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進まない展開、回収されないフラグ

死亡フラグ回収の予感に、気分はすっかり最後の晩餐である。

朝食だけれども。


フォークで刺した何かの肉を口に含み、あまり噛まずにそのまま呑み込む。さっきまで美味しく感じていた味がまったくわからない。


一層重い気分で食事を終えた後、誰も身動ぎ一つしない。

沈黙が俺達を包み込んだ。

母様はまだ涙目になっているし、父様は父様で口を固く閉ざしている。


ここは、精神年齢が一番高い俺の出番かと言葉を頭の中で練っていると、突然。

あの重そうな扉が勢いよく、ばごっと壊れる寸前のような音をたてて開いた。


…いきなりの事に吃驚しすぎて椅子の上で飛び上がったのは秘密だ。


何事かと家族の視線が集まるなか。


開ききった扉の向こうには。



やたらとひょろいじいさんが仁王立ちしていた。


誰だアレ。

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