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幼馴染を起点とする異世界ハーレム   作者: 深夜二時
第一章 異世界&冒険者
26/80

26.奴隷は繊細です

今回のは自分で書いてて少し変な感じがしたので何かあれば感想で教えてくれると嬉しいです。




 ミーシャがホーンラビットを倒した後、俺もホーンラビットを倒した。

 やり方は簡単で、相手が突っ込んで来たところを上段から剣でぶった切っただけだ。


 出方が同じだったのでとてもやりやすかった。



 なので俺は問題なかったのだがーー。



「魔法で攻撃って難しいわね……」



「もうちょっと水の放出口を細くしてみたらどうでしょう?」



 と、こんな感じで愛花が行き詰まっているのだ。

 

 ただ今回は場所が悪いのもある。

 この森の中では火属性魔法は使えない。

 もし使って木々に引火したら大変なことになるだろう。


 だからそれ以外の属性しか使えないのだが、愛花の力ではまともに攻撃出来そうな魔法はなく、現在に至るというわけだ。



「ねえ海斗、どうしたらいいと思う?」



「そうだな……。水球を作って相手の顔辺りを包み、そのまま窒息させるとかは?」



「でも相手は動くじゃない?」



「うーん。ならいっそのことサーシャが短剣とかで相手を傷付けて大人しくなったところで愛花が魔法を使うってのは?」



 つまりは二人共闘ということだ。

 普通は息が合わないと出来ないがこれぐらいのことなら今の二人でも出来るだろう。



「どうする?それでやる?」



「私もそれがいいです。正直一人だと不安で……」



 ふむ。

 どうやらサーシャのほうはミーシャと反対で戦うのを怖がっているようだ。



「サーシャ。あまり戦いたくないなら無理してやらなくてもいいぞ?」



「えっ、そ、それはどういう……」



「そのまんまの意味。無理して戦って大怪我して欲しくないからさ」



 ここまで言って異変に気付く。



「え、ちょ、ちょっと待って、なんで泣いてるの!?」



「サーシャちゃん!?どうしたの!?」



 俺も愛花も焦ってサーシャの元へ駆け寄る。



「よーしよしよし、大丈夫だよー。怒らないからなんで泣いてるのか教えて欲しいなあ?」



 愛花がサーシャを抱き締め背中をさすって落ち着ける。



「俺が変なこと言っちゃった?そうだったら謝るからさ、だから教えて?」



 俺も優しく声をかける。


 とそこでミーシャが近寄ってくる。



「えっと、たぶんお姉ちゃんは捨てられるって思ったんじゃないかな?」



 捨てる?

 俺達が?

 サーシャを?

 ないない。



「いや捨てないよ!?」



「でも、さっきの言い方だと戦わないなら捨てるって聞こえちゃうから、その……」



 そう言われさっきの俺の発言を思い返す。



「……確かに、あれだとそう思われてもおかしくはないか」



 そりゃそうだ。

 武器を用意しておいて戦えないことがわかったら戦わなくていいと言うなんてちょっと深く考えれば捨てる発言と同じじゃないか。

 

 これは俺が悪いな。



「ごめんサーシャ。戦わなくていいって言うのはサーシャの体が大事だから言ったんだ。戦えないから捨てる、なんてことはしないから大丈夫だよ。もし戦えなくても他の仕事だってあるから、ね?」



「そうよ、サーシャちゃんを捨てるなんて絶対しないから。勿論ミーシャちゃんもだよ。海斗も言ってたけど戦う以外の仕事だってあるから。というか私がモフモフしたいから絶対捨てさせないから」



 俺の言葉と愛花の言葉を受けてサーシャは泣き止んでくれた。



「ホントに、捨てない、ですか?」



「捨てないよ」

「捨てない」



「エグッ、ヒック、ウワァァン!」



 ええええ!?

 なんでまた泣いちゃうの!?



「大丈夫よ。ずっと一緒にいるからね」



 そう言って愛花が慰めているが大丈夫なのだろうか。



「お兄ちゃん、あれは嬉しくて泣いてるだけだから大丈夫だよ」



「えっ、そうなの?」



 どうやら大丈夫らしい。



「うん。それに私も嬉しいんだよ?」



「え?なんでミーシャも?」



 あの話の中でミーシャが喜ぶ部分なんて……。

 いや、あった、一つだけ。



「私のことも捨てないって言ってくれて嬉しいんだよ?だから……」



 ドンッ!



「うおっ!」



「ドーン!」



 ミーシャに抱きつかれた。


 そして猫耳が揺れている。

 これは撫でろということか?



「ぎゅー」



 愛花と目線で合図し二人、というかサーシャが落ち着くまでもう少しこのままでいることにした。


 ミーシャは背が低いので抱きつかれたら頭が俺のお腹の位置にくる。

 そのお腹の辺りが濡れている気がするのはきっと気のせいだろう。


 若干予定よりも時間がかかっているがそれは些細な問題か。



 そんな考えを全て消して俺はミーシャの頭を撫でていた。

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