表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

第1話 デルタという部隊

どうも初めまして、黒まめと申します。初投稿です。

このお話に興味を持っていただきありがとうございます。前書きが長くてもなんですので、大事なことは後書きに書いておきます。暇つぶしにどうぞ。

青年の紺碧こんぺきの髪は、いつも血色に染まっていた。


「世界の……為だ……誰かが、誰かがこの世界をぶっ壊さなきゃ……そして創るんだ……」


青年、十七歳。


齢七にして知ったこの世の現実。


青年はまだ知らない、そう遠くない未来。二つの世界を巻き込んだ、人類史上最大の戦いに挑む事を。


青年の名は、伊神いかみ 広人ひろと、紺碧の髪に、血色に染まったその姿に、敵はおろか、味方ですらも畏怖し、こう呼ばれた……



「紫陽花の剣王」と




ざざっ、という雑音が、古い無線機から流れる声と混ざる。


『本部より各員、作戦を開始する。繰り返す、作戦を開始する』


作戦開始の無線、俺たちを含めた4部隊が作戦を遂行するために行動に移る。


「よし、作戦の最終確認をする、先ほど本部から作戦変更の指示があった。よく聞くように」


まず口を開いたのは、我がデルタ部隊隊長の伊志嶺いしみね まい。コードネームはデルタ。女性でありながら解放軍最高戦力である、デルタ部隊のリーダーに抜擢された。その実力は本物で、現場指揮の能力もさることながら、どんな状況からでも打開する、その逆転力が高く評価されていた。更にその容姿も抜群で、綺麗な金色の長髪がなびく姿は「戦姫」や「戦場の天使」と呼ばれ、兵士の士気向上に大きく貢献している。本人は全くの無自覚だが。


「まず我々デルタ部隊は後衛、つまりここにて待機、出撃の際は、ユニフォーム・ワンからの出撃命令が下る」


後衛にて待機……?今までの作戦から考えればありえないような内容だった。本部の考えが分からんな……思考の海に沈む、寸でのところで隣から怒りのこもった口調で怒鳴る人物がいた、もちろん静かにだが。


「おい伊志嶺、上は何を考えている?俺たちに待機だと?歩兵隊だけじゃ二足戦車の餌食になるだけだぞ!」


声を静かに荒げるのは、月野つきの 弘幸ひろゆき。コードネームはアーチャー。長身で、黒い前髪の間から見え隠れする黄色い綺麗な目は獲物を逃がさない。普段は落ち着いた雰囲気の男で、部隊の狙撃手を務めている。本人は「揺れるジープに乗りながら三百メートル離れたリンゴを撃ち抜ける」と豪語しており、それを本当に俺達の目の前でやってのけた化け物だ。その狙撃能力は、敵兵から恐れられていると聞く。


「落ち着け、月野。私だって上に異議を申し立てたさ。しかし取りつく島もなかったんだ、本当に何を考えているんだろうな、ウチの上層部は」


「……すまなかった」


興奮が収まったのか、いつもの冷静な月野に戻ったようだ、深いため息をついている。


「なに、私も同じ気持ちだ。ここへ来る途中に椅子を一つダメにしてしまってな。バレなければいいが」


鉄の椅子を素手でダメにできるのなんてお前ぐらいだよ!と心の中で突っ込みながら、いつの間にか、俺の膝の上でもそもそとパンを齧っている少女に問いかける。


「おい館林、いつ乗ったんだ?怖いんだけど普通に」


月野も伊志嶺も全く気付かなかったようでギョッとしている。


「気付かない人が悪いんでふ……」


もふもふとパンを齧りながら、気怠そうに答えるこの少女は館林たてばやし 鏡花きょうか。月野も伊志嶺もタメだが、こいつは三個下の十四歳だ。コードネームはアサシン。美しい白銀色のショートヘアーで、これまた白いマフラーが印象的だ。整った顔立ちの、まぁロリッ娘な訳だが、その身体能力は俺たちの中でも群を抜いており、人間離れした動きが可能だ。なんでも、昔ロシアとかいう国にいた珍しい戦闘民族だったそうだ。自分の事に関してはあまり多くを語らないのでそんなに詳しい訳ではないが……


「おいロリッ……!?」


シュンッ、と風を切るような音でナイフが振りかざされ、喉元ギリギリで止まった。


「いま……なんて?」


館林がニッコリと笑っていた、目以外。


「い……いやぁ~、館林さんは美しいレディだなぁ!と」


汗が頬を伝っていくのが分かった。身体中が死を認識し、本能が逃げろと訴えかけるのが分かった。


「そっ……」


なぜか頬が紅潮しているようだったが気のせいか?それとも殺気を出したからか?まぁなんでもいいか、ロリッ娘が禁句って事忘れてたぜ……


「伊神、お前も学習しないな。前もこんな事あったろう?」


伊志嶺が面白そうにちょっかいかけてくる。ウザイ


「っるせーな、忘れてたんだよ!」

「ふふふっ」


卑怯だ、いつも男っぽい伊志嶺の女らしい笑い方は新鮮で、ついドキッとしてしまう。


「見てるこっちが恥ずかしいぜ」


「ん?月野、なんか言ったか?」


「なーんも」


絶対何か言ったはずなんだが……


「嘘つけ、なにか……」


そんな俺たちの和気藹々(?)とした時間は唐突に終わりを迎える


『ユニフォーム・ワンよりデルタ部隊、応答せよ』


唐突な通信に全員の気が引き締められ、臨戦態勢に入る。


「こちらデルタリーダー、どうしたユニフォーム・ワン」


『先行している歩兵部隊から支援要請、二足戦車が数機出現しました、直ちに現場へ急行し、二足戦車を殲滅して下さい』


「了解、交信終了」


隊長の最後の一言ともに全員が走り出す。月野はロードバイクだ。


移動車両を使わないのは、走ったほうが早いからだ。医学の進歩により、人間の寿命は平均が百五十歳となり、二十代前後の容姿を保てる期間がやく六十年となり、更にナノマシンの開発により、従来の人類を遥かに超える身体能力を得ることができるようになった。しかし、ナノマシンは、適合しない人間が接種すれば死んでしまう物であり、挙句の果てに人類の約十パーセント程度しか適合する人間が居ないとして、研究、開発は中止。世界に百本しかない超貴重品となった。しかし、解放軍は十二本を所持。そのうちの2本が、俺と伊志嶺に投与された。月野は適用せず。館林は何故か判明しなかったそうだ。


『アーチャーよりデルタへ、これより部隊を離れ狙撃ポイントに移動する。交信終了』


後方にいる月野から無線が入った、この時点で、俺達から敵影がやっと見える程度ということは、約一キロメートル級の超長距離狙撃だ。


「……流石だな」


走りながら独り言を呟く。戦闘の前はいつも不安になる、死ぬ恐怖ももちろんあるが、一番怖いのは仲間を失う恐怖。でも、その恐怖さえ戦う為の原動力だ。俺が仲間を守る、そう決めたのだから。


「六十秒後、会敵!全員気を引き締めろ!」


『「「了解!!」」』


……戦闘、開始だ!


どうでしたでしょうか、本当はもう少し長くしたかったのですが......力量不足でした。

最後の行辺り、打ち切り漫画の最後みたいで笑っちゃいました。ただ戦闘シーンは長いので......許してくださいw

どんな意見であろうと構いません、コメント欄に是非書いていってください。読者の意見は励みになり、成長になります。そしてなによりモチベになります。

どうかよろしくお願いします、拙い文章で申し訳ありません、日々是鍛錬。頑張ります!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