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地平線の先までずっと、草原だ

地平線の先までずっと、草原だ。

ザアッと大きな音とともに

風が通り過ぎた。

風はあるけど、日差しが暑い。


不思議なことに

ここが地球ではないことが

なんとなく理解できた。


『大丈夫です。必要な知識も渡しておきますので』


あれは、そういう意味だったんだろう。

ここは、モンスターとか魔法とかが存在する

地球とは別の世界。いわゆる異世界だ。

なんとなくだけど、理解していた。

でも、この世界の地名とか、モンスターの種類、魔法の名前とかは、全然わからないが。。


「ステータスオープン」


半信半疑でつぶやくと、ゲームでよく見るステータス画面が表示された。

ーーーーーーーーーーーーーーー

レベル : 1

HP  : 10/10

MP  : 100/100

スキル : 能力創造 [ポイント:100]、多言語翻訳

ーーーーーーーーーーーーーーー


>>『異世界では、ステータスのHPが「0」になると死んでしまうので注意して下さい』

HPが10しかないのだが。

MPは100か。できればMPよりHPを大きくして欲しかった。


これは現実なんだよな。

知り合いもいない、何も持っていない状態で、

生きていけるんだろうか。


ステータス画面は、操作ができるようだ。

「能力創造」という文字を触ると、ステータス画面が切り替わった。

ーーーーーーーーーーーーーーー

作成するスキルの名前と詳細を決定して下さい

名前>>

詳細>>

ーーーーーーーーーーーーーーー


スキルをここで作れるのか。

生きていくのに必要なものを考える。

 1.水

 2.食料

 3.安全な場所

かな。


水、といえば水魔法か。

そう考えた瞬間、「名前」の欄に、「水魔法」文字が表示された。

ーーーーーーーーーーーーーーー

名前>>水魔法

詳細>>

ーーーーーーーーーーーーーーー

考えた内容が、そのまま反映されるんだな。

次に、「水魔法」の詳細を考える。

水だけでなく、熱湯や、氷に変換できる。

攻撃にも使えるし、生活水としても使える。

ーーーーーーーーーーーーーーー

名前>>水魔法

詳細>>水だけでなく、熱湯や、氷に変換できる。攻撃にも使えるし、生活水としても使える。


消費ポイントは、10ポイントです

よろしいですか?

はい  いいえ

ーーーーーーーーーーーーーーー


「詳細」に考えた内容が反映され、確認メッセージが表示されたので、

「はい」を選ぶと、ステータス画面に戻り、

スキル欄に、水魔法(レベル1)が追加されていた。


ーーーーーーーーーーーーーーー

レベル : 1

HP  : 10/10

MP  : 100/100

スキル : 能力創造 [ポイント:90]、多言語翻訳、水魔法(レベル1)

ーーーーーーーーーーーーーーー


これで、水魔法のスキルが

手に入ったということだろうか。


ためしに、手の平から水を出すイメージをする。


水が勢いよく噴き出す。。手の平に。。

意識を集中する。。


すると、手の平が一瞬あつくなったかと思うと、

勢いよく水が、噴き出した。


慌てて集中を解くと水も止まった。

全身が、ビショビショになった。


「はっ!。。。はははっ!はははははっ!!」


水たまりに尻餅をついて

バカみたいに大声で笑い続ける。


笑い疲れて、少し、気持ちが落ち着いた。

ひさしぶりにこんなに笑った。

すごいな

ほんとに魔法が使えた。

これなら、この世界で生きていけるかもしれない。


次は、食べ物のスキルを考えよう。

食べ物のスキル。。


ーーーーーーーーーーーーーーー

名前>>料理魔法

詳細>>食べたことがある(元の世界も含む)料理や食材を出せる。MPだけで作れる。味付けは自分が過去に食べた記憶から再現する

ーーーーーーーーーーーーーーー


消費ポイントは30だった。

このポイントが大きいのか、このスキルが本当に思った通りの結果となるか不安だが、他に方法もないので、そのまま取得した。


あとは、安全な場所の確保だ。

モンスターが来ない、安全な場所を作れるスキルが欲しい。


ーーーーーーーーーーーーーーー

名前>>空間魔法

詳細>>人が入ったり寝たり住んだりできる安全な空間が作れる。アイテムボックスのような時間が経過しない空間が作れる。瞬間移動、空中飛行ができる。空間操作ができて、空間を圧縮して攻撃ができる。

