030話 1-1章エピローグ「始まりの終わり」
投稿が遅くなり申し訳ありません。
1-1最後になります。
あの『災害』が終わって3日たった。
徐々にだが、被害の規模が明らかになってきた。
アイラット王国全体:死亡者約150人、重軽傷者約300人
マイルの街・・・半壊
ギャイル村・・・全損
プエナ村・・・いくつかの建物が倒壊
という状況みたいだ。
まだ、被害の詳細が明らかじゃない部分もあるが、現状でここまでの被害が確認されている。
ということを村長から聞いた。
現代日本とかじゃないが、意外と状況確認が早い。
その理由は、魔法と魔力が関係しているようである。
魔法による瓦礫除去と生存者・死者の魔力感知による早期発見、この二つの理由で大規模な災害が起きても円滑に処理できているようである。
じゃあ、その情報はどこからというと、
ジーナ師匠が転移魔法を使用し各地を回ることで集めているそうだ。
何とも凄いのかアナログなのかよくわからん方法である。
集めた情報は、王都の方へ逐次届けていて、どうやらそれを元に復興計画を立てているそうな。
おかげで師匠は、西へ東へてんてこ舞いである。
そんな中俺はというと、木の切り出しの手伝いをしている。
プエナ村の建物もそうだし、ほかの街や村にしても木が必要になる。
そんな訳で、村人総出で木の切り出しや食事の準備等忙しくしている。
俺の仕事はというと、子供でも手伝えることって感じで伐採した木の枝を払ったり、
それを集めるのがメインである。
俺だけでなく、同期は皆駆り出されている。
ミリア、フォリオはこちらの手伝い、アリスやリッカは食事や他の街の物資補給の準備を行っているようだ。
・・・『災害』があってからアリスが大丈夫かと気になっていたがひとまずは普段通りのようだ。
だが、何か無理をしている気もする。
やはり、両親のことを気にしているのだろう。
まぁとは言え、暴走しなかった所を見ると、少なくともジーナ師匠の取り越し苦労だったって訳かな?
もう少し様子を見ながら声をかけてみるか。
さて、それはそれとして、俺は俺で考えることがある。
まず一つはあの、『災害』と呼ばれる獣と『神』の正体と能力である。
あいつらはお互いに会話をしていた。
恐らく、互いに知り合いか元から敵対しているとかの共通点とかがあるのだろう。
そしてその能力は恐らく同格と思われる。
なにより大事なことは、物理攻撃や魔法の類もある程度は効果がありそうである。
ただ、逆に言うと今のところ分かる情報はその程度だ。
あいつらがどのようにしてこの世界に出現するのか、強さがどの位なのか、どの程度の戦力を持ってくれば勝てるのか、といった情報はまだ分からない。
少なくとも、この世界でかなりの強さを誇ると思われる師匠でも勝てないのだから生半可ではないだろうが・・・。
これについては、現状ではどうしようもない。
現在起きた被害や戦闘の内容を思い出しながら解析していくべきだろう。
ひょっとしたら、昔の記録とかもあるかもしれない。
幸いにも、そう頻繁に表れる奴らじゃないらしい。
ならば、その間に対策も可能かも。
次に気になることとしては、この世界の様々な技術レベルである。
ぶっちゃけ俺がこの村に来た当初は、要望通りに物理学や機械加工といった要素はレベルが低く、よくあるRPGの様に中世レベルかと思っていた。
だが、実際に暮らしてみるとどうもそれだけじゃないみたいだ。
クインドーシャ家にある様なコンロもそうだし、部屋には映りの良い鏡やスプリングの効いたベッド、今使っている鉈、斧や訓練で使用する剣もそこまで悪いものとは思えない。
多分、単純にレベルが低いとは考えにくい。
恐らく、魔法による代替えや他の転移した者による革新などが起きているとみるべきだろう。
今後のためにも、この世界のことをもっと知るべきだな。
さらに言えば、この世界の法則も知るべきだろう。
前の世界の物理法則は通用するのか、そこに魔法が加わった際にどうなっているのか。
それも重要になってきそうだ。
最後に気になるのは、自分自身の事だ。
あの『災害』が起きてから、どうも頭の中の霧が晴れたような気がする。
前世の記憶や思いが完全に自分にフィードバックされてきたような感じである。
というか、かなり幼少の記憶まで戻ってきている気もする。
前世では、そこまで記憶力がよかったわけではないのだが・・・。
しかし、これはある種チャンスかもしれない。
これからこの世界で生きていくためにも、知識は多いに越したことはない。
まぁ大半がアニメとゲームで埋め尽くされている気もするが。
さて、以上のことを加味すると、現状の方針は・・・、
「どっちにしても、修行あるのみってことか」
結局、そこにたどり着くのである。
剣と魔法がメインの世界である以上、どっちみち修行は欠かせない。
魔物がいるなら、どこかで戦う必要がある。
