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夢境物語  作者: 大久保利通
2/6

悪夢の始まり


 リンドウは誰もいない神殿をあるく。


 羽虫一匹もいない。


「誰もいないなぁ」


昨日雨でも降ったのか、穴の空いた天井の下には水溜りがある。



水たまりを見ると柱の影に人らしきものが見える。


「誰かいる!」


リンドウは慌ててその場所に行くが


そこにあるのは洋風な世界観に似合わない


  ツノの生えた地蔵だった。


「なんだよ、これ」


あまりにも気味悪いため、リンドウは後ろに後退りした。


「イテっ」


何かにつまずいた。


振り返るとそこにも地蔵があった。

しかも今度は頭が割れてゾンビのようになっている。


「なんなんだよもう 夢なら意味がわからないぞ」


リンドウはその場から離れ、神殿の奥へ進んだ。



奥へ進んでも同じような空間をずっと歩いている。

だんだんここが神殿なのかも怪しくなってきた。


「誰かいませんかー!?」


天井の穴から日光の差す廊下にリンドウの声がただただ響く。

もちろん声が返ってくるとは、期待していないが__



「ケヘッ」



何かの声がした。



「なんだ今の」



 声は柱の後ろあたりからしたようだ。



「またさっきみたいなことになるんだろ」



 リンドウはそう思いつつ柱の後ろをのぞいた。

しかし、柱をのぞいてみても、何もない。

やはりあるのはツノの生えた不気味な地蔵だ。


溜め息をついて、他の場所にも探してみようと振り返ったその時、





「お兄ちゃん。」






そこにはずっと寝たきりだった妹が、元気な姿で立っていた。



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