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幼馴染を起点とする異世界ハーレム   作者: 深夜二時
第二章 王女と公爵令嬢とエルフからの救援要請

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54/80

54.予想

お待たせしました。


2021/5/2 加筆訂正を行いました。




 世界樹について国王様とお話しをしました。

 そしたら突然『"頂の乙女達と波動の合う者"が"未知の意識と邂逅した時"、解は出る』と本に書いてあったと言われました。それが俺達を示しているとも。



 いやいやいやいや、ワケわかんないから……。

 なんなのその痛いフレーズ。頂の乙女ってなんだし。波動の合う者ってなんだし。未知の意識ってなんだし。ツッコミどころ満載なんだが。


 えっ、それとも異世界って本当にこういう伝説が普通なの?てっきり俺は地球人の妄想だと思っていたんだけど?



 ……まあ、それはまた暇なときの話題にでもしようかな。


 今はとりあえず意味を聞いてみるか。



「その伝説ってどういう意味があるんだ?」



「分からん」



「………………は?」



 今、何て言った?



「だから、分からん」



「…………………………は?」



 ーーちょっと待てい!自分から言っときながら意味分からないのかよ!何、俺達どういう反応すればいいの!?マ○クラの村人の如くハァン?とか言ってればいいのか!?



「言ったじゃろう。昔のことすぎて儂らでも理解出来ていない部分があると」



 ーーああー、そういえばそんなこと言われてたな……。

 

 すっかり忘れてた。



「いやでも、だったら余計に俺達しか頼れないっておかしくないか?意味が分かってないのになんで……」



「まあ待て、そう焦るな。儂らとて確信は出来んでも予想を立てることぐらいはできる」



 予想ねぇ。



「その予想の結果が俺達ってことか?」



「速い話がそうなるな」



「……詳しく説明してもらっても?」



 ここまで言うのならその予想とやらを聞かせてもらおうじゃないか。

 ここで直感とか言ったらキレるぞ俺?



「半分は勘でもう半分はアリスとルーシャの反応じゃな」


 一瞬キレかけたが半分の理由だったので我慢した。俺、偉い。

 

 いやそんなことはどうでもいい。問題はもう半分の理由の方だ。



「二人の反応ってどういうことだ?なんでここであの二人が出てくるんだ?」



 さっきまで話に全く出てこなかった二人が何故ここでいきなり出てくるのだろうか?



「そうじゃな……。順を追って説明しよう。まず一つ目。儂らは"頂の乙女達"という部分に注目した」



「ほう」



「ここで言う頂とはこの国における地位の上位に立つ者ではないかと思っている」



 ふむ。確かに頂と聞いてすぐに思い付くのは何かの頂点に立つ人。今回はその書物が王城にあったことで身分が上位の者と考えたのだろう。



「なるほどな。だけどなんでアリスとルーシャの二人なんだ?しかも頂点という意味ではアリス一人だと思うんだけど?」



 百歩譲って乙女"達"という部分で複数人と判断したのはいい。だがアリスはともかくルーシャは公爵令嬢だ。身分としては王女よりも一つ下になるはず。そうなると頂という条件を満たせない。



「問題はそこなんじゃ。頂という条件を満たそうとすれば人数が足りず、人数という条件を満たそうとすれば頂点には届かない。どうしたものか」



 国王側はここで悩んでいるらしい。


 俺はと言えば、少し気になることが。



「……なあ、少し気になったんだが仮にルーシャも条件を満たす人物として数えるなら、もう一つの家の方はどうなんだ?たしかもう一つ公爵家がいただろ」



 この前アリスかルーシャが公爵家は二家あるといっていたはずだ。そちら側はどうなっているのか。



「ああ、あの家は女ではなく男だ。性別が既に合わないから除外している」



「なんだ、男だったのか」



 俺のなかではすっかり公爵家=ルーシャだからな……。

 そもそも男という可能性を考えていなかった。



「今後、縁があったら会うことになるだろう」



「縁があれば、ね……」



 いつ会えることになるのやら。



「と、まあ初めはこんなところだ」



「……俺個人としてはあってもよさそうな考えだと思うぞ?」



 解決できていない問題もたくさんあるけど。



「だが、あくまでこれは予測。真実は全く別の意味かもしれん」



「その可能性も十分あるな」



 なんならそっちの可能性の方が高い気がする。



「この後に続く言葉もある程度予想をつけている。聞いていってくれ」



「わかった」



 聞かせてもらえるというのなら喜んで聞いていきましょう!



・~・~・~・



 ……ふう。これで一先ず伝えるべきことは伝えた。

 あとは娘達と彼らを信じるばかりだ。



 それにしても、ワルーノの奴め。また問題をおこしおって。彼らの奴隷達には迷惑をかけてしまったな。

 だが、あの怯え様は異常だ。

 ルーシャからの報告で不審に思ったが、これは一度大きな調査を入れる必要があるかもしれん。



「それと、この本か……」



 この本は誰が何のために作ったのかさえ判明していない。今回はたまたまそのページに世界樹らしき絵が描いてあったために世界樹関係の話だと理解できた。

 だがそれ以外となると全くもって意味が分からない しかも所々破れているせいでまともに読めやしない。

 他に読める文章は、『水の人は揺れる』『宙は宙である』等と意味が分からないものばかりだ。



 こんな時、偉人のタカツカサ殿ならどうしたであろうか……。






 いや、国王アレックスよ。一国を統べる王が弱みを見せてはならん。

 儂は余計なことを考えるのではなく、もうあと数日後に出発するアリスとルーシャ、それからあの冒険者達の応援をする。それが今の儂がやるべきことじゃ。



・~・~・~・



 この時は誰も知らなかった。

 この『頂の乙女達と波動の合う者が未知の意識と邂逅した時、解は出る』という言葉がこれからの運命に深く関わっていくということをーー。








 

三月のどこかで一週間か二週間ほど投稿を休むかもしれません。また決まったらお知らせします。

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