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9/20

早めに完売しました!

後程また修正予定です。

 日の曜日、早朝。まだ開いていないカーテン越しからも、太陽の光で外が明るくなっているのがわかる。今日の天気は晴れだ。


 「んー、良い天気! 今日は少し忙しくなるかな? 頑張ろう!」


 今日は天気が良いので動物達を鶏小屋、動物小屋から外へ放牧してから、それぞれの小屋を掃除したり、エサを補充したり、いつもの日課を終えて、少し急ぎ気味になってしまったけれども畑の作物への水やりも終わり、懐中時計を開いて見てみる。


 「もうすぐ九時半、か。そろそろ準備しなきゃね」


 私はジョウロを片付けてから、小屋へ戻り、作業服から普段着に(薄い茶色で白い丸襟と、白いボタンが三つ付いた、簡素だけど割と可愛いワンピースだ。春夏兼用出来るような物なので、今後も重宝しそう)着替えて、鞄を持って外へと出た。


 プリンは昨日の夜に個別包装をしてから鞄に入れておいた為、後は牧場入口脇に積んでおいた空の木箱を二箱。隙間が出来ないよう横長になるよう並べて。その上にパッチワークで作ったカラフルな布(洋服屋さんで布の切れ端を安く購入した物を繋ぎ合わせて作った一品だけど、これはこれで可愛く出来たのではないかと思う)を掛け、簡易テーブルの出来上がり。ちょっと高さは足りないけどね。


 今日の販売は十四時位までを予定として、牧場の動物達から収穫した卵やミルクで作ったプリンの販売をする。まだ、うちの牧場では動物が少ないから、大量に作って販売…と言うのは難しい。その為、月に二回(と言っても先月からだけど)だけ牧場入口で販売をしている。


 予約分を除いた物を並べる作業はあっと言う間に終わり、時刻は丁度十時になる少し前。

 

 「おはよう、アイラ。予約してたやつ、頼む」

 「おはようございます、ルッツさん! 何となく一番に来るんじゃないかな〜と思って、準備しておきました。あと、これ。フレンチトースト、差し入れです。よかったら後で食べて下さい! あ。容器にしているランチボックスは見回りの時にでも、郵便受けに入れておいてくれたら助かります」


 一番最初のお客さんはルッツさんだ。ルッツさんは、自分が甘い物好きと知られる事や食べているところを見られるのは嫌だと言っていたので、一番に来るかなと思ったんだよね。(ちなみに私に知られている事については、製作者に甘い物好きを隠し通すのは無理だから、開き直っているとの事だった)


 「まあ、他の奴に会うのも気まずいしな。ありがとうな。代金はいくらだ?」

 「一個で、500ゴールドになります」

 「ん? フレンチトーストの分は?」

 「商品ではなく、差し入れですから。代金は頂きませんよ」

 「しかし、それじゃオマエの儲けにならないだろう?」

 「それは、商品として売る前提で用意した材料からじゃなくてですね。鞄に仕舞っておいた、この間の残りのパンで作っていますから。ルッツさんがいらないのなら私がおやつに食べます」


 まあ、ミルクと卵はプリンの為の材料ではあったけれど。プリンカップに入れても一個分にもならない量だったし、何より生産元は牧場うちだ。何だか、ややこしくなりそうだから、これは…黙っておこう。


 ん、と。右手を出し、いらないなら返してとばかりに視線を向けると――…


 「いや、そう言う事なら有難く貰っておく。弁当箱はポストな、了解。これ、プリン代な」


 …――いそいそと。ルッツさんは自分の鞄の中にプリンとフレンチトーストを仕舞い込んでから。(取ったりしないから安心して下さい)プリンの代金を、ルッツさんに向けて伸ばしていたままだった私の手のひらの上に乗せた。


 「それじゃ、俺今日は午後から仕事だから、そろそろ行くわ。また次回も予約を頼む」

 「はい、毎度ありがとうございます!!」

 「おい。顔が笑顔の域を越えてニヤけてんぞ…ったく、笑いたきゃ笑え。とにかく、フレンチトーストありがとな。んじゃ、またな!」

 「はい、また宜しくです! お気をつけてー!」

 

 とまあ、あっと言う間に帰って行ったルッツさんの後には、リリナさんがお友達(リラちゃんだ…!!)と一緒に来てくれたり、ルネさんも、お友達(おお、婿候補の一人!)と来てくれたり。他にも予約してくれていた町の人達がプリンを買って行き、予想していた時間よりも大分早い売り切れとなったのだった――…。







 簡易テーブルや細々とした物を片付けた後。放牧している皆を小屋へと戻すにはまだ早くて。少し時間が空いた私は、牧場と町へ繋がっている道(ちなみに。その道中に、おじさんやルッツさんの家がある)をのんびり散歩でもしようと、私は一人牧場を出た。ペットとか居たら一緒に散歩も出来たかもなぁ、なんて思いながら。


 馬車も通る為、わだちが残る道を歩きながら、ちゃっかりと。脇道に自生している食べられる草(だって、アロエとかタダで採れるんだよ!)を採取しながら歩いていると――…


 「アイラ! 牧場から出て来ているって事は、今日も好評だったようだな」

 

 …――おじさんが、手を上げて『よう!』と挨拶してくれたので。私も『こんにちは、おじさん!』と。手を振り挨拶を返した。


 「丁度今、お前の牧場に行くところだったんだ。町から知らせがあったから、お前にも伝えておこうと思ってな。それから、この間ナンシーと隣町の市場に行って来たんだが、お前にもお土産を買ってきたんだよ」

 「お知らせ、ですか。何だろう? って、隣町の市場! 良いなぁ!」

 「まあ、そんな訳だから。出て来たところ済まないがアイラの牧場まで行くとしよう」


 と、おじさんの話を聞く為。私達は牧場うちへと向かったのだった――…。


 (町からのお知らせって何だろう? ゲームのイベントにあった“夏の野菜品評会”とか? でも、あれって月末だから、まだまだ早いよね? と言うか夏野菜、植えたばかりだから収穫なんてまだまだ無理だよ? 他のところもその筈だけど――…? うーん。それに、隣町の市場って新しく出来た所だよね、良いなぁ。お土産も気になる…!)

 

ここまでお読み下さり、ありがとうございます…!!

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