7
No.7
「ふ、ふふ・・・・、ぅんふふふ、っふー」
クッションに埋もれながら笑っている。
ちょっと笑い方が不規則でホラーっぽくて怖い。
「なにを笑っているんだ?不気味なんだけど。」
「これ、面白いのよぅ。ツギも読むといいわ。」
読んでいた本の表紙を見せてくれるが興味がない。読めないし。本音を言うと本よりゲームを持ってきてほしかった。だけどこっちに来るなと言っている僕がゲーム持ってきてなんて頼めるわけがない。
ああ、ゲームしたい。
「ふふん。読む気がなさそうねぇ、でもこれ似てるのよう。初めて妹ちゃんを見た時の状況にねぇ、あれに虚実を織り交ぜたような話なのー」
ハギの簡単な説明を聞いて嫌な顔をする。初めて見た時って妹が世界のつなぎ目を一日で二回もくぐった時の事だ。それが縁となってこちらに来るようになった。
自然にできたつなぎ目は空間が不安定で生物がくぐろうとしても弾かれてしまうし、安定など滅多にない。これはもう砂漠の中に混ざった一粒の砂金を見つけるようなもので、それくらいあり得ないことなんだ。
あり得ない砂金をどうして一日で二回も見つけちゃうかな。
「そんな顔しないのー。会えてうれしいでしょう?」
「・・・ここに来てほしくないのが半分だよ。」
「お兄ちゃんとしては複雑なのねぇ。大丈夫よ、妹ちゃんに私の仕事を手伝ってもらう気ないからぁ。」
ここにいることができるのは管理人の仕事をする者だけで、それ以外が長く居続けるとどうなるのか分からない。手伝わせるつもりも無いから来てもすぐに帰すんだけど。
「しらない世界に迷い込んでしまった少年は、偶然出会ったおじさんに保護されてこの世界の常識を学んでいくのだが、おじさんと思っていた人は実は自分より年下で・・・・少年の知る常識はこの世界では非常識だった!?」
「なんだよそれ」
「そう書いてあるんだもん、ちょっと気になるでしょう、うふふ」
「どこら辺が妹と出会った時ににてるんだよ。少年の年っていくつだよ。」
「読めばわーかーるーのー」
本を持った手をフリフリして見せる。漢字が読めないんだよ。
「他にも読みたい本があるからツギがさきに読んでもかまわないわよー」
「いや、読んでて。」
「そう?じゃあ読んじゃうわねぇ」
平仮名だけ読んで面白いもんか。ってなんでハギが読めるの?
ハギって僕を違う世界の人なのに・・・・・あれ?でも僕も仕事で知らない世界に渡った時はその世界の文字が読めてたし書けた。
あれ?
あれ?




