物語はまだ始まらない
一応処女作になります。
とてつもなく下手です。
コメント残していただければ幸いです。
♪~キーコーンカーンコー♪~キーコーンカーンコン♪
「あ、予鈴鳴ったしそろそろ帰ろっか?」
「そだねー」
「帰ろ帰ろー」
「どっかよってく?」
「あ、能登さーん鍵お願いしまーす。そだねー」
「………はい。」
ガラカラ~バタン!
「あ、今日映画何?」
「え?あ、なんだっけ?そこ結構じゅ~よ~…」
「~~~」
「………………今日の映画はリーハ・ポーターです。…………私も帰ろ。」
ここは私立一会学園高等部美術室兼美術部部室です。一会と書いて『いちえ』と読みます。
私、能登 里利は他人の考えがわかってしまう能力いわゆる読心術を持っています。
あ、でも条件が1つあって…それは考えがわかるのは私自身が好意を持っている人限定というものです。
幼稚園児の頃、読みとった心の声に対して反応してしまいそれをきっかけに、そのとき大好きだった親友の瑠璃ちゃんと大喧嘩してしまいました。
その出来事は私にとって辛くて辛くて私はあれ以来、誰にも傷つけられたくなくて、誰も傷つけたくなくて、誰からも距離をおいて生活するようになりました。
最近私は、きっと私はこれからもこんな生き方しかできないだろうという思いが強くなっています。
強制下校時間が迫ってました。この時間を過ぎると学園の全ての出入り口を閉鎖されてしまいます。
私は美術室に鍵をかけ、鍵を職員室へ返却しました。残っていた先生に早く帰るよう注意されましたが、直後クラスの教室に忘れ物をしていたことに気が付き教室へ向かいました。
最終下校時刻まで残り10分だけあって、誰もいない教室ばかりでした。もちろん廊下にも誰もいないのでいつもより廊下が長く感じました。なんだか少しずつ怖くなってだんだん小走りになります。目的地の教室F2-2クラスの札が見えた瞬間、ゴトンッと何かが落ちたような物音が目的地の教室から聞こえてきました。
最終下校時間8分前になっていたので、てっきり教室にはもう誰もいないと思っていたのでとても驚きましたが、教室に入ってあたりを見渡しても誰もいませんでした。
なんだかとても怖くなって忘れ物である体操着を持って急いで帰ろうとしましたが、椅子の上に置いてあったはずの体操着が無く、机の一部、椅子の上、床と少量の水がこぼれていて、プラスチックの花瓶も椅子の下に転がっていました。
とても怖かったですが、勇気と威厳を奮い立たせ、さっきの物音と関連があると仮定し、それが人の仕業だと仮定した上で、だとしたら唯一の隠れ場所であろう掃除用具入れロッカーの方に近づきながら問いかけました。
「だっだだだ誰かいいるんでっですkっかぁ?」
最終下校時間残り6分・・・