プロローグ
プロローグ
戦争の話
あの地獄からようやく戻ってこられた。
戦争に行った時と帰ってきた時では国民の対応は全く違っていた。国民は兵士達をゴミのように扱った。やがて忘れられるだろう…
これなら戦地で死んだ方がよかったのかもしれない。
敵も味方も殺し合いをしたかったわけではない。しかしながらみんな国を信じて戦った。しかし最後に国は俺たちを捨てた。
戦場での日々は本当に凄まじかった。
そこでは人間が中心で人間以外のゴブリンや、巨人、
魔獣や妖怪は敵にとっても味方にとっても戦争の道具でしかなかった。彼らは人間に支配されその多くが命を落とした。
しかし彼らは強かった。剣も銃も効かないなんてのは普通のことで、個々の持つ能力、魔法、武器は人間を大いに悩ませた。
とにかくそこには勇者だとか英雄なんてものはどこまで行ってもいないもので、あるのは等しく与えられた死のチャンスだ。一歩間違えたら待っているのは死だけであり、生き残ったものもなにかをうしなっている。
俺たちがどの様に戦い、生き抜き、死んでいったか
俺たちが何のために戦い、生き抜き、死んでいったか
それを是非知ってもらいたい。