表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王立魔法学院の司書  作者:
長い一日
2/21

本にまみれて暮らすのが夢でした。……が。

 右を見ても壁一面の本棚。

 左を見ても壁一面の本棚。

 真正面も壁一面の本棚。

 さらに本棚に収まりきらない本が床にあふれてる。

 なあんて素敵な……


 ……いやいや。現状を認識しろ、自分。

 なんで目の前にある本たちは、みんな茶色っぽい革装丁なんだ?

 それに、匂いも嗅ぎ慣れた紙とインクの匂いじゃないし。

 一冊や二冊ならレトロでステキ、って思うとこだけど。

 そういや、床もなんか見慣れない……石? に、なんか模様が描かれてる。

 その床に思いっきり膝ついてるけど、ぶつけたような気配はない。

 それに、この明かり。少なくとも見慣れた蛍光灯のじゃない。だって、影がどこにもできていない。

 少なくとも、うちの学校の図書室の書庫じゃない。


「***?」


 不意に後ろから声を掛けられた。いや、後ろに誰かがいるのは、薄々感じてたけど。

 おそるおそる振り返ると、そこには、灰色のチュニックの長い袖をまくったロン毛の少年が、机の上に積み上げた本の上に手を置いて(崩れそうになるのを押さえて?)佇んでいた。……うん、机の上も本でいっぱいだし、後ろの壁も、ドアがある部分を除いて、一面の本棚だ。

 どこかにメガネを落としてしまったせいで表情はぼんやりとしか判らないけど、どうやら彼もなんか戸惑っているような雰囲気。


「***、****?」


 ……うん。お約束の『チート』ってやつはついていないらしい。少年も『目の覚めるような美少年』ってわけでもない(ようだ)し。ちょっと残念。

 それにしても、言葉が通じないのは困るなあ。

 こんなに本があるのに、読めないってことだしな。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