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神も悪魔も倒す孤独な魔神の物語  作者: ロクライオン
1-1章 『魔法って何だろう?』
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020話 マホウの時間②

「丁度座っているし、まずは理論の部分からいこうかね」


とジーナさんは、黒板やなんかよくわからない器具を用意しながら、切り出した。


「色々聞きたいことはあるだろうが、一番の疑問となりそうな所に触れておこうかね。

なぜ、魔法のこと(・・・・・)を最初に教えるのか。わかるかいショウ?」


確かに疑問だった。

俺としては、ここがどんな世界で地理はどうなっていて、どんな技術があって、どんな歴史があるか等山のように疑問があった。

それらを自分が聞きたがっていることも解った上でそう聞いているのだろう。

だが、ノーヒントではない。

恐らく、さっきアリスちゃんと話した事をいえば良いのだろう。


「魔法そのものが個人が持つ危険な兵器だからですか?」


「ふむ。その根拠は?」


「えっと、自分は魔法なんて今まで扱った事が無かったにもかかわらず、初めて使った魔法で家の屋根を吹き飛ばしました。そんな感じできちんと制御ができていないと人や物に危害を加える恐れがあるから、でしょうか?」


「まぁ半分正解ってとこかね。アリス、アンタはどう思う?」


「うぇアタシ?うーんと、えーっと・・・便利だから?」


「・・・まぁなくは無いが趣旨からははずれてる。というか、思いつかないからって適当なことを言うんじゃないよ。アンタには前から教えてるはずなんだけどね」


一見普通のやり取りだが、なんというかジーナさんが、落胆というか困っているようにも見える。

思い過ごしだろうか?


「はぁ、気を取り直して、残りの半分だが、私とアリスそれからショウ、少なくとも今挙げた三人は保有する魔力が通常の人より多い。それそのものが他の人にとって脅威となるんだ」


「そうなんですか?」


「ああ、数字上で比較すると、大体こんな感じだ。」

そういって用意した黒板に書きはじめた。


※※※※※※(一般的な子供)  20

※※※(一般人)            50

※※※※※※※(普通の魔法使い) 100

※※※※※※(上級魔法使い)    500

※※※(アリス)           1200

※※※(ショウ)           1300

※※※(ジーナ)            1500



・・・正直文字の方は読めなかった。幸か不幸か数字は同じの様で読むことはできたが。

が、そこは口に出して教えてくれたためなんとか理解出来た。


「・・・つまり自分やアリスちゃんの魔力は一般の人とくらべても20倍以上あると?」


「恐らくね。とはいえこれはあくまで現状だ。鍛えればもっと上に行けると思われるよ。

というか、私には能力鑑定的なスキルは無いから、放出した魔法とその威力、それにその人物が保有する魔力の割合がどの程度減ったのかで判別してる。なので目安にしかならないけどね」


