牢屋
次の日の朝。
いつものレベルアップの音で目が覚めた。
急いでステータスを確認する。
「よしっ!」
光魔法のスキルレベルが上がっていた。
もちろん空間魔法もだ。
リサを起こして
宿屋でいつものでっかい肉が入ったスープを食べたて外に出ると、
昨日は無かった屋台が何件か並んでいた。
美味しそうな匂いの焼き菓子を買って
歩きながら街を歩く。
この街に来てすぐに食べた焼き鳥の屋台も見かけた。
少しずつだけど、町の人達も
もとの生活を取り戻せているようだ。
異空間スペースの端まで歩くと、
兵士達が集まっていた。
ケビンが、俺に気づいて手を振ってくる。
「久しぶりだな。
元気にしていたか。
この街に来てすぐに災難だったな。」
相変わらずハゲだが男前だ。
「お陰さまでなんとか
元気にやっています。
ケビンさん達こそ、大丈夫でしたか?」
「ああ、まあな。
街はこんなになっちまったが、
俺たちはなんともなかったからな。
何か困ったことがあったら言ってくれ。
金以外のことなら相談にのるぞ。」
今度、酒を飲む約束をしてその場を離れた。
町の人達に怪我がなくて
本当に良かった。
街の外周を歩き続けると
広大な畑が見えてきた。
異空間スペースの中にだ。
ごつい体格をしたスキンヘッドの男が、
手からすごい勢いで土を出している。
その積み上げられた土砂の山を
たくさんの冒険者が、手分けして崩して運んで
畑を作っていた。
整地された別の畑では、
以前ギルドで見かけたエルフが
両手を広げて、きれいな声で歌っていた。
何をしているんだろう。
不思議に思ってみていると
畑からたくさんの芽が出てきて
そのまま芽が花となり、大きな実をつけた。
精霊使いってすごいな。
感動しながら、そのまま歩き続けていると
先日、俺が持ってきたモンスターの
死体置き場まで来た。
ここでも冒険者達が
死体を切ったり運んだり
魔法で凍らしたりしていた。
そういえばサランチェコの姿が見えないな。
あいつは、どこに行ったんだろう。
少し不思議に思いながら、
そのまま歩き続けていると
遠くに人だかりが見えてきた。
お年寄りが多い。
「何ですかね。」
リサと二人で近づいてみると、
僧侶が集まった人達に対して治療をしていた。
順番待ちの人達も
ゴザをひいてみんなでお茶を飲んでいた。
町をぐるっと回って
宿まで戻ったので、そのまま部屋に帰って
ゆっくりして過ごした。
ちなみに、サランチェコは、
後日レティシアさんから聞いた話によると
モンスターの解体の邪魔をするので
食事に薬を盛って眠らせて
牢屋に監禁しているとのことだった。