ーーーーーーーーーーーーーーー

消費ポイントは50と表示された。残り10ポイントになるが取得した。

残りのポイントは、後で、大事に使おう。


ーーーーーーーーーーーーーーー

レベル : 1

HP  : 10/10

MP  : 95/100

スキル : 能力創造 [ポイント:90]、多言語翻訳、水魔法(レベル1)、料理魔法(レベル1)、空間魔法(レベル1)

ーーーーーーーーーーーーーーー


衣食住の目途がつき、気が緩んだのか、お腹がすいてきた。

そういえば、本当は、お店でご飯を食べる予定だったんだよな。


手の平の上に、お店で食べるはずだったラーメンをイメージしながら、料理魔法を使うと、

眩い光が一瞬した後に、カップラーメンが出てきた。

不安になって、急いで、空間魔法で、寝る場所を作ってみると、押し入れくらいのスペースの空間が現れた。


「ちょっと思っていた結果と違うけど、まあいいか。」


どんまいと思いながら、空間魔法で作った押し入れの中に入り、

カップラーメンの蓋を開け、左手から加減に注意しながら、お湯を出す。

ゴミはどうしよう。アイテムボックスに捨てるか。お箸が無いな。

何か代わりになるもの、木の枝とかないかな。


押し入れから出て、草原に降りて、箸の代りになる木の枝をさがしていると、

遠くから、水色の潰れたボールみたいな物体が、近づいて来ているのが見えた。


ゆっくり、ゆっくりと、こちらに近づいてくる。


スライムかー。

まじでモンスターがいるんだな。


展開がはやすぎる。

モンスターと戦うとか、

気持ちの整理ができてないんだが。


スライムは、ゆっくりとだが、

確実にこちらに向かって来ていた。


この距離から、攻撃するなら安全なはずだ。

失敗したら逃げよう。


水魔法で、スライムより大きな水球を作り、

全力で投げる。


『『『バンッ!!』』』


直撃し、スライムがはじけ飛び、

地面に小さなクレーターができた。


これなら

スライムも死んだはずだ。


ほっとしながら周囲を見回すと、

ちょっと離れた場所で、

傷一つない状態でスライムが、

こちらを見ていた。


しばらくして、

またゆっくりと向かって来る。


「逃げよう」


空間魔法で作った押し入れの中に急いで入って、入り口を閉じた。

じっとしていると、こちらからは、外の様子が見れるが、外からは見えないようで、

しばらくすると、スライムはどこかに行ってしまった。


そのまま、押し入れの中で、

カップラーメンを空間魔法で作ったフォークで食べた後、

モンスターがいないことを確認して、外にでた。


どうしよう。

スライムって一番弱いモンスターじゃないのか?

あの威力の攻撃で、なんで死なないんだ。。


攻撃力がありそうな、火魔法や、

相手のステータスが見れる、鑑定魔法を

能力創造で取得した方がいいのかな。。


迷いながらステータスを確認すると、MPが50しかないことに気づいた。

やばい、MPが無くなったら何もできなくなる。。


さっき、水魔法を使ったとき、MPが5減ったので、

スライムを攻撃時したもMPが5だとすると

合計で10になるので、残り40が、料理魔法と空間魔法で減ったんだろうけど、

空間魔法で作った押し入れは、維持するのにもMPを使うんだろうか。

寝ている間にMPが切れた場合、どうなるんだろうか。


もう一度、押し入れの中に入り、しばらく横になった後、

再度、ステータスを確認するが、MPは50のままだった。

そのまま、寝てしまったようで、気づくと外は真っ暗になっていた。

ステータスを確認するが、MPは50から変わっていなかった。


寝たら普通、MPは回復するんじゃないのか?

空間魔法の押し入れを持続するMPの量と、自然回復するMPの量が同じだからMPが回復しないのか?

それともMPは、何かの手続きをしないと、回復しないのか。。

考えれば考えるほど、悪い方向に考えてしまうことに気づいたので、

考えることをやめて、夜が明けるのをじっと、押し入れの中で待った。



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