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50鬼 転移!?

突然目の前に現れた人間。

それに対して俺は、即座に持っていた緊急用のアイテムの1つを使用した。それも、この間ブラッドオーシャンズに襲撃された時に手に入れた、最も凶悪な毒を持つアイテムを。


「ガッ!?」


それを避けることもできず喉に突き刺された相手は、驚愕に目を見開く。

だが、それで終わる俺たちではない。

すでに増華が切りかかりメリーが背後に転移を終わらせているんだ。

もちろん、俺も新しいアイテムを用意している。

メリーと共に転移していたスライムのダストはその相手の身に着けている装備品を奪いに行って、


「っ!?」


俺が1つ目よりは劣るもののそれなりに強力な2個目のアイテムを使用した直後。

一瞬にして目の前の光景が変化した。


「は?何が起きた?」


「分かんない。でも、経験値は入ってるし倒せたってことだよね?」


「死に際の足掻きで何かされた感じっすかね?」


足元にあるのは階段。

階層と階層の狭間にあるはずのそこに、俺たちはいた。


「倒せた、のか?驚くほどあっけなかったな」


「それもそうだね。ただ、急に出てきたときにはびっくりしたけど思い出してみれば結構ボロボロだったし、今までに相当ダメージが蓄積されて得たんじゃないかな?」


「なるほど。そういうことっすか」


「アタイたち、というか、ボスがとどめを刺しただけってこと?」


「そうなるのかもな。きっと、そうじゃなったら相手の強さから考えればもっと経験値を手に入れられていたはずだ」


強いはずだが、出し惜しみをせず使ったアイテムのお陰で倒せた相手。

それはなんとなく察しはついているだろうが、ヤベェ探索者だった。


急に現れた時にはビビったが、考えてみるとあれはおそらく奪ったユニークスキルを使用したのではないかと思う。増華によると反応が直前に消えたという話だったから、転移能力か何かを持っていたんじゃないだろうか?

そしておそらく、この先ほどまでいなかったはずの場所に俺たちがいる理由も、ユニークスキルによる影響だと思れる。


「とりあえず、変なところに跳ばされたみたいだから上に上がるか。さすがにあのヤベェ探索者を始末したから、ブラッドオーシャンズの連中も矛を収めるだろう」


「ふぃ~。じゃあ、ようやくシャバの空気が吸えるってことだね!まだ転移はできないけど、歩いて帰れるならそれでいいや」


「そうっすねぇ。早く帰りたいっす…………って、あれ?」


「ん?廻場?どうかしたか?…………って、マジかよ」


予想外の形だが、本命は始末できた。

経験値が入っただろうからブラッドオーシャンズの連中もそれは理解できただろうし俺たちも少しは安心して良いかと思ったんだが、想定外の事態になったんだ。

階段から浅い階層に戻って行こうと考えたんだが、


「ふさがれてる?そんなことってあるの?」


「あるぞ。あるんだが、正直信じたくないな」


「そうなの?そんなにひどい状況?」


「ああ。階段がふさがれ、戻れなくなる現象は特定の条件を満たすと引き起こされるんだ」


現象自体は知っているが、初めて見た。

ついでに、まだまだ見るとは思っていなかった。

なぜなら、


「これ、かなり難易度の高いダンジョンの最下層、つまりボス部屋の前でしか起きない現象なんだよな」


「「「「…………は?」」」」


「この現象が目撃されているダンジョンの難易度は、最低でも俺が想定していたこのダンジョンの難易度の10倍はあると思ってくれ。そもそも、ここがさっきまでいたダンジョンと同じダンジョンなのかすら怪しく思えるが」


「10倍!?」

「ボスがどのくらいを想定していたかは分からないっすけど、とりあえずオイラたちの10倍以上の強さだと考えればいいっすかね?」

「それって勝てるわけ?アタイたち、どうしようもなくない?」


「どうにかできるかと問われると、確かにどうしようもないとしか言えないな。逃げる方法があるなんて言う話も聞いたことがないし、おそらく俺たちが死ぬかボスを倒すしかできることはないはずだ」


最悪と言って良い状況だな。

粘ればもしかするとメリーの転移能力が使えるようになるかもしれないが、


「ちなみに、時間をかけ過ぎると強制的に戦っていた全員を全滅させる機能が作動したりするという話もある。確か、短いところだと3時間で作動するとか」


「ギャアアアアァァァ!!!!終わりだぁぁぁ!!!」


「メ、メリー。落ち着いて。まだ何とかできるかも…………しれないし?」


「どうっすかね?できたらいいっすけど」


正直に言えば、絶望的だ。

それは間違いない。

こんな現象が起きるようなダンジョンのボスの相手なんてできるほど、俺たちは強くないんだ。さすがに特殊な力を持っているとは言っても無理がある。


「ボスが持ってるアイテムでどうにかなったりしない?」


「しないな。緊急用のアイテムは確かに強力な物もいくつかあるが、それこそさっきの激ヤバ探索者相手に1番強力な物は使ってしまった。ついでに言えば、あんなのよりこの現象が起きるダンジョンのボスの方が強い」


「マジで行ってるっすか?」


「マジだ。あれが同時に5人くらい襲ってくるものだと思ってくれ」


「うぅん。私たち、死んだのでは?」

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