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魔法使いサランチェコ

朝、レベルアップの音で目が覚めた。

ステータスを見ると

レベルが101に上がり

光魔法と空間魔法のスキルレベルも上がっていた。


寝ている間も、

空間魔法を使っているお陰だ。


このペースで上がれば、

聖騎士長とも戦えるレベルになるはず。


早朝だったので、

リサは寝かせたまま、一人で異空間の外に出て

モンスターの死体100体分を

昨日指示された死体置き場に移動した。


部屋に戻ると、リサも起きていたので、

一緒に風呂に入り、ゆっくりした後に1階に降りた。


「おはようございますっ。

  朝食をご用意してますよー」


昨夜いなかった猫耳の店員さんが、

元気な声で迎えてくれた。


一昨日と同じデカイ肉付きのスープを出してくれた。

食事の後、リサと冒険者ギルドに向かった。


昨日と違って人通りが多い。

何軒か、営業しているお店もあった。


冒険者ギルドで、レティさんに

死体置き場にモンスターの死体を移動したことを伝えると

水魔法を使える人が少ないので

貯水タンクを作ってもらえれば助かりますと言って

設置する場所に印を付けた、簡単な地図を渡された。



昨日見たドラゴンのことが気になったので

モンスターに詳しい人がいないか聞くと

引退した元Sランクの冒険者の家を教えてくれた。


忙しそうだったので、

お礼を伝えて、レティさんとはすぐに別れた。

指示された場所に貯水タンク作りに

けっこう時間がかかったので

宿に戻って昼飯を食べてた後、

教えてもらった冒険者の家を訪ねる。


「ごめん下さい。」

ドアをたたいても返事がない。

マップで家の中を調べたが、誰もいなかった。


外出中か。

仕方ないなと思いながら帰ろうとしたところ

モンスターの死体置き場で、

大きな声で騒いでる男がいた。


小太りのおっさん (45歳) が

「わあっ!」とか「ひぃー!」と奇声を発しながら

モンスターの上によじ登って騒いでいた。


ステータスを確認すると、

俺が探していた人物だった。

---------

サランチェコ

レベル 90

ジョブ「魔法使い」

スキル「風魔法(レベル40)・錬金術(レベル25)」

---------


元Sランクの冒険者には絶対見えないが

名前とジョブが聞いてた特徴と一致している。


「レティさんの紹介で来たんですが。

 サランチェコさんですか?」


声をかけると、

すごい勢いでこちらに飛んできた。

風魔法か。


「僕は、30年以上冒険者として

 世界中を旅して来ました。

 その僕が、見たこともないモンスターが

 ここにはたくさんいますっ!!」


めちゃくちゃ顔が近い。

しかも、すっごい早口で声が高い。


思わずあとずさる。


次の瞬間、

今度はトロールの死体の上に突然現れて

手を天に上げながら叫びだした。


「この巨大なトロールの名前は

 ギガンテス!

 40年前に聖キングダム王国に出没し、

 村をいくつも滅ぼしたと言われています。


 そのモンスターが、

 この黄色い肌の色とツノの形、

 そして10メートルを超える体長をしたモンスターが

 ここにいるのですっ!!」


明日には住民の食事になる予定だが、

有名なモンスターだったらしい。


「そして、こちらのさらに巨大な

 白くて美しい犬のモンスターはっ!

 "女神と四大精霊の物語"に出てくる

 頭を三つ持ち、蛇の尾をもつ邪神の眷属

 ケルベロスの特徴と一致しているのですっ!!」


今度は、別のモンスターの死体の上に移動して

さらに興奮しながら説明を続ける。


邪神の眷属か。たしかに巨大だ。

さっきのトロールより大きい。

食べても大丈夫だろうか。

あとでレティさんに相談しよう。


また別のモンスターの上に移動しやがった。

演説はまだまだ続く。


しばらく聞き流していると、

満足したのか、こちらに戻ってきた。


「ここのモンスターが どれだけ素晴らしいものか、わかって頂けましたか?」


「はい。大変勉強になりました。モンスターにお詳しいんですね。」


これだけ詳しいなら知ってるかもしれない。

昨日のドラゴンの特徴を話し、何か知らないか尋ねた。


「それはツバキの特徴と一致していますね。」

「モンスターの名前ですか?」

「はい。さっきご説明した

 ケルベロスと同じ

 

 邪神の眷属です。


 深い緑色の鱗で、

 鋼のように巨大な翼を持ち、

 耳から長い角を伸ばしたドラゴン。


 "女神と四大精霊の物語"に

 書いてあるとおりの特徴です。」


「女神と四大精霊の物語って、何ですか?」

彼の説明は長かった...


簡単にまとめると

約500年前に、女神と地/水/風/火の四大精霊が

邪神と眷属たちを封印する戦争をしたそうだ。


その時の激しい戦いのせいで、

それ以前の年代の書物も無くなり

"女神と四大精霊の物語"が

一番古い歴史の書物となったそうだ。


この闇の世界で死んでいるモンスター達は、

女神達に封印されたのだろうか。


あのドラゴン(ツバキ)も、

女神を憎んでいるなら

一緒に戦ってくれるかも知れない。


サランチェコにお礼を言って、

モンスターの死体置き場をはなれた。


あいつは、

いつまであの場所にいるつもりなんだろう。


とりあえずレティさんにケルベロスのことは伝えて、


今日はもう休もう。


しばらくは

この闇の世界でのレベルアップに集中しよう。


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