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神も悪魔も倒す孤独な魔神の物語  作者: ロクライオン
プロローグ
8/36

005話 シト転生②

いつの間にかクイズ番組になっていた。

というか全問正解場合、景品はなんだったんだろうか?


『その場合は、君は本が好きそうだし、セラエノ図書館巡りとか計画してたんだけどなー。残念でしたー。』


(なんか凄い魅力的な単語が出たけど、スルーしとく。話が脱線してるし。)


『まぁまぁ。落ち着いて。これでも君が、正しい判断が下せる様に、場を和ませながら、順を追って説明しているんだからさ。

改めて、話を戻すけどね。君を元の世界に戻すことは、とても残念なことに、不可能なんだ。』


(え?)


『基本的に空間や時空を迷う人ってのは、何らかの自前の装備で自分を守りながら、移動してる間に迷うんだ。最もその場合は、僕と会った記憶は消すんだ。

自前の装備を持ってない場合は、残念ながら、死んでしまうけど、それでも少し位痕跡が残るからそれを元の世界に返すんだよ。』


(あ、うん)


『ショックだろうけど続けるよ。でも、彼らに共通して言えるのは、要するに、自らの意思や責任で迷ってしまうって事なんだ。君のような巻き込まれた例の場合も、基本的には同じかな。その場合は、出来るだけ、正常な状態に戻す事を優先して、僕の記憶以外は消さないけどね。』


(じゃあ何で戻れないんだ。俺は!!)


『うん。今の例はあくまでも、空間や時間とかが単一の時の話。君の場合は、様々な要件が重なっている。

そう言う場合は、さっき言葉に出した修正力が強く出てしまうんだ。そうするとね。君の存在が希薄になってしまって、なかったことになったり、近しい存在が君の役割を果たして、君という存在がその世界から拒否されてしまうんだ。』


(何!?)


『例えば、君の弟が君と近い状態になったり、君の友人は、他の人と仲良くなったりしているはずさ。君がいなくても世界が回って行くようにね。

単一軸だとこうはならないんだけど、2軸以上、今回の場合は平行世界も入れて3軸関わっていてもうどうしようもない。』


(じゃあ俺はどうなるんだ?このままあの世いきか!!)


『もう、さっき迄の冷静さは何処にいったのさ?

取り敢えず、説明だけ済ませちゃうよ。

こういう場合の僕のから提示出来る案は、4つある。

1:このまま此所に残って僕と一緒に過ごすか、或いは、僕のお手伝いさんになるパターン。

2:君が言うように、そのまま、あの世に行くパターン。その場合、一応、天国に行ける様に推薦状は書くよ。

3:君が戻れるギリギリの範囲の平行世界に戻るパターン。正直これはちょっと微妙だよ。平行って言っても実際はかなり違うからね。記憶は消すけど、魂が拒絶して、自殺した人もいるし。

4:全く異なる世界に行くパターン。これは、3と真逆だね。この場合、君の世界の常識は通用しない可能性が高いよ。

さぁどれがいい?生に未練があるなら、③か④をオススメするけど。』





指摘されて初めて気がついた。確かに冷静さを欠いていた。

よく考えて見ると今この時は、人生の分水嶺だ。厳密には死んでいるので、魂のというべきか。

ここは、一つ深呼吸をして落ち着こう。


・・・肉体が無いので、気分だけでも兎に角しておこう。


(すー、はー。・・・ふう。すまん。確かに冷静さを欠いていた。

というかそもそも死んでいるのに戻れる戻れないも無いわけだ。

それに怒ること事態がナンセンスだな。寧ろ選択肢を与えられてラッキーってところか。)


『さっき迄の君に戻ったね。喜ばしいことだ。じゃあどうする?どれでも僕は歓迎するよ。』


(決まっている。4番だ。異世界に行きたい。)


『即答だね。理由を聞いてもいい?』


(俺は、前いた世界では、ああだったら、こうだったらって不満ばかり言っていた。多分、元の世界に近いところだと、その選択そのものに不満が出ちゃうと思う。

だから、いっそのこと別の世界に行ってみたい。折角のチャンスだし、別の一歩を踏み出してみたい。)


『なるほどね~。思い切った決断だ。じゃあさ、どんな世界に行きたい?

色々あるよー。君の好きそうな、ロボットが戦いまくっているとこもあれば、超能力をで戦っていたり、魔法が飛び交う感じだったり、本当に様々さ。

神様が思いつく限り無限にあるからね。

でも一つだけご注意を。世界は確かに無数にあるけど、僕が君を送ることができる世界は有限だからね。さっき言ったように仕事には管轄ってのがあるからさ。

出来るだけ、君の希望には沿いたいと思うけど。』


(因みに、無料体験コースとか、クーリングオフ期間は?)


