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勇者に憧れた。なので・・・  作者: 小林じゅん
第1章 初等部編
6/10

都市と種族

今回も世界学の授業です。

タイトル通り、都市と種族について

「さて、今回は都市と人族について学んでいこう。」


世界学教師の言葉で、今回の授業が始まる。


「まず都市についてだ。北の都市は周囲に雪山があり、1年中気温が低い。南の都市は逆だ。常に気温が高い熱帯で雨量も多い。西の都市は周囲が砂漠となっており非常に乾燥している。そしてここ中央都市は温暖で住みよい。」


このように、地域ごと全く違う気候を持つのがこの世界の特徴である。


「ではなぜ、みな中央で暮らさないのか?と疑問に思うだろう。誰か答えれるか?」


今回も1番にシュバッと手を挙げるジュン。


「ジュン、答えてみろ。」


「はい。それぞれの都市に特産物があり、産業を形成しているからです。」


「よろしい。良い答えだ。」


教師は満足そうに頷いて続きを説明する。


「北は鉱石類がよく採れる。それも多種多様だ。その鉱石を利用して、武器や防具などを製作する事に長けた都市だ。南は木材や様々な農作物が豊富だ。西は砂漠なので何も無いと思うかもしれいが、それは間違いだ。ここの植物は特殊でな。水分の貯蔵能力が非常に高くなるように進化している。これらを利用して、冒険者必須のアイテムである自己補給水筒などを生産している。」


自己補給水筒とは、空気中の湿気を吸収・ろ過し、勝手に水を補給してくれる優れものである。


「そして、中央は他の都市への中継地点として様々な物が集まる。3都市の人々は中央で自分たちの商品を売り、必要な物を買って帰るのだ。中央で便利な暮らしができるのは3都市のおかげである事は忘れるなよ。時々、3都市を見下す愚か者がいるからな。そんな奴になってはならない。」


このように、各都市の特徴は全く違う。ではそこに住む人達はどんな人なのか?


「次に亜人族について説明する。手足が2本ずつで直立二足歩行。そして脳が発達しているというのが共通の特徴だ。亜人族にはエルフ・ドワーフなど様々な種が存在していた。勇者パーティも様々な種たちが集まったパーティだったと記録されている。」


そう。この世界には様々な亜人族が存在していたが、現在は人間しか確認されてない。


「北・南・西の3都市より遠くへ行きすぎると、邪神の影響と思われる瘴気が漂っている。東は都市までも飲み込まれている。これらの外側に人間以外の人族が存在していたと言われているが、現在は確認できない。勇者様は瘴気が現れる前に 外 を旅していて、そこで仲間に出会ったとの事だ。私も興味があるのだが、瘴気が存在し続ける限りどうにもならない。」


当然、一部の冒険者は瘴気の向こう側への好奇心から突破を試みたが、結果は全滅。そして、勇者以外の仲間は邪神に殺されてしまったため、亜人族は伝説上の存在ではないかと言う人もいる。ちなみに勇者は人間である。


「君たちも冒険者を目指す者たちだ。亜人族についての興味も人一倍強いかと思うが、邪神を完全に無力化するまでは我慢するのだ。では、今日はここまでとする。」


ちょうど授業の終了時間となり、教師が去っていく。



ジュンとアンドレは興奮を抑えきれない様子で語っていた。


「う~ん、どんな亜人族がどれだけいるんだろう?気になるなぁ。」


「オレたちとは全然違うんだろうな。強いやつもいっぱいいるんじゃないか?」


「戦い方も僕たちとは違ったりするのかな?これも気になる~」


やはり、冒険者の卵。強い存在は常に気になるものである。



一方、リンとフローラは


「フローラ、彼の事は知っているか?」


「彼ってジュンさんの事ですか?あまり詳しい事は分かりません。とても熱心に勉強されている事・今話しているアンドレさんと仲が良い事・勇者を目指していると公言している事 くらいでしょうか。」


「ほう、勇者を目指すと公言か。勇者に憧れる者は多いが、そこまでハッキリと宣言するとはね。彼の意志の固さは特別のようだ。まいったな、これは強敵になりそうだ。」


「ふふ、言葉の割に嬉しそうですよ?」


「あぁ 正直、ワクワクしている。私も強くなりたいと思っている者の1人として負けられない。」


と、ジュンについて話していた。不敵かつ爽やかな笑顔で答えるリンは、ジュンとはこれから長い付き合いになるだろうと感じていた。


ご意見を参考に修正しました。

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