数年後の試験でよい成績を収めれば、ある程度の生活も保障でき、場合によっては、国の教育機関に入ることもできる。
となれば、いずれにしても自分が強くかつ有能であるとアピールできなければどうしようもない。
結局どこへ行っても努力が必要ってことだ。
「俺は楽をするためにこの世界に来たはずなんだがなぁ」
そんなことをつぶやきながら、とりあえずは目の前の倒木を処理していくことにした。
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そして、ある日の夜、部屋で一人になった時間
「そういえば、あの日の夜何かあった様な」
そう言って、久しぶりに自分のステータスとやらを覗いてみた
「おお、久しぶりに見るとなんか数値があがってる
ん?スキルの所に、新しいのが追加されてるな
どれどれこれか『繰り返しの記憶』っとこれで発動するか?」
次の瞬間、何とも言えないウインドウの様な物が自分の目の前に出てきた
いや正しくは、表示されている気がした
左側にヒストリーとあり色々とズラズラと並んでいた
そして、右側に検索エンジンがある様な様相をしていた
何かを検索し、閲覧できるようである
試しに、ヒストリー側を見てみようと思うとそちらが展開されていった
どうやら、自分の脳内(?)で操作できるようである
しばしの時間触っているとようやくわかってきた
いや、理解出来てしまった
「そうか、これは今までの俺の全ての記憶の閲覧システムってことか」
それは、膨大な記録であった
自分自身がみてきた事、聞いた事を、覚えている事から忘れていた事まで
ありとあらゆる事を書き記す記録であった
自分限定のアカシックレコードの様なスキルであった
ぞっとした
こんなもの誰がどうやってまとめたのか
だが、少し見てふと気づいた
「これはひょっとして強力なんじゃないか?」
試しに簡単に思いつく言葉を調べてみた所、その言葉に関して自分が見聞きした事が
詳細に出てきた
物理学系なら、習った記憶があるレベルでの式だったり、どこかで解いた記憶がある例題まで
国語系なら、学校で習った様な漢字や四字熟語など
他にもアニメやゲームなんかもかなり出てきた
その記録は膨大であった
逆に、見たことが無い、調べたことが無い事に関してはとても薄い情報しかなかった
例えば、自分が興味もなかった和歌だとか古文とかの物語なんかは悲惨なもので
教科書以上の情報はまるで載ってなかった
「これは使いこなせれば有用かもしれない」
使い勝手は色々あった
例えば、この世界になさそうな物を作ったりとかも出来そうなレベルである
「よっし、もうちょっと使い方をマスターしてみるとしますかね
・・・しかし、明日もあるし今日はもう寝よう」
自分には、明日があるのである
いや、生きていさえいれば明日はあるし、
自分が居なくても時間は続くし、何もしなくても時間は進む
時間は有意義に使うべきだが、今は無茶をする必要はない
そう思い明日に備えて寝る事にした
ようやく1-1終了です。
いや遅くなり申し訳ないっす。
本当はもう少し早く投稿できたと思うんですが、色々ありすぎまして・・・。
お詫びとして、主人公のステータス公開してみようと思います。
まぁ気が向いたら見てください。
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1-1章ステータス
名前:上坂 章悟
種族:人間
年齢:10歳
身長:140cm
体重:35kg
状態:普通
信仰:ステンプロ
体力:55→70
魔力:200→1350
職業:無職
力:40→45
耐久:20→23
知性:80→85
敏捷:30→35
賢さ:90→100
意思:20→110
魅力:20→22
運勢:30→32
装備
・布の服
・皮の靴
スキル
SSRスキル:リピート Lv5
SRスキル :翻訳 Lv3
SRスキル :限界突破 Lv1
Rスキル :新陳代謝up Lv2
Rスキル :鑑定 Lv4
Rスキル:ステータス鑑定 Lv2
Nスキル:魔力制御 Lv2
Nスキル:トム流戦闘術 Lv1
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以上です。
そういえば、ツイッター始めました。
・・・というか、登録後放置してあったアカウントをサルベージしたが正しいです。
近況はこっちでもつぶやいていこうかと思います。
まぁ使いこなせるか非常に不安ですが。
ぶっちゃけ放置原因は、使い方が分からなかったがメインでしたから。
つhttps://twitter.com/srx_alt
ユーザー:なならいおん
・・・こんなんでわかるのでしょうか?
とりあえず次更新は、おまけ→本編でいこうかと思ってます。
まぁ年内には更新できるといいなー。
△9 20200510
終了部にスキル使用関係の場面を追加




