キスマーク
明日は、無事にことを運んでくれたお姉さんとチワワにお礼を届けに行かなくてはならないので早く寝ることにした。
リコがもぞもぞと布団の中に入ってきて顔だけポンと出す。
「おかえりなさい。ご主人様」
「ただいま。」
「貴方様がいないせいで、私は冷たいお布団で寝てたのですよ」
恐らく、彼女が寂しさを紛らわせるために使ったのであろう、枕はしっかりとリコの匂いがした。朝のフワフワの尻尾の香り。
今日は肩に顎を載せて寝るつもりのようだ。顔が近くてドキドキする。
リコの反対側には当然アイがいるわけで、彼女は宣言道理、私と眠るつもりのようだ。何をされるのか気が気ではない。
「マスター、体をこっちに向けてください」
今、リコの頭がコテンとなっているから動くと起こしちゃう
「すこし、むりかな」
彼女は少し体を起こして状況を確認したらしく、無理やり私の肩を掴んでそちらを向かせられる。
当然リコの顎は落ちるわけで、今まさに抗議の目で見られているかもしれない。背中側になったので確認できなかった。
「私だけを見てください!!!」
「わかった」
「どんな風に見えますか?」
「いつも通り、可愛いよ」
「ッ!!!」
彼女は顔を真っ赤にして俯いた。こういうところが可愛い。
「You○ubeの検索履歴を見ました。なんであんなの見たんですか?」
うーん。でも機嫌が悪いみたい。エッチなのは見ていないと思うのだが。
「何のことかわからないや、教えて」
「あの動画のことです!!あんな...ナイフをストリップさせるようなのを見て興奮してたのですか!!」
あああ。あれか。フルタングのナイフの持ち手を丸ごと変える奴。
「興奮なんてしてないよ。動画とかだと人の姿に見えないんだ。」
「あれは家にない物でした。欲しいと思っているのですか?」
「ちょっとだけね。」
おなかがパフパフと叩かれる
「浮気はダメです!!」
「浮気じゃないよ。アイが一番」
彼女を包み込むように抱く。苦しくないように優しく
「あっ...」
しばらくそのままでいた。お互いの体温が寒い夜に丁度いい。
「マスター。キスマークつけてもいいですか?」
「いいけど、すぐ消えちゃうと思うよ」
私の能力のせいで傷の直りが異常に速い。内出血で赤くなるキスマークも例外ではないだろう。
「それでもいいのです。貴方に私の物だという証を刻みたいんです」
「分かった。好きにしていいよ」
遠慮がちに彼女は私のパジャマのボタンを開け、おもむろに顔を近づける。胸には柔らかく、ぷるんとした感触があった。




