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反省するの........だ?

全く、なんでこの様な状況になったんだ.....


今俺の周りには、現在進行形で激闘を繰り広げているオーガスと黒い変質者衣装のツーリス、その戦いを見て惚けている双子、腹を抱えて大笑いをしているレイリーがいる


「ふぅ.........」


思わず溜息が漏れるのも仕方ないことだろう


「これから1年間あいつらの面倒みるの俺なのか.....」


オーガスにレイリーに双子、ついでにツーリスか

俺だったらもう辞職しているな

先生もご愁傷さまだ


属性検査をするにもまだ終わっていない生徒が多いし、待っているにしても特にすることも無いのでただただ呆然と何も考えずに目の前で繰り広げられる戦いをみる


ツーリスは午前にオーガスと戦った時とは違い、ナイフを1本投げて終りではなく、それこそ何処から出してるんだと言う量のナイフを次々とオーガスに向けて投げている

これがまた怖い事に全て急所を狙っている

どれだけオーガスに対して敵視しているんだ


対するオーガスは最初は身体を捻ったりステップを踏んだりと次々と休まず飛んでくるナイフを綺麗に躱していた

傍から見れば為す術もなくただ躱しているだけに見えるが、実際は魔力を練り魔法の発動のタイミングを測っているのだ


「これで終わりだ!!」


いくら投げても当たらないナイフに焦れたツーリスがこれまでとは比べ物にならないくらいの量のナイフをオーガスに向け、止めとばかりに放った


だがその手は悪手だ

これまでとは違う量のナイフに気付いたオーガスはにやりと笑い、迫り来るナイフに手をかざすと魔法を発動する


「アイスウォール」


絶対零度の壁にオーガスに向っていたナイフは傷一つを付けることすら叶わずに、キンッという甲高い音を立て跳ね返された

そしてツーリスのナイフを氷の壁で防いだオーガスはそのままナイフを防いだ壁から手を離さずにまた新たな魔法を壁を媒体にして一瞬にして作り上げる


「貴方は水で捕らえられたくらいでは学習しない事がよく分かりました」


そう言って魔法を発動するオーガス


ん?ちょっと待て、その魔法は!!?


「“フリーズキャッスル”!!」


俺が止める間もなくオーガスがそう唱えると氷の超級魔法である“フリーズキャッスル”が発動された

ツーリスの四方から氷の壁が迫る


ツーリスも流石にこれは危険だと、迫り来る氷の壁から逃げようとするが、前後左右、更に追い討ちをかけるかのように上下からも来られては逃げ切れるはずもなくあえなくツーリスは捕まってしまう

そしてツーリスを捕らえた壁は徐々に大きく形も変形していき変化が止むとそこにあったのは氷の壁などではなく、氷の城が圧倒的存在感と冷気を放ち佇んでいた


この魔法の怖い所は中に捕らえた対象の魔力を使い、じわじわと凍らせていき、やがてその者の命の時を凍らせてしまう


この魔法を使うとは、手加減しているだろうがオーガスのヤツそうとう頭にきてるな


とは言えこれはダメだ


「レイリー」


俺が一声かけるとレイリーは頷き即座に魔力を練り始める


基本的な事だが魔法を打ち消すには打ち消したい魔法の上をいくクラスの魔法をぶつけるといい

よって、今オーガスが使っている魔法は超級の氷魔法なので、賢者級の魔法をぶつける


「もう、僕この魔法使ったら倒れちゃうよー」


文句を言いつつもレイリーの業火の様な魔力が練り上げられる


「“プロミネンスイクスプロージョン”」


レイリーが唱えると氷の城の頭上に、離れたここからでも感じる程の圧倒的熱量をもった球体が発生し、それによって氷の城は溶けて崩壊していく

それと同時に魔力切れで気を失い倒れそうだったレイリーを危なげなく受け止め、先程まで俺が座ってた椅子に座らせ、俺はオーガスの方に向き直る

うるさい双子は椅子の横でお互いに抱き合いガタガタと震えている

どうやら強大な魔法のぶつかりあいを見て怖くなったみたいだ


「オーガスよ、少し頭を冷やしたらどうだ?」


俺がそう言うとハッとこちらを見るオーガス

その顔からはやってしまったという感情がダダ漏れであった


「す、すみません。ついカッとなってしまって」


慌てて頭を下げるオーガス

無防備に差し出される頭に俺はかなり強めにチョップをかます

まさか、頭をチョップされるとは思わなかったのか咄嗟のことに対応出来ずに前のめりに倒れていくオーガス

そんなオーガスの頭上をナイフが通過する


「ツーリスもいい加減にしろ」


ナイフが飛んできた方を辿っていくと、肩で息をするツーリスがいた


「うっ、............申し訳ございません」


片膝を地面について頭を下げるツーリス

その様子はとても超級魔法を受けたとは思えないほど無傷で元気そうである


何故彼女が無傷なのかというと、実は氷に捕らわれる寸前に自分の影に潜っていたからなのだがまぁ今はそんな事は良いだろう


「お前ら覚悟は出来ているのだろうな」


なるべく低い声を意識して、俺の目の前で正座をしている2人に声をかけると、びくりと全く同時に肩を跳ねさせる2人


「まずはオーが「うわああぁぁ!!」「何これ?!」「きゃー!!」す?」


さぁ、説教を始めようとした俺の声だったが突如俺の後から発せられたクラスメイト達の悲鳴でかき消される


「一体何事!?」「殿下私の後に!」


ほぼ条件反射の様に悲鳴が聞こえてきた方に立ち向かい俺を背後に庇うオーガスとツーリス


俺はというと目に見えてくるそのありえない情報に呆然としてしまう


「適性が光と....闇だと........」



卒業制作しなくては!!

いそがしー!!

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