表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Black Apple  作者: 夏騎
3/4

第Ⅲ話 日本からの転校生

「で、私を置いて行ってしまったヒイロさん?動機は」


「はい。ぶっちゃけ、貴女を置いて行くのは快感であります故n」


ドカッ!!


もの凄い轟音と共に

鉄拳が飛んできた。(しかも裏拳)


「いってぇ…手加減しろよ」


「五月蝿い。今日はこれだけで許してあ~げる」


フイッとそっぽを向いて一人で教室に向かうロゼッタ。

俺は珍しくその背中についていってやった。


ユサユサと揺れる赤髪ポニーテイル女は

教室に入り、左から3番目の一番後ろという、なんとも微妙な席に座る。


「残念だったな、ロゼッタ。真ん中の列、かつ、一番後ろという、嬉しいんだか嫌なのか分からん席d」


また殴られた。

次は腹を。


「グハっ」


「あ~いいなぁ、ヒイロの席」


俺の席は一番端の列でしかも窓側。

そして前から3番目。


ロゼッタよりは何倍もマシな席。


「いいだろ~」


次は殴られるのを覚悟して

防御対策満載のポーズで待ち構える。


「…誰も三回も殴らないし」


「う゛…」


その冷めた目が一番効果抜群だ…


「おい、席に着け」


教室に入ってきた先生が、大声で言う。


「ホームルームをはじめる」


「きり~つ、礼~」


日直が号令をかける。

やる気の無い声の主は

ケヴィン=レイオ。

金髪金眼の美少年。



身長が低いのが悩みらしい。


問題児なので、真ん中の列の一番前。


「今日は転校生がきている。日本人だ」


先生が手招きすると、黒髪の美少女が入ってきた。

他の奴等とは何か違うオーラが出ている。

前髪はパッツンで腰よりちょい上の長さ。


神維(シンイ)小宵(コヨイ)と言います。よろしく」


不覚にも俺は彼女に見惚れてしまった。

お人形さんのような容姿。


身長は低く(多分ケヴィンよりも)制服は日本のものなのだろう、

黒いセーラー服に赤いライン。

スカートの丈は膝下七センチ。


「私の顔に、何か付いていますか」


「え?あ、いや別に!!」


俺の視線に気付いた彼女(小宵)。


クラス中が笑いに包まれる。


「………」


1人、ロゼッタだけが笑っていなかった。


…小宵ちゃんも。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