第Ⅳ話 小宵のサボリ
「ね。小宵ちゃんも一緒に」
移動教室。
彼女は部屋が分からないだろうから、
ロゼッタとケヴィンと声をかけてみた。
「…いい。一人で行く」
「そんな事言わずにさ…」
バシッ
差し伸べたロゼッタの手を叩く小宵。
「おい、何してんだよ!」
慌てて止めに入る俺。
「…ほっとこーぜ。しらねーよこんな奴」
ケヴィンは両手を頭に回し、教室を出て行く。
「あ、待てよ!」
「…先に行ってるね」
「………」
◆◆◆◆◆◆研究室◆◆◆◆◆◆
「はい、今回は…えっと…人種について、えっと勉強…しま、す」
彼女は世界化専門教師のリコル先生。
藍色の髪をお団子にまとめて黒縁メガネを掛けている。
「人種。つまりですね…私達の住んでいるオリヴィアは人間の住む町。そして、隣の国、キオンは…えっと…ジェリアという、人種が住んでいます。今回は彼らについて勉強します」
リコル先生は教科書の横の青い本を開き、
人差し指を大きな長方形を描くように宙で動かす。
すると書いた線が浮かび、白いボードになる。
「えっと、彼らジェリオ族は、人間よりもはるか昔に生まれた人種で、えと…容姿は…耳が動物の耳で、尻尾が生えています。その他は、全く同じなのですが、人間よりもはるかに五感に優れていて…え、と…;」
リコル先生の噛み噛みの説明を聞いていると、
全員の母性がくすぐられるようで、
皆花を飛ばしているような
オーラに包まれる。
「…先生」
「は、はい!??;」
「気分が悪いので、保健室に行きます」
「え、誰か一緒に…「結構です」
そういって小宵は研究室を出て行く。
「んだよ…性格悪そうだなアイツ…」
「ハブにされるかもね~」
ボソボソと声が聞こえる中、
リコル先生はプチパニックに陥ってしまった。
「先生、授業続けましょう」
ロゼッタが先生に呼びかける。
「そ、そうですね…」
◆◆◆◆◆◆保健室◆◆◆◆◆◆
「失礼しま~す…」
「あらロゼッタさん。どうかした?」
保健化の先生、ノエル先生。
茶髪のセミロングの先生で結構な美人。
とても生徒に大人気。
は、おいといて。
「えっと、小宵さんは…」
「帰りました」
「え?」
「いや、私は何も…」
「…失礼します」
ズカズカと中に入り、
ベットの周りのカーテンを開く。
「小宵ちゃん」
「…ッち」
小宵は寝返りをうつ。
さっきの
帰りました。
は、小宵が言ったのだろう。
「ちょっと話、いい?」