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12/20

番外編 【Happy New Year!!】

2019.1.1に活動報告にて更新した小話の再録になります。ネタバレはありません。


今年も亀更新ですが、宜しくお願いします。


 牧場で迎えた新年一日目。ハーッと吐く息は白く、冷たい空気にブルりと身体を震わせながら着替えを済ませ、上着を羽織って外に出てみる。


 「んんーっ、寒いけど良い天気だー!」


 グイッと腕を空に向けて上げ、グーッと伸びをし、空を見れば。雲一つ見当たらない、澄んだ青空が広がっていた。


 「おはよ〜う、アイラちゃん。ハッピーニューイヤ〜!」

 「あっ、ルネさん。おはようございます! ハ、ハッピーニューイヤー!」


 この国で(一部の地域では違うみたいだけど)大抵の新年の挨拶は“ハッピーニューイヤー”だ。前世を少し思い出した今は、ちょっと…照れる。


 「はーい、これ。アイラちゃんへの郵便ね〜」

 「ありがとうございます、ルネさん。朝早くからお疲れ様です! えっと、父様や母様、兄様達…あっ、おじさんとナンシーさんに、ルッツさん。リリナさんに――…他にも!」

 

 郵便物は新年の挨拶カード(前世で言うなら年賀状みたいなものだね)だった。


 この街に来て知り合った人達から初めて貰うカードを見て、私も街の住人なんだなぁ、と。嬉しい気持ちになった。


 「ふふ、アイラちゃん。嬉しそうな顔をしているねぇ」

 「はい! 家族からも、この街に来て良くしてもらっている人達皆からのカードも、とっても嬉しいです!」

 「そっか〜、それじゃあ僕からのカードも貰ってくれるかな〜?」

 「わ! 嬉しいです、勿論です!」


 ルネさんは郵便屋さんの制服のポケットから一枚の淡いブルーのカードを取り出すと、私に差し出し『今年もよろしくね〜』と言い、私はそれを笑顔で『こちらこそ!』と頷きながら、カードを受け取った。


 「ありがとうございます、ルネさん! あっ、ちょっとだけ待っていて下さいっ!」


 私は貰ったカード達を大切に抱えながら小屋へと入り、カバンから一枚の淡いオレンジ色のカードを取り出す。そして、ルネさんの所へ戻り――…


 「ルネさん、これ! 私からもご挨拶のカードです! 家族には送りましたけど、この街の皆には今日、直接ご挨拶しながら手渡したいなって思っていたんですけど…受け取ってもらえますか?」


 淡いオレンジ色のカードをルネさんに差し出すと。


 「勿論、受け取るよ〜。ありがとう、アイラちゃん」


 受け取ってくれたルネさんは、そのカードを口元に当てて、パチりとウィンクを一つ私に向けてきた。


 (き、キザだ…!! だけど格好良いから許せるワザだ…!!)


 うっかり、ぽわわーん。って目がハート形になりそうだった…!(実際にはならないけど…!)


 「それじゃあ、まだまだ配達もあるし、僕はそろそろお暇しようかな〜。またねぇ、アイラちゃん」

 「はい、ルネさん。お気をつけて!」


 ズッシリと重そう(に見えるけど、ルネさんは平気そうなんだよね…)な肩掛けカバンの紐を掛け直したルネさんは、爽やかな笑顔で手を振りながら、牧場を後にし帰って行った。





 「さて、と。私も朝ご飯にしよう!」


 ご飯を食べたら、皆(動物達)にも、いつもより少し豪華なご飯をあげて、放牧をして。その後に街へ行こうと思っていた私は――…


 朝、カードを送ってくれた皆のカードを眺めて一人。ニマニマとした顔をしながら。


 (私からの新年のカードも、みんな喜んでくれると良いなぁ)


 …ーーなんて思うのだった。




ここまでお読み下さりありがとうございます!!

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