06 素直に喜べないことってあるよね
これは、まだ1週間周期になるはず、なっているよ、なっているといいなぁ。
いや、ほんとに更新が滞ってしまってすいません。つい、寝落ちしてしまって、って前書き書いてる間に時間が(汗)
さてと、まだ明るいままだね。こういう時こそ魔法の力で何とかするに限るよね。
せーのっ とんっ
すとっ ごーん
うん、暗くなったね。まあ、ただジャンプして、着地しただけなんだけども。さっきまで明るくて夜にもなってなかったけど、魔法のおかげでほんとについさっき夜になったからね。やっぱり魔法の力ってすごいよね。主にテレビとかで。
さてと、くだらないことは置いておいて、侵入しますか、魔術書を読む為にお父様の部屋へと。
作戦のルートはまず、私の部屋からでて、すぐ右にある階段を下っていきます。この階段は絨毯が敷いてあるし、階段の材質は木じゃなくて石だから、劣化によるギシギシっていう音は出ないんだよね。
次に階段を下りたらまっすぐと進んで玄関から出ていきたいところなんだけど、簡単には進めないんだよ。この扉ね、開閉する時にとっても大きな音が出るから、玄関からは出られない様になってます。はぁ、なんで油指してないんだろうね。玄関の扉からは出られないけど、階段の踊り場の窓は頑張れば音を立てずに開けられるから、そこから出るつもりだよ。
そして、外に出たらそのままお父様の部屋の窓までダッシュ!!
お父様は窓の鍵はかけない派だから、簡単に開いて、簡単に入れるよ。ここまでくれば、もう勝ち確ね、絶対に見ることが出来るよ。
さてと、成功する。すると思う......して欲しい、出来るといいなぁ。
さあ、頑張ろう。まずは、音を立てないようにゆっくりと部屋のドアを開けてと......よし、開いたね。抜き足差し足忍び足っと、音を立てないように階段に向かって廊下を歩いて、よし、音を立てなかったね。良かったね。そして、ゆっくりと階段を降りてっと、
......ギシギシ
待って、僕じゃない、僕じゃないよ。僕は無実だ、本当に無実だぁ。
......ギシギシ、ギシギシ、ギシギシ
ほらね、動いてないのにギシギシいってるよ......いやいや、どこから? やばいやばい、起きちゃうよほんとに、これ今日は無理くね?
1日目、失敗、残念だったね
なんてことは言わせない。一旦部屋には戻るけど、すぐにギシギシいう原因を突き止めて、計画を実行に移すぜbyリーナ
さてさて、部屋に戻って来たわけですが、なんでギシギシいったんだろうか。一階の廊下と階段は石で出来てるから、ギシギシとはいわないはずだよね。だから多分僕のせいでギシギシいってるわけないよね、なら、二階の廊下とか部屋か屋根裏とかに原因がある感じかな? 二階の廊下は絨毯が敷いてあるし、僕が戻ってきた時は誰もいなかったから、ギシギシいった原因は屋根裏とかかな。きっとそうに違いない。
よし、解決して、後腐れ無く魔道書を取りに行こうか......いや、どこから屋根裏に行くんだよ。僕知らないんですけど。確か、本棚の中にこの家の設計図があったから見るかな。
はい、見てきました。えー、結果からいうとですね。屋根裏への入口は、お父様の部屋にありました。ギシギシというから、下まで行けないのに、ギシギシという原因を何とかしようとすると、お父様の部屋まで行かないといけないというなんという本末転倒。他に屋根裏に行く方法がないか探したけど、ないっぽいよ。因みに、お父様の部屋は、床から天井までが一階と二階をあわせた高さあって、ほとんどが本棚で埋まってるよ。天井まで相当高いはずだけどどうやって屋根裏に行くんだろうね。
さーてと、本当に困ったことになったよ。屋根裏に何がいるんだろうね、ネズミとかかな? うーん、屋根まで登って、小さい穴からネズミをとるための罠とか入れてみるとか? いやいや、材料も、工具も下にあるよね。なんという無理ゲー、ほんとにどうしようか。
ベチャッ......何の音かな? あ、スライムいるの忘れてた。相当に弱っているっぽいね。
シャキン!!
