↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/221

二人同時に

 さらに話会いを進めた結果、一日に二人ずつ血を分けることになった。今日はサクラとクロの日。でも二人ともなかなか飲もうとしてこない。


「どうして飲まないの?」

「わっちはアイ姉様のような姿をご主人様に見せたくないのじゃ。」

「みゃーもにゃ。」


「それってどういう事ですか!!」

アイにはあの時のことを教えていない。彼女が知ってしまったらきっと気にするから。


「アイは、何も悪くないよ。ただ少し飲みすぎただけ。」


「二人とも今日は少しだけだから、自分が保てるところまで飲んでみよう。ほら。」

自分の手首を切って二人の前に差し出す。鋭い痛みが走っている。傷口からしたたり落ちる真っ赤な私の血。二人はそれを食い入るように見つめている。


ゴクリ。


 クロとサクラが生唾を飲み込んだのが分かった。アイからもユダレをすすっている音がする。こらこら、君は昨日あんなに飲んだじゃないか。


「本当にいいんじゃな?わっちが飲んでも?」

「みゃーは、もうがまんできないにゃ」


先に吸い出したのはクロ。それからは二人で競い合うように私の手頸へと舌を這わせている。二人とも少しでも多く舐めようと必死だ。だから反対の手首も切って差し出す。喧嘩をしないように。


「しゅきじゃーーーー♡♡♡これなしでは生きられん!!!本当にこれから沢山飲ませてくれるんかの?嘘じゃないの?」


「嘘じゃないよ。」


ううう。


サクラが泣きながら舐めている。クロは喉を鳴らしながら一心不乱に。二人の吸血は私の傷が塞がるまで続いた。


「おいしかったのじゃ~♡欲を言えば、もうちょっと飲みたかったのじゃが。」


よしよし、口の周りに血がついてるから、拭いてあげるね。


「血が付いた物は跡が残りますので、すぐに手洗いをしますね。」


「ありがとうアイ。」

でもどうして、私の目を見ずに血を拭いたタオルばかり見ているんだい?結局彼女は大事そうにそのタオルを抱えて、洗面所へと消えた。


「胸が熱いにゃ。」

はあ、はあ、

「ご主人様、みゃーの体おかしくなっちゃったみたいだにゃ。触って確かめてみてほしいにゃ。」


確かにクロは肩で息をしていて苦しそうだった。はだけさせた胸はピンク色になっていて熱を持っているよう。


パン!

ユイ姉がクロの頭を平手でたたいた。

「調子に乗るんじゃない、雌猫!!お前がそれくらいの量で自分を見失うはずないだろう。」


「ばれちゃったにゃ。」

いたずらに失敗した子供のように舌を出しておどけるクロ。


彼女は私の耳元まで近づいてきてこう言った

「みゃーは、いつでも準備OKだにゃ♡」


尻尾はピンと立っていて機嫌がいいようだった。


やっぱり私の血の中には、何かやばい物が入っているんじゃないか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。