる。


 「次は、短剣の嬢ちゃんだ。ほれ」


 「これは、何でできているんですか?」


 安田さんが聞いている。


 「いい質問だな。それはミスリルっていう金属でできてる。ミスリル自体はスゲーいいんだが高くてな。短剣だからギリギリ買えるってとこだ」


 どうやら安田さんも気に入ったようで素振りをしている。

 口が笑ってる・・なんか怖い・・・こんなキャラだっけ・・・?


 「次は杖の嬢ちゃんだな。これもってみ」


 「あれ?これなんか・・・」


 「おっ、気づいたか?そいつは持ち手の所がトレントの枝でできててな、先端の部分は加工された魔石でできてる」


 「トレントと魔石ってなに?」


 「なんだ嬢ちゃん、知らねーのか?トレントっつーのは木の魔物でな、そいつから採れる枝は魔力と相性がいいからよく杖の素材にされるんだよ。魔石ってのは魔物から採れるいわば魔力の集合体のようなもんだ。魔石は色でランクが分かれるんだがそいつはそいつはランク4だな。ランクは10まであって1で最高ランクだ」


 井村さんも気に入ったらしく杖を抱きしめている。

 安田さんを見た後だと可愛く見える。

 けして普段可愛くないわけじゃない。むしろ容姿はいいほうだろう。


 「さて、最後の嬢ちゃんだが、これを見てみろ」


 「すごく・・・大きいです・・・」


 なんだかアウトな会話だがホントにでかい。そして長い。

 長さは180㎝ぐらいはある。丁度、広の背丈ぐらいだ。

 いくらなんでもでかすぎだろ。


 「あの、これなんですか?」


 「これか、武器の種類は長巻ながまさというらしい。おれもこういうのに詳しい知り合いから聞いただけで詳しい事はしらん。しかも、純ミスリル製なんだが使える奴がいなくて売れなくてな。魔法の補助もしてくれるから大金貨一枚で引き取ってくれよ」


 「もう、引き取ってくれって言っちゃってんじゃん・・・」


 思わず素がでた。まぁ、既にばれていたが。


 「ちなみにこいつも自動修復が付いてるから掃除だけでいい」


 「そうかよ・・・てかなんでそんな需要のないもの売ってんだよ」


 「こいつはとある冒険者がダンジョンで拾ったらしくてな。せっかくミスリル製なのに誰も使えないからって売りにきたんだよ」


 「ダンジョンってなんですか?」


 「ダンジョンを知らねーのか。そうだな、魔物が湧き出る場所で入り口は洞窟みたいなのが多いな。定期的に中の魔物を倒さないと外にあふれ出るんだよ。規模のでかいダンジョンだと中に森とか砂漠とかあったりするな。あとその長巻みたいに武器とか防具とかいろいろ手に入ったりする。俺は入ったことがねーから知らんが宝箱とかに入ってるらしいぞ?」


 「そうですか・・・もってみても?」


 「おぅ、いいぞ」


 ん?以外に持てるな。移動の時は亜空間倉庫にしまえばいいし。なんか妙に惹かれるんだよな。


 「・・・これにします」


 「おぉ、そうかそうか。じゃあ決まりだな!」


 俺はおっさんに金を渡してお釣りを貰う。


 「素材と金さえあれば作ってやるからな!」


 そう言ったおっさんにお礼をいって店をでる。


 「まだ、時間あるけどどうする?」


 広が聞いてくる。


 「冒険者ギルドに行こうと思う」


 俺は答える。


 「え?どうして?」


 井村さんに聞かれる。


 「さっきのおっさんが言ってたけど、ギルドって魔物の素材買い取ってくれるんだろ?なら明日、魔物と戦うんだから金になった方がよくないか?それにギルドに登録しておけば何かあった時役に立つかもしれないだろ?」


 「私はいいと思うよ」


 安田さんが賛成してくれた。


 「まぁ、時間はあるしそれでいっか」


 「そうだね~♪」

 

 広の言葉に井村さんが同意する。


 こうして冒険者ギルドに向かうことになった。

長巻、みんな知ってるかな・・・

個人的に山崎先生が好きなのでそろそろ出してあげたい。

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