あ、治った。まあ、こいついてもしょうがないしね。いや、このスライムにネズミを討伐してもらえればいいのか。
「ふふふ、さあ、スライムくん頑張ってくれたまえ」
なんかスライムが震え上がっているような気がするけど、気にしない気にしない。屋根裏に続いてそうな10円球くらいの大きさの穴ならこの部屋にもある。いやー、簡単に解決できそうで良かったね。「さあ、スライムくん、この穴から屋根裏に行ってあの忌々しいネズミを討伐してくるんだ。あ、皆が起きてくるまでにできなかったら薬漬けの刑に処すからね」
私が言った最後の文を聞いた瞬間スライムの雰囲気が変わって壁に空いている穴に突っ込んでいってしまった。どんだけ嫌だったんだあの苦薬。
あのスライムがネズミを討伐してくるまでに結構時間がかかるだろうけど、それまでに討伐してきた時の報酬を考えようかな。さーて、報酬は何がいいかな? お金とかはいらないだろうし、僕も持ってないし、お金は却下と。うーん、名前をつけてあげるとかはどうかな? 結構いい気がする。じゃあ、報酬はスライムに、名前をつけるということで、決定しました、パチパチパチ。そしたら困るのが、どういう名前をつけるかなんだけど、スライムが戻ってくるまでにゆっくりと考えようか。
どんな名前がいいかな? スライムっていうのがわかりやすい名前の方がいいよね。じゃあ、スラきちとか、スラピーとか? いや、ここは、国民的RPGに出てくるあの、スライムの名前にしようかな。そのスライム、名を「ホイミン」という。いや、ホイミンって正確にはスライムじゃないんだけど、結構有名なスライム族ってことでいいよね。
さてと、結構遅いけど、ギシギシ言わなくなったし、きっと討伐してくれたさ。まずは、音を立てずに部屋から出てっと、出来たね。次に階段まで静かに、そして素早く移動して、これまた素早く階段を踊り場まで降りる。これも出来た。ここまでほぼ音は出ていない。踊り場の窓を静かに開ける、そして、外へ。外で少しの音を立てても家の中に聞こえるようなことはあんまりないので、思っいっきリお父様の部屋の窓まで走る。踊り場の窓から出て約20秒、現在はお父様の部屋の窓の真ん前に僕はいます。
が、窓は外に開く系の窓なので、音を立てずに外から開く事は出来ません。誰か助けてください。まあ、無理ですよねぇ、無理ではない......わけないですもんねぇ。
1日目、失敗 理由、情報の把握不足とそれによる準備不足が原因
こんなふうに書かれるんだろうな。はぁ、今日は準備不足のため計画失敗かー......残念。とぼとぼと、階段の踊り場の窓の前まで歩いて来たけど、地味に踊り場窓って高いんだよね。小学校高学年になってもジャンプしないと届かない鉄棒くらいの高さに窓があるんだよね。音も立てちゃけいないし、これ、どうやって戻ろう......。
まあね、頑張って戻ってきましたよ。え? どうやって戻ってきたって? 聞きたい? 聞きたいよね。それはね、服を脱いで繋ぎ合わせて窓の淵に引っ掛けて頑張って登ったんですよ。なんかすっごい晒せないような姿になっちゃったけど、変な想像しないでよね、えっち。
さて、冗談はさておき、気がついたら、いつの間にやら空が微妙に明るくなってきております。魔道書については起きてから考えよう。とりあえず、今は寝たい。
そう思って、ゆっくりと静かに部屋に戻ると、そこにはなんか分厚い本を誇らしげに抱えながら鎮座しているスライムがいた。
そして僕は目の前が真っ暗になった。僕は何のために眠気と戦いながら行動していたのかを考えながら。
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