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アルバイトを始めます!

お久しぶりです。中々更新できず、すみません。今回(も?)少し駆け足気味かもしれません。

 牧場ここに来た時よりも小屋の内外が華やかになったなぁ、と思うのは兄様と小屋の外のペンキ塗りを終えた次の日の朝。





 『そんじゃ、また近い内に来るから! 戸締まりなど気をつけるんだぞ、アイラ!』

 『はい! 兄様、本当にありがとうございました。王都に着いたら父様、母様達にも宜しくお伝え下さい。それから――…『おう! 元気にしてたって伝えておくぜ!! んじゃ、またな!! それっ、ペガ! ひとっ走り頼むぜー!!』…――頬にペンキが付いています…よ。…お、お気をつけてー…?』


 兄様は昨日の夕方、商業区にある店のうちの幾つかのお店に挨拶しがてら王都に戻るとの事で、ペンキを塗り終えた後。イイ笑顔で愛馬ペガに乗って颯爽と町方面へと駆けて行ってしまったのだった。屋根を塗っていた時に付いてしまったのだろう赤いペンキを顔につけて。ワイルドな騎士だとでも思われそうだ。(まあ、途中どこかで自分で気づくよ…ね?)


 



 それから今に至るのだけど。天気は快晴。いつもの日課をこなして、畑の作物の水やりに来て見れば。


 「おお、結構育って来たね!」

 

 リリナさんお薦めの肥料が良かったのか、グングンと、どの野菜達も育って来ており、葉や茎にも虫などは付いておらず、また病気にもなっていない様子で生き生きとしている。

 まだ、花どころか蕾もついてはいないけど、それが見られる日も、もうすぐだと思えば楽しみだ。


 「さて、と。水やり完了! それじゃ町に行こう!」


 ジョウロを片付け、小屋に戻って。シンプルなワンピースに着替えてから、私は日雇い、もしくは短期間のアルバイトをする為に町へと向かうのだった。(ちなみに長期間だといざと言う時、牧場を優先しにくいだろうと考えて、日雇いや短期間で、と考えていたりする)






 

 ギルドに着いたのがお昼の少し前だったので、仕事はお昼ご飯(簡単な物作ってカバンに入れて来ている)を済ませた後にしようと思いつつ。先に仕事を探そうと掲示板の前まで来ると――…


 「あれ、アイラちゃん〜? こんにちは、今日はアルバイトを探しに来たの〜?」

 「え? ルネさん!? こんにちは! はい、そうなんです! 何か午後から出来る仕事は無いかなって思って」


 …――郵便局の制服姿で、大きな配達カバンを肩から下げているルネさんと会った。ギルドで会うとは思わなかったから、ちょっと驚いた。


 「あっ、ルネさんはギルドに配達ですか?」

 「そうだよ〜。後は局長の代理でギルドに依頼を出しに来たんだ」

 「依頼、ですか?」


 郵便局からの依頼か、何だろう? 配達? 仕分け? ちょっと気になるな〜と、思っていると。


 丁度、黄の掲示板に依頼を貼り出しに来た職員さんの姿が見えたので邪魔にならないよう、少し横に避けると『お気遣いありがとうございます』と言い、ペコリと軽く頭を下げた職員さんは、黄の掲示板と、それから黒の掲示板に(冒険者でもないし、冒険者の知り合いも居ない。そんな状態でダンジョンに入ろうものなら…おおぉ、絶対詰むわ。この人生詰むわ。まだまだ黒の掲示板は無縁のままかな…ミニドラゴンちゃんまでの道程は遠いなぁ)何枚かの依頼書を貼り付けて、カウンター奥に戻って行った。


 「そうそう。今、職員さんが貼って行ったコレだね〜」



 【【急募】郵便物回収の仕事】郵便物の回収の仕事。募集人数 一名。回収地区は商業地区西〜西住宅街。期間は一週間の為、休日はありません。一日四時間程度。(給金は最終日に手渡しです。26000ゴールド前後)

仕事内容詳細については郵便局にて説明致します。



 あ、回収のお仕事でしたか。ん? 場所は…ここからそんなに遠い場所じゃないな。これなら時間的にも問題はない…筈。私でも出来るかな?


 「回収係の一人が足を痛めてしまってね。軽い捻挫って話だから一週間位で復帰出来るみたいなんだけど…その間、僕達でフォローできれば良かったんだけど、ちょっと皆無理っぽくてね〜。だから臨時で人を雇おうって事になったんだよ〜」


 眉を下げて困ったような笑顔のルネさんに、私は貼られたばかりの依頼書を剥がして。


 「あのっ、私。このお仕事受けたいですっ!」


 ルネさんに訴える。


 「えっ? あ、うん。アイラちゃんなら真面目に仕事してくれるだろうし、郵便局も僕としても有難いけど〜、他の依頼書は見なくても良いの?」

 「はい! 時間も、お給料も良さそうですし。これを逃す訳には行きません!」


 ルネさんは一瞬、驚いたかのように目を見開くと。あははっ、と明るい笑い声を上げた後。


 「やる気十分だね〜、それじゃ、お願いしちゃおうかな? 依頼書を持ってギルドの受付を通して来たら依頼受付完了だから、受付を通ったら一度郵便局まで行ってね〜。一週間宜しくね、アイラちゃん」

 「はいっ! 宜しくお願いしますルネさん! では、受付行ってきます!」

 「はい、行ってらっしゃい」

 

 そして、配達途中のルネさんとは別れて、無事にギルドでの受付を済ませ依頼を正式に受けた私は、今日から一週間、郵便局の郵便物回収を手伝う事になった。今日は午後からだけど、暗くなる前には仕事も終わると思う。(明日からは少し早めに昼食を済ませておこう)

 明日からは牧場の仕事を済ませた後のお昼少し前の時間帯から仕事をする。


 すぐに向かった郵便局で仕事の説明を受け、借りた回収用の赤い肩掛けカバンを肩から掛けて、ルネさんも被っている帽子と同じ帽子を被り、郵便局を出て地図を見る。


 西の住宅街は地図では解るけれど、実際に行った事は無いし、ゲームでも入る必要が無かったのか、入れない場所になっていたからドキドキする。でも、楽しみだなぁ。


 「うん! 頑張ろう!」


ここまでお読み下さりありがとうございます…!!

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