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幼馴染を起点とする異世界ハーレム   作者: 深夜二時
第二章 王女と公爵令嬢とエルフからの救援要請

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56/80

56.懐き度

お待たせしました。


2021/5/17 加筆訂正を行いました。




「あなた達のこと、もっと教えて?」



 ーーこの言葉が決定的だった。


 

「ぁ……あぁ……」

「……ぅあ……ぇぐ……」



 今まで溜め込んでいた感情のダムが決壊し、二人はただ泣いていた。



「心の中に溜め込んだもの、全部吐き出しちゃいなさい。私達が全部受け止めてあげるから」



 二人の背中を撫でながら言葉を投げ掛けていく。

 それに伴い二人はさらに泣き叫ぶ。他の人達に迷惑をかけている気はするが、今日くらいは許してほしい。

 

 それだけ二人が負った心の傷は深く大きかった。



・~・~・~・



「……寝ちゃったわね」



「あれだけ泣き叫べば、な?」



 自分達の気持ちを吐き出した後、二人は泣き疲れて寝てしまった。今はベッドの中央に二人寄り添うようにして寝かせている。



「確かにそうね。それにしても、随分と酷いことをしてくれたものね」



「本当に、何故そんなことができるのか疑問だな」



 二人が泣いている最中に言ったことを纏めるとこんな感じだ。


 ・日常的な暴力は当たり前。

 ・焼印も鞭打もやりたい放題。

 ・気温の低い日に半裸で外に閉め出す。

 ・挙げ句、金に目が眩みミーシャを一人で売り払おうとした。結局サーシャが折檻を受けることで売られることだけは防いだそうだ。

 ・止めに上級回復魔法使いの手によって傷は治され、上記のことの繰り返し。



 ……改めて考えるととんでもない奴だな。なんでこんなことが平気でできるんだか謎でしかない。

 因みに、俺達と出会った時に言われた捨てられた理由というのは二人が考えた言葉らしい。というのも、結局のところ何故捨てられたのかは分からず、だがとりあえずそれらしい理由があれば逃げたわけではないと思われるからだそう。実際に俺達はまんまとその話を信じ込んでしまったわけだし、作戦は上手く言ったと言えるだろう。


 俺達を比較対象にしていいのかは分からないが。



「どうにかして潰せないかしら……」



「それはまだ時期高尚なんじゃないか?依頼だってあるんだし」



「分かってはいるんだけど心が追い付かないのよ」



「言わんとすることは分かるぞ」



 俺だって正直こんなことをしてきたクソ貴族は潰したくてしょうがない。


 とはいえ、俺達にはそんな権力もなければ実力もないし時間もない。ないない尽くしだ。



「…………はぁ。何も出来ないのが歯痒いわね」



「そうだな。だけど、そのやりたいことのためには尚更今回のことはやらなきゃいけないことだし」



「そうよねぇ」



 何せ無事に終われば白金貨五枚だ。それだけあれば本当に子爵一人くらいは消せそうだ。

 現実にはいろんな事情が絡んでそんな簡単には行かないと思うけど。


 そもそも成功したらの話だから結局は捕らぬ狸の皮算用って訳なんだがな。



「……そういえば疑問なんだけどさ」



「何かしら?」



「二人が愛花に懐くのは分かる。分かるけどさ、俺に懐く理由ってある?というか俺って本当の意味で懐かれてる?」



 実はこれ、結構前から気になっていた。

 寝る時は同じ部屋になる愛花とは仲が良くなっても不思議じゃないんだけど……俺に懐く理由ってない気がする。



「何言ってるのよ。しっかり懐いてるわよ?」



「自分で言うのもあれだけど、俺そんなに懐かれることしてないよな?」



 愛花に比べて全然触れあってないし、今回みたいに二人の心を開いた訳でもない。


 改めて考えてみると、俺は二人に何も出来ていない気がする。

 主人としてどうなのかなぁとか思ったりもする。



「……いいこと教えてあげる」



「いいこと?」



「ええ。それはね、自分からすれば普通の行動でも他人からすればその行動に救われることだってあるのよ」



「……つまり?」



 愛花が何を言いたいのか良く分からない。



「察し悪いわねぇ。いい?あなたの普段の行動でサーシャちゃんもミーシャちゃんも救われてるのよ。貴方に懐いていないなんてありえないんだから、もっと堂々としていない。分かった?」



「……分かった」



 なんか納得できない。

 俺の普段の行動で救われてるって言われてもなぁ。



「まあ要は、明日からも普段通りにしていればいいのよ」



「……愛花がそういうなら」



「それでいいわ。さあ、もう寝ましょう。そろそろ夜も遅くなるし」



「ああ、分かった」



 今考えたってどうしようもないか。

 なら、今日は早く寝てまた明日に備えるとするか。そろそろ依頼の日にちも近いしな。



「今日は私がミーシャちゃんを抱き枕にしてもいい?」



「じゃあ俺はサーシャだな」



 やっぱり快眠のためには抱き枕は必須だよな!こういう考えがまとまらない時には特にいい。



「じゃあお休み。また明日」



「おう、お休み」



 しっかりとサーシャを抱き締めつつ、俺の意識は闇へと落ちていった。



・~・~・~・ ???視点



「おい、計画はどうなっている」



「問題ない。数日後に執り行う」



「そうか。今回は情報を盗むことが目的だ。無茶はするなよ?」



「分かっている。それで全部がパーになったら最悪だからな」



「ああ、俺達の悲願が叶わなくなる」



「そういえば、最近あの二人に近付いている冒険者がいるとか」



「それは現在調査中だ」



「不穏分子ですかい?」



「分からん。が、危険な存在ではありそうだ」



「というと?」



「出身地がハッキリしない」



「それは、また……」



「それに奴隷も二人連れていると言う。しかも共有奴隷で」



「!?それって、まさか……」



「可能性は否定しきれん」



「そんな!?では、また邪魔されるというのか!?」



「そんなことが起きないように今調べている。もしその二人が該当者なら、遠慮なく殺す」



「……了解した」



「ではな、しくじるなよ」



「勿論」







 

 最後の二人、これからどんな影響を及ぼしてくれるのか……。

 頼むから自分が書ける範囲で暴れてほしいものです。

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