「へー。因みに、そういうスキルがあるといろんな人の能力が見れるようになるって事なんですか?」


「ああ、そうだよ。最も他人の能力とかが見れる人は結構レベルが高いから国の中央の方に行かないとそうそうお目にかかれないがね」


なるほど、つまり俺の保有スキルは、高レベルになればうま(あじ)だと。

参考になります。

後で実験してみよう。


「話しが逸れたね。まぁ逸れたついでにいうと、昨日言った能力検査の際にそういう人も来ると思う。

アンタ達の魔力は膨大すぎるからね。恐らく注目のマトになるハズさ」


なるほどね。

魔力量が近いこともあって、アリスちゃんと話が合って、ライバルになれる可能性があるってことか。


「さて、話を戻すとこの二点、

・魔法は暴発させると非常に危険

・保有魔力が多いため、暴発時に更なる危険が予想される

の理由からまず魔法、特に魔力のコントロールと魔法の使用方法を覚えてもらう。

何か質問はあるかい?」


「はーい」


「なんだいアリス?」


「私が一緒に呼ばれてる理由がわかりません」


「アンタにはコーチやサポートを頼もうと思う。私もいつもついててやるわけにはいかないからね。

それに、人に教える方が自分の勉強にもなるからね」


「?よくわからないけど、お手伝いすればいいってこと?」


「まぁそういうことさね」


うん。さっきまでのやり取りで解った。

アリスちゃんは、なんていうかあんまり考えない気分屋タイプだ。

その場その場のノリで動いちゃう感じなんだろう。

なんとなくだが、冷静に動く魔法使いには向かないタイプなのかも知れない。

いやまぁ、魔法の事をよく知らない俺が言うのも何だが、少なくともあんまり勉強にはあんまり向かないタイプなのだろう。


「ショウ?アンタからは無いかい?」


「まぁ今のところ特には。あれば都度聞きます」


「そうかい。じゃあこれからまずは、魔法を発動する際の基本的な仕組みを知ってもらうよ」


さぁ講義の時間だ。





「さてと、魔法の発動だが、一番シンプルにするとこうなる」

そういって、さっきの下に書き始めた。


※※※※※※※(現象のイメージ)

  ↓

※※※※※※※※(必要な魔力を用意)

  ↓

※※※※※※※※※※※(魔力にイメージを伝える)

  ↓

※※(発動)


「これらを補強するために、詠唱やら魔法陣などがあるが、一番基本となるのはこれだけさね」


「つまり、詠唱とかは必須ではないと?」


「そうだよ。まぁ、主流ではないがね。理由はいくつかあるが、一番は最初のイメージの所だね。

言葉に起こす事で威力や現象をはっきりとし易いって側面もあるから。

でも、普通の学校やらだと詠唱をしなさいとかを先に教えて、イメージがオザナリになったりする。

その結果、詠唱してイメージをつけないと安定した威力がでないってなって詠唱の方が重要となってしまう。私に言わせりゃ本末転倒だがね」


「なるほど。じゃあなんでアリスちゃんは、詠唱しているんですか?」


「・・・この子の場合、魔力の扱いが上手じゃないことと、魔力にイメージを伝えすぎる(・・・・・・・・・)、なので訓練の一環として最低限は詠唱する様にいってある。アンタがどうかは訓練中にみさせて貰うからね」


「よろしくお願いします」


まぁこの子とは違うとおもうが、とジーナさんがボソッと呟くのが聞こえた。

何が違うのだろう?


「因みに、この4つの工程がきちんとしていないと魔法はうまく発動しない。

一つ目に関しては、さっき言ったようにうまくできなきゃ発動しないか、安定しない。

二つ目は足りなきゃ魔法にならないし、あまりにも多すぎると暴走する恐れもある。まぁ制御が重要さ。

三つ目は訓練と才能だ。こいつの効率が悪いと、必要な魔力が多くなっちまう。

四つ目は1~3の結果でもあるが、ここも重要で、効力が長い魔法だったらそれに必要な魔力やイメージを制御し続けないといけない。

と、こんな感じさね」


ジーナさんが解ったかって顔をしている。

しかし、ここで疑問が一つ。


「じゃあ一般的な人は、あまり大きな魔法は使えないってことですか?」


「いや、一概にはそうじゃないね。あくまで重要なのは魔力を用意することさね。その際に、周囲の魔力を集めてもいいし、補助する物を用意すればいい。重要なのは、必要な魔力が用意されていることさね。

といっても、始動や制御の魔力が必要だから0とはいかないがね。

なんで、一般の人でもある程度の訓練で大きな魔法を使用する事、事態は不可能では無い。

が、それで魔力が高い人と打ち合うのは難しい。

なんでか判るかい、アリス?」


「はい、保有魔力を使用する速度と周囲から集める速度じゃ速さが全然違うことと、きちんと訓練してないと効率も悪いからです」


「まぁそういうことさ。後半の効率はともかくとしても、保有する魔力が多ければ、それだけでも有利で貴重な才能ってことさ」


そう言ってジーナさんは、一区切りおいた。



1話最長記録を更新しちゃいました。


自分で読み返しても長いな~と思います。


まぁここらの長さが基本的には1話限界ですかね。

(更新速度と1話の中に詰め込む量で釣り合わせる感じでは)


今回の様な設定は、どっかで取りまとめて出せる段階の設定資料としてぶちまけますか。

あんまり長いのは本編が進まないし。


とは言え、魔法関係は今後とも長い付き合いとなりそうですし、多少長くても多めに見といてクレメンス。

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