67.あっ、鼓膜が
お待たせしました。
体調的なこともあり、短めです。
追記:56話を加筆訂正しました。割りと重要なところなので確認しておくと今後話が通じると思います。
2021/6/3 加筆訂正を行いました。
世界樹からの攻撃?をなんとか退けることが出来た俺達。
最後の方は結構辛かったが、ミーシャの助けが入ったことで対応することができ、どうにかなった。
「それで、ウッド。今のはなんだ?さっき、いつもと違うと言っていたけど」
「そうだな。今までだと鞭みたいな形に変化したあとは、さっきも見た通り地面を叩いたり木を引き抜いたりして暴れていただけなんだ。ピンポイントで何処かを狙いに来るなんてことは無く完全にランダム、だったんだが……」
「──その形が今回で崩された、ってことね」
ウッドの言葉を愛花が継ぐ。そして繋がれた言葉はまさしく現状を表している。
現に、ウッドだけではなくゲイルまで難しい顔をして、唸っている。今まで通りの対応では駄目になり、どうしたものかと思案している。
だが俺としては。
「ま、考えていても仕方ないし、他の人のところへ連れていってくれないか?知りたいこともあるし」
そう、とにかく情報が欲しい。今のままだと情報が足りなさすぎて何も判断出来ない。情報というのは武器になるのだ。
「それもそうか。少し不安だが、他の人のところへ……いや、集合をかけた方がいいか」
「集合?」
「ああ。ここから丁度反対のところに広場を作ってそこに集まれるようにしてあるんだ。何かあった時に分かりやすいようにな」
「そうなのか。でも、その集合ってどうやって合図をするんだ?」
代表的なものだと、笛とか魔法を打ち上げるとかだろうけど。
まあ、エルフだし魔法かな?
「魔法だよ、って言いたいんだけど」
そう言った直後に炎らしき魔法を打ち上げるウッド。
その炎は真っ赤に燃えて空に打ち上がり、綺麗な花を咲かす。かと思いきや、軌道がいきなり横にずれて里の中心へと向かっていく。
里の中心には──
「世界樹……」
「そういうことさ。魔法で合図をしようにも、世界樹に吸い取られてしまって出来ないんだ」
「なるほど」
「え?でもここって世界樹の反応する範囲外と言ってなかったかしら?」
……言われてみればそうだ。さっきウッドは、ここなら世界樹が反応しない位置と言っていたはず。ならアリスの愛花の言う通り世界樹は反応しないはずなのに。一体どう言うことだろう?
「それは地上ならの話だ。空中になれば範囲はもう少し広がる。大体この里全体くらいだな」
「結構広がるのね」
「空中は邪魔なものが少ないからな」
木や人、魔物等がいる地上と、鳥が少し飛んでいるくらいの空中。どう考えても動くのが楽なのは後者だろう。
「ならどうやって合図するんだ?」
俺が聞くとニヤリと笑うウッド。その横ではゲイルが耳を塞いでいる。
はて?なんで耳を塞ぐ必要があるのだろうか。
「正解は……こうだ」
「ん?」
──スゥゥゥゥ……。
おい、まさか……。
「しゅぅぅぅぅごぉぉぉぉぉうぅぅ!!!!!」
「うるせぇぇぇ!」
大声かよ!原始的だなおい!!鼓膜が破れるかと思ったぞ、全く……。
「どうよ!簡単だろ!?」
「簡単だろ!?じゃない!!回りを見ろ、回りを!!」
耳を塞いでいたゲイル以外はダメージをくらっている。
特にサーシャとミーシャ、リルは大ダメージだ。
「まあまあ、これで一つ勉強になったということで」
「なんの勉強だよ……」
・~・~・~・
その後、反時計回りに里を歩き、集合する場所まで歩いた。
集合場所には色んなエルフがいた。褐色のエルフもいれば、どう見てもお爺ちゃんなのに子供よりも背の低いエルフもいる。そして皆一様に此方を見ている。
「皆、待たせてすまない」
「大して遅れてねぇよ。気にすんな」
「そういって貰えると助かる」
「んで、こいつらは?」
初手こいつら頂きましたー。
まあ、確かに俺達はエルフじゃないから「誰だこいつら」となるのは分かるけど。
「この人たちはローエイ王国から来てくれた助っ人だ」
「ローエイ王国の王女、アリスと申しますわ」
「同じく公爵家令嬢のルーシャです」
「おお!あんたらが助っ人か。助かるぜ」
さっきからフレンドリーな感じで話してくるこの人は、俺と同じくらいの身長はある大柄な男でがっしりとした体つきをしている。どっちかというと魔法より物理の方が似合っている。
他にも何人か物理を使っていそうな人達がいるが、まあ少数だ。やはり基本は魔法なのだろう。
……偏見だけどね。
次回の投稿ですが、6月初めになります。二週間程空けますが、お待ちいただけると幸いです。




