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お久しぶりだな

にほんめー

「.............」


「.............」


「.............ん?3年?」


「.....3年です」


「.....そうか」


「「.................」」


そしてお互いに沈黙してしまう


そうかキーアは3年だったのか

身長は俺の頭1個分くらい低いためにてっきり1年だと思ったのだが3年か.....

先程までキーアの言動を失礼だ、失礼だと思っていたが俺の方がよっぽど失礼だ!!


「すまんな、取り敢えず3年の校舎まで連れていく」


「いえ、お気になさらずに。よく言われますので」


そして再びキーアを肩に担いで3年の校舎へと走り出す

キーアは担がれるのに慣れてきたのか広い3年の校舎がよくわからない俺の道案内をしてくれている


「.....それにしてもここまで逆方向に行こうとするなんて」


「なんか言ったか?」


「いえ、なんでもないです」


キーアがボソッと何か言った気がするのだが、気のせいか


キーアの誘導で校舎内を進んで行くと少しずつ教室へと向かっている生徒が見られた

どうやらまだチャイムまで余裕があるようだ


そして教室まであと少しだろうという所でキーアに止められた


「ちょっと待ってください!!」


だが俺も急いでいたしもう目の前に3年1組の教室が見えていたので話があるなら教室へと着いてから聞いてやろうと思い、そのまま俺達が教室へ突入すると中は静まり返った


「ふむ、突然押し入って悪かったな。俺達のことは気にせずに歓談を再開してくれ」


そう言って、さらに中へと進もうとすると教室の端から光魔法の“シャイニングアロー”が俺達、いやキーア目掛けて飛んでくる


大した威力じゃなさそうなので叩き落とすと魔法が飛んできた方から誰かの舌打ちが聞こえる


「てめぇ、なに俺様の魔法たたき落としてんだぁ?」


声の方に顔を向けるとそこには取り巻きの様な人間が大勢いるので声の主の顔を見ることはできなかった

向こうからも見えてなさそうだ


「何故、余裕で避けることが出来る攻撃をわざわざ受けなければならんのだ。貴様は馬鹿なのか?」


「あぁん?てめぇ俺様が誰かわかった上でそんな口聞いてんのかぁ」


「顔も見えないのに分かるわけないだろ?知って欲しいのなら名乗るがいい」


「.....ルーティーン様、そこまでに」


キーアが青い顔をして縋るように何かを言いかけるが、それを遮って安心させるようにキーアの頭を撫でる


突然魔法の標的にされて驚いたのだろう

それにしても、どっかで聞いた声だな?


俺が首を捻っていると、声の主の取り巻きが声の主の後ろに下がったため、やっと顔を合わせることが出来た


尊大な態度で机の上に足を組んで乗せ、銀の煌めく長い髪を後ろでひとつに三つ編みをして、その紫の瞳はこちらを見て驚いたように見開かれていた


「.....お前、ルティか?」


確かめるように呼ばれたその名前に俺は確信する


「はい、お久しぶりですね兄上」


彼の名はルイジェルディア・ロッロマージュ

この国の第1王子で俺の実の兄だ

お兄さんとうじょー!!

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