『あるわけ無いでしょ。』


(・・・少し時間をくれ)


『いいよ~。ここは時間から隔絶されているからね。でも、長考しすぎないでよ。

所詮君は人だからね。魂の状態でずっといるとその状態で固まったり、霧散したり、悪霊化したりするからね。そこまでは責任取らないよ~。』


なにか恐ろしいことを言われた気がするが、無視して思考を纏めよう。

確かに、ロボットがある所は面白そうだ、魅力的と言っていい。

だが、果たしてその選択でいいだろうか?

そういう世界に行って自由自在にロボットを扱えた所で、自分の思い通りに楽しんだりできるのだろうか?

・・・多分無理だろう。転生系とか色々パターンはあるが、基本ベースは自分だ。

努力次第だろうが、はっきり言って元の運動神経や才能からすると大成する気はしない。

精々一般兵か、ネームドで主人公に撃破されるのが目に浮かんできそうだ。無双なんて夢のまた夢だ。

ならば、自分の知識とかを活かせるところにしよう。

俺は、曲がりなりにも理系だ。大学の機械系講義は興味本位で一通り受けたし、院のことも先輩から聞いて予習がてら少し齧っている。

であるならば、いっそ、科学(・・)が後進気味な所に行けば多少楽ができるのではないか?

よくある物理無双ものみたいな感じで、剣と魔法の世界的な所でなら、多少楽ができるのでは・・・。


(よし、決まったよ。

思考を読んで判っていると思うけど、剣と魔法の世界みたいな所で。生活水準は高い方で、科学知識が低めのところが嬉しい。

因みに、転生みたいのはできる?)


『あー。うん。了解だよ。人間の複雑で面白い所をみた気がする。

転生は可能だけど、若返り程度が無難かな。流石に、精神と肉体がズレ過ぎると精神側が支障をきたし易いからね。大体MAXで10歳程度かな。物心がついて精神が安定するのが大体その頃みたいだし。』


(分かった。じゃあ10歳でお願い。)


『オッケー。ちょっと待っててね。』


そう言って、目を閉じてブツブツ独り言を言い始めた。あーでもないこーでもないとか色々呟いている。

端から見ると変な人かもしれないけど、自分の為に色々考えてくれていると思うとなんだか、嬉しくなってくる。


『よし、決まった。こんな感じにしよう。』


(そうか、決まったか。ありがとう。)


『先に言っとくけど、出来るだけ希望に沿ったつもりだけど、恨まないでよ。』


(いいよ。色々親切に教えてくれて、一生懸命考えてくれたんだろ。

そんな相手を恨むなんて失礼だろ。)


『嬉しいこと言ってくれちゃってー。色々楽しませてくれたし、ちょこっとBONUSもあげちゃおっと。

因みに、他に質問ある?

なければ、このまま君を送るけど。』


(んじゃ、最後に質問だけど、なんで子供の姿なの?なんか神様ってお爺さんのイメージがあるけど)


『あーそれはね、僕が未熟なのもあるけど、基本的に相手が一番敵対心を描かない姿に自動的になるんだよ。』


(なるほど、納得だ。これ以上ないよ。お願いします。)


『了解。最後にだけど、あの世界の代わりにお詫びさせてもらうよ。巻き込んじゃってごめんね。そして、次の一生を頑張ってね。じゃあ、目を瞑って意識をうす~くして。寝る様なイメージで』


そう言われて、少し満足できた。

言われた通り目を瞑ると徐々に意識が薄くなってきた。そんな時。


『じゃあ、さようなら。もし、また僕に会いたくなったら〔時の回帰の狭間〕で願ってみて。君ならその意味がわかると思うから』


ぼんやりとこんな言葉をバックにしながら俺は、新しい世界へと旅立った。









SSRスキル:〈リピート〉を獲得しました。

SRスキル :〈翻訳〉を獲得しました。

SRスキル :〈限界突破〉を獲得しました。

Rスキル :〈新陳代謝up〉を獲得しました。

Rスキル :〈鑑定〉を獲得しました。

ようやく真のプロローグが終わりました。

一回間違えてプロローグ終了とか言っちゃたし。

次からようやく本編に入ります。


しかし、今回は長かった。

つい2000文字を超えてしまった。

そのうちどっかで、全体の補正が必要かも・・・。


△5 20171023  シト転生の4部を合体統合化

若干あとがきがおかしくなっていますが、そのままにします。

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