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夢の中に出てきた異世界の神?様に鍛えられて成り上がる村人の話  作者: ゆらり
神?様からの試練 その1
1/6

プロローグ 神?様との邂逅

ここは、ごくありふれた変凡な田舎村。

年が明け、新たに成人として認められる15歳になる村の若者たちが、フヘン村にある唯一の教会へ成人の加護を受けるため、集まっていた。

今年は新たに、3人成人する予定だ。


よほど特異な才能がない限り、最低限の身体能力上昇と、生活に困らない程度の魔法力と生活魔法一式、そして自らの能力を確認するためのパネルオープンの成人セットを使えるようになる通過儀礼のようなものだ。

フヘン村でも毎年代わり映えなく成人セットを手に入れ、村の自衛隊や、家族の生活を助けるために職に就いていく。


特別な野望もないので自分もそうなっていくんだろうなと漠然とした思いを抱えながら成人の儀を受ける。

「我らがガリア神より成人の加護を授けられ、新たに3人の成人が誕生した。日々に励み、与えられた力を正しきことへ向かうための一助とするように。」

神父よりしめの言葉が述べられ、成人の儀が終わりを告げる。3人は急いでパネルオープンを唱え自分たちのステータスを確認する。


極稀にではあるが、特別な加護を授かるものもいる。今ある国の国王も、先祖は特別な加護を受け、英雄となった者たちであるし、今でも英雄と称えられる事を目指し、冒険者稼業へ挑戦するために故郷を飛び出す者たちも多い。

もしかすると自分もなどと夢見てしまうのはしょうがないことと言えるだろう。


「二人ともどんな感じ?」

「だめだぁ~。ありきたりの成人セットだけだよ」

「エヘ~!私は弓術の加護がついてるよ!」

「えっ?マジで?すんごい!こりゃあ村の自衛隊からのオファーは確実か!?」

「うん!いっぱい役に立てそうだよ!」

「んで?アレンはどうなんだよ?」

「う~ん、、なんか変なのついてるんだけど・・・・」

「まじか?!俺だけ仲間外れかよぉ」


アレンは自分のパネルを見ながら首をかしげている。


アレン

身体能力上昇術 Lv1

生活魔法 Lv1

異世界神?の援助 Lv1


「この『異世界神?の援助』ってわけわかんないよ」

「なんだぁ?確かに見たことないな」

「神様からの援助なら悪くないんじゃないの?」

「でも?ついてるぜ?!」

「神父様に聞いてみようよ」


小さい頃から仲の良かった3人組、アレンとサリアとオベル。サリアに授けられた弓術の加護は、そのまま弓術への才能がずば抜けて高い。修練を怠らなければ村でもずば抜けたレンジャーとなれることは想像に難くないし、フヘン村でも弓術の加護を持っているものは現在の村長だけであるため、大変重宝されるのだ。しかし、自分についた『異世界神?の援助』は聞いたことがない。急いで教会へ引き返し神父へ訪ねてみることにした。


「私も聞いたことがない加護だね。特別な才能ならば加護とあらわされるんだろうけど、援助とされている。さっぱり想像がつかないね」


深く考えても分からないものは分からないので、その日はそれぞれ家に戻り、成人の加護を授かったことを家族に知らせる。


「確かに不思議な加護だな。今後いろいろと効果も分かってくるんじゃないか?」

「うん、ありがとう父さん。」

「もうアレンも成人か。この間生まれたばかりだと思っていたが月日の経つのは早いものだ。」

「そうね。アレンも成人したのだからこれからはいっぱい働いてもらわなくちゃね?」

「うん。カインが成人するまではしっかりと恩返しするよ」


成人のお祝いも終わり床に就く。



「おーい、アレンはんよーーーーい」

「???誰?」

「おっ!やっとつながったんかいな。待ちくたびれたで!」

「???な、なんだ?」

「おっと、初めましてやなアレン。ワイはこことは違う世界で神をやっとるビリケンゆうもんや。以後お見知りおきを。勉強しまっせ~~」

「はぁ、で、その異世界の神様が何のようなんです?」

「あんさん、今日成人の儀を受けたやろ?そんなかに『異世界神?の援助』ってあったやろ」

「はい、何が起こるのか分からなかった奴ですか?」

「そうそう、それや。ワイはあんさんの人生をプロデュースするために異世界からやって来たんやで」

「ぷろでゅーす?」

「せや!簡単にゆうたらあんさんの人生を楽しくやりがいのあるもんにするっちゅうことやな」

「楽しく、や以外のある人生」

「せや。人とおんなじような人生詰まらんやろ?な?ワイと一緒に冒険へたびだとうやないか?」

「でも、僕には特別な力なんてないし、冒険者になるにしても先頭に役に立つような加護はありません」

「心配せんでええで!そのためにワイがおるんやから。カインが成人するまでの間にアレンには一杯修行してもらうからな」

「修行?そんなことしてる暇ないですよ。成人になったら親の庇護下を出るか、親と一緒に家族を守るために暮らすか、自分の為に使える時間なんてたかが知れてます」

「大丈夫や!今この時間を修行にあてるようになるから!」

「今?」

「せや!夢の中やな」


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