表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/30

喧嘩両成敗だ

よろしくです(*`・ω・*)ゞ

前回までのあらすじ

俺の幼馴染みが険悪雰囲気醸し出している

もう帰りたい



おっと、どうやら現実逃避していたみたいだ

だがそれも仕方ないとは思わないだろうか


右は、怒りの臨界点が突破したのか魔力が漏れ出て奴の周囲は氷点下

左は、一見すると満面の笑みを浮かべているが相手の魔力に威嚇しているのか時々弾ける火花から奴の機嫌がかなり悪い事がよくわかる


この二人を左右に置いて現実逃避しない方がおかしいと思うのだ


「貴様の発言や行動は以前から気にくわなかった。丁度いい、物言えぬ氷人形に変えてやろう。感謝するんだな」


「あはは、きぐーだね。僕もきらいだったよ。でもバカがはじけ飛んでる所は以外ときれいで好きなんだー。だから弾け飛べ」


この状況を一言で表すならば一触即発

今のこいつらを止めれる手段は俺には持ち合わせてない


昔の二人を思い出し、今俺を挟んで睨み合う二人についため息が零れる


「...昔はあれ程仲が良かったというのに」


「「仲良くない!!」」


息ぴったりじゃないか

やっぱり仲いいだろ

こちらに向くタイミングと言い声のハモリなど完全にシンクロしている

それでも否定する二人についジト目で見てしまうと、これまた同時に顔を背けられた


これはもう確定だな


「それで?俺がいない二年の間にどっちが何をしたんだ?」


俺の言葉を聞き、我先にと話し出したのはレイリーだ


「オーガスが偉そうに上からものを言うのが気に入らない」


「なっ!?それはそもそもお前が」


不貞腐れたように顔を背けながら言うレイリーに、オーガスが物申すように早口でまくし立てる


オーガスの話は長いからな、レイリーの反論も含めて要約するとこうだ

俺のいない間に魔術の実地訓練の様なものがあり、魔物と対峙したそうだ(この世界には魔物が存在する、ちなみに魔族とかもいたりする)

作戦など色々立てていたらしいのだがレイリーが作戦無視で単身で突撃して危うく大怪我しそうになった

レイリー曰く「俺が行かなきゃやられてた!」らしいが

詳しくは見ていないので俺は分からんがレイリーの鬼気迫る様子から相当危なかったのだろう

そしてその時にオーガスはレイリーに注意したのだがきつい言い方がレイリーは気に入らなかった


オーガスは心配してきつく言ったが、レイリーにも色々と理由があったのだ

レイリーは危険から守ったと思ったのに、その守った対象であるオーガスに厳しい言い方をされ反発した


腕を組み、内容を反芻していると、オーガスとレイリーそれぞれからの視線を感じた

誰が悪かったのか白黒はっきりとつけて欲しいと目で訴えてくる

そういう事ならと二人の期待に答えるために、俺の考えを伝えるために口を開く


「二人とも悪い」


俺の言葉は二人にとって予想外だったようで、納得出来ないのか刺すような視線を寄越してくる


「先に言っておくがお前達がどう思おうが知ったことじゃない。ただ単純にお前達の話を聞いて二人共が悪いと俺は判断しただけだ」


まずはレイリーに向かって堂々と仁王立ち


「レイリー、お前は魔物に単身で突っ込むのがどれほど危険か忘れたのか」


「それは!.....忘れてないよ」


魔物はとても強敵だ

魔物全体から見て弱いとされているものでも油断すればやられる


俺はもう魔物に大事にしている奴らを傷つけられたくはない

昔あったあの出来事をレイリーも思い出したのか、消え入りそうな声で答える


レイリーは自分の行動が周りから見てどれほど危険であったのか理解し、反省してくれた


なら、次だ

その場で180°回転し、今度はオーガスに向かって仁王立ち


オーガスは突然振り向かれ焦ったのか、びくりとして構える

が、自分の無意識のその行動に気付きすぐに手を下ろす


自分は何を言われるのかと神妙な顔つきで俺を見るオーガスに、心の中で少し笑ってしまう


「オーガス、お前は俺のいない間に馬鹿になってしまったのだな」


まあ、それでもハッキリと言わせてもらうが

『馬鹿』と言う単語に反応し、反論しようとするがその前に言いたいことを言ってしまう


「普段はおちゃらけているが訓練などは真面目なレイリーが突然単身で突撃したんだ。何かあるとは思わなかったのか?」


「そ、それは.....」


「いくら心配していたとしても、理由も聞かずにただ怒鳴るのは馬鹿のする事だぞ」


「.........」


自分の言ったことを思い出したのかオーガスは俯いてしまう

そしてしばらくそうしてるとプルプルと震えだし、重力に従い小さな雫が床を濡らし、小さく嗚咽が聞こえてきた

えっ!泣いてるの?!


「...だって、.........だ.....」


「ど、どうしたんだ?」


「だって、めちゃくちゃ心配したんだ!!!」


下を向けていた顔を上げ大声で言い放つと、ヤケになったのかそのまま大声でまくし立てる


「話し合いしていたら突然走り出して、その先にはBランク相当の魔物がいて、魔法がやっと使えるようになった様な俺達じゃあ絶対にかなうはずないのに一人で突撃して、でも大怪我しそうになりながらも倒してしまって.....心配するでしょう普通!!」


「.....それで?」


俺が真顔で次を促すと、怒りからは分からないがわなわなと震え、赤い顔で今にも零れ出そうなほど涙の溜まった目でキッとレイリーを睨むと、頭を下げる


「すまなかった!!」


「それだけか?」


「助けてくれてありがとう!!!」


オーガスは分かってはいたはずだ

だが、変なプライドがあるこいつはレイリーと喧嘩のようになってなかなか言えなかったのだろう


オーガスが素直になってくれ嬉しく、うんうんと頷いて今度はレイリーを見る


レイリーはまさかオーガスから謝ると思わなかったのか、驚いた様子で固まる


俺達が小さかった頃、喧嘩をするといつも謝るのはレイリーからで、レイリーが謝るとこちらも謝るみたいなとこがあったからな


「レイリーはいいのか?」


俺が声をかけると、レイリーはこちらを見て何が面白かったのか突然笑い出す


「あははっ!こっちもごめんね、僕も悪かったのに意固地になっちゃったみたいだ。あといじわる言ったりしてもごめん!心配してくれて、ありがとう!!」


笑いが収まると満面の笑みを浮かべ俺とオーガスに飛びついてくる


仲直りしてくれてよかった、一時はどうなるかと思った

俺は幼馴染みたちの仲が元に戻り安心して胸を下ろす

まるで物語の一場面のようだ


キーンコーンカーンコーン


あっ...1時間目終わった.....


「ウワァァァ!!!!初日の初授業なのに無断欠席してしまったーー!!」


膝をつき嘆くオーガスを見て、俺とレイリーは顔を合わし笑った

この世界には魔物がいてランク付けされてます

ランクはSSからFまであります


ここまでお読みくださりありがとうございましたー

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