エピローグ
新しく仲間になったクービナイ。
それがわきに抱えている自分の顔と言うのがまたイケメンでイラっとするのだが、悪い奴ではない。
特に誰かに色目を使うこともないし、うちのメンバーも誰1人としてなびいた様子はないんだよな。廻場は良いとして、増華やメリーがなびいていないのは不思議だが、もしかしたらデュラハンとして首がとれるというところが大きなハンデとなってしまっているのかもしれないな。
「さて。とりあえずクービナイも起きたことだし、宝箱を開けて帰るとするか。今、どこのダンジョンにいるかもわかってないし、あんまり遅くすると最悪今日帰れない可能性もあるからな」
「うわぁ~。勘弁してほしい」
「ここまで疲れてて帰れないのはいやっす」
「…………ちょっと高級な宿に泊まれるとかなら意外とありなのでは?」
「この近くが都会ならそういうものもあるかもな」
宝箱を開け、さっさとダンジョンから帰らせてもらうことにする。
調度良いので新入りへの権利と言うことでクービナイに開けさせて中身を確認。これはおあつらえ向きと言うべきか、
「剣だな」
「ああ。これは俺が使っていたものより少し強い物だと思う」
「そうなのか?あれからさらに強化されるのかよ…………いや、だが防具もそういえばダメになってるんだったな。そっちもどうにか調達しなきゃダメか」
増華に切り裂かれたクービナイの剣が、より強くなって帰ってきた。
とはいえ鎧の事を今度は感がなければならないと思うわけだが、
「その必要はないよ。俺の防具は自動修復付きだから。このくらいなら勝手に元通りにしてくれるはずさ」
「嘘だろ!?便利過ぎる」
リビングアーマーを着こんでいる俺が言えたことではないんだが、こいつもまた優秀な防具を持っていたらしい。
よって、防具の事は考えなくていいとなると、やはりクービナイは単純に強化されただけと言うことになるな。
「過剰戦力だな」
「しばらくは活躍の機会がなさそうだねぇ」
「パーティーのバランス崩壊っすね」
「それを倒せるようにした廻場が言うなよ」
俺たちはバランスが悪くなると笑いつつも、だからと言って強力な戦力の追加は何も悪い事ではないため素直に受け入れる。
そしてそのままダンジョンの外へと出た。
「おぉ~。転移が使えるようになってる」
「良かったねメリー!」
「嬉しいのは分かったし解決したのは良かったが、あまりはしゃいで他人に観られないようにしろよ」
「はいはい。分かってるって~」
注意こそする者のしっかり外に出ることができたことに満足感を感じつつ、帰路に就くことにする。
「しかし、思い返してみるとずいぶん俺たちも強くなったな」
「そうだねぇ。色々と巻き込まれたのが大きかったかな」
「あんまりいいことではないっすけどね」
「強くなれたのは良いけど、今後こういうのはごめんだね」
短い期間、それこそまだ俺が実家から追い出されてから1年もたっていない。
だというのに、いつの間にか探索者として中堅程度の実力を手に入れてしまった…………と言いたいところだが、正確には中堅程度の力のダンジョンの攻略ができてしまった。
仲間は俺を入れて10鬼。
まだまだ百鬼夜行には程遠いが、着実に近づいて行っている。
この調子で頑張って、俺だけの最高の百鬼夜行を作り上げて見せる!!
「せっかくだし、新しく土地でも買ってクランハウスの増築でもするか~」
「おぉ~。いいね」
「アタイの部屋、広くなる?」
「オイラはせっかくなのでビリヤードとかできる娯楽室とか欲しいっす!」
「プルプルッ!」
「「メリメリ!!」」
「娯楽室のビリヤードは、ボールを廻場で突けばいいのか?」
「それはさすがにひどいっすよ!?」
ここまでお読みいただきありがとうございました!
一通り、作者の中でまとまっていた話はかけたのでいったんここで終わらせたいと思います!
ものすごく人気があったり作者がこれからの展開を滅茶苦茶思いついたりすれば続きを書くかも(?)
あらすじとかには主人公の実家の争いに巻き込まれるとか書いておきながら結局そこまで書いていなかったのことは少々反省しております
詐欺っぽいことしちゃってメンゴ
ということで、ここいらで私は失礼させていただきます
ここまでのご愛読ありがとうございました
皆様が今後も良きラノベライフをお送りⅮ系ることを心よりお祈り申し上げます
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