喫茶店の独り言:狂気と娯楽の長編小説
以前、喫茶店でうしろの席に座ってたおじさんが
誰もいないのに独り言で、誰かに喋ってるみたいに大声で話をしていたことがあった。
てっきり他のお客と話し込んでるんだと思っていた私は、パーテーションの向こう側には、おじさん以外誰も居ないことを連れに教えられて、とてつもなく怖くなった。
後ろのおじさん、狂ってる。
狂ってるし、その話してる内容に信憑性などかけらもない。
情報としての価値なんかまるで無いだろう。
そのはずなのに、なぜかおもわず聞いてしまう。聞き耳を立ててしまう。
そしてその間、わたしは浮世のことを忘れてその異次元に没頭する。
……ああ、これもひとつの娯楽なんだなぁ。 と思った。
今回長編小説を書くに当たっていろいろ小説の書き方やらプロットの作り方やらハリウッド脚本術やら……そういうものにあたってみたのだが、あんまりピンと来ない。
どれもそれらしいことを書いてあるが、それらしいだけで答えに結びついていない。
答えありきでかかれている。
すでに起こった事件(すでにヒットした物語)をあれも当たっている、これも当たっていると書かれている予言関係の書籍を読んでいる気分だ。
到底、それらを学んでも自分が面白い小説を書けそうにない。
そこで前述の喫茶店での出来事を思い出した。
アレだ!
というワケで、私の長編小説〝~神様がくれたロボット~〟は、わかりやすく芝居じみて誇張した感じの『変な人が大声で話している奇妙な独り言』です。
奇人が物事を言い切ってる感じで言いたい放題に書いております。
情報にはまったく価値も信ぴょう性もございませんが、一時浮世を忘れていただけたらと存じます。