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『兄貴、悪いが俺は信長様に呼び出された。〜天下の補佐役、織田家筆頭内政官として無双する〜』  作者: 東西和
墨俣建てちゃうぞ。。

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10 魔都・京都の「システム・アップデート」

永禄十一年九月。足利義昭を奉じた織田軍は、怒涛の勢いで京の都へと入り込みました。

長年の戦乱と三好三人衆の専横によって、京の街は荒廃し、治安はどん底。町衆は「今度の征服者は何を奪っていくのか」と怯えていました。


しかし、信長様が京の統治(軍政)の全権を俺たち木下兄弟に預けたことで、都の常識は一変することになります。

1. 秀長の「戸籍調査」と情報の網


俺が最初に行ったのは、武力による鎮圧ではなく、徹底的な情報のクレンジングでした。


「兄貴、まずは京の全戸数を把握する。誰がどこに住み、何の商いをしているか。怪しい三好の残党が潜んでいないか、一軒残らず洗い出すんだ」


俺は、京の町衆の代表である「町衆まちしゅう」を招集。

「織田に従えば、これまでの不当な略奪は一切禁じる。その代わり、正確な家族構成と職業を届け出ろ。これを怠る者は『敵対勢力』とみなす」


この「住民台帳」の作成により、三好家への内通者や浪人たちは、京の街に居場所を失い、次々と炙り出されていきました。算盤の珠が弾かれるたび、敵のネットワークが寸断されていくのです。

2. 藤吉郎の「24時間・即応警備体制」


俺が「裏」で情報を固める一方、兄貴(藤吉郎)は「表」で町衆の心を掴むパフォーマンスに徹しました。


「おらぁ! 織田の兵が道で小便したり、商人の物をタダで持っていったら、この藤吉郎に言え! 即座に首を撥ねてやる!」


兄貴は主要な交差点に「番所(交番のプロトタイプ)」を設置。

俺が設計した「2線式・非常通報システム(狼煙と早馬の組み合わせ)」を運用し、騒動があれば5分以内に織田の精鋭が駆けつける体制を構築しました。

「略奪する軍勢」しか知らなかった町衆にとって、自分たちを「サービスとして守る軍勢」は驚愕の対象でした。

3. 光秀の「朝廷コンサルティング」


ここで、明智光秀殿の教養が炸裂します。

信長様が単なる「地方の荒大名」と思われないよう、光秀殿は朝廷との交渉や儀式の所作を完璧にプロデュースしました。


「小一郎殿、御所の修復予算、あと五百貫ほど追加できますかな? 帝の権威を修復することは、信長様の権威を正当化することに繋がります」

「……計算済みです、光秀殿。三条の豪商から『治安維持協力金』として徴収した枠があります。回しましょう」


光秀殿が「格」を作り、俺が「金」を回し、兄貴が「現場」を締める。

この三位一体の統治により、数週間前まで地獄のようだった京の街は、急速に「織田の経済都市」へと変貌を遂げていきました。

結末:信長の「御所参内」


静まり返った京の街を、信長様が悠々と馬で進みます。

道端に膝をつく町衆の目は、もはや恐怖ではなく、秩序をもたらした新覇者への「期待」に満ちていました。


「……小一郎、藤吉郎。貴様ら、この短期間で京を『飼い慣らした』な」


信長様は、見違えるほど美しくなった二条城(義昭の居館)を見上げて笑いました。


「はい。ですが上様、京を維持するには莫大なコストがかかります。そろそろ、ここから南……黄金の眠る『堺』に、正式な請求書を叩きつけに行く頃合いかと」


「フハハ! 請求書か、良い響きだ。光秀、準備をしろ。堺の連中に『新しい時代の帳簿』を見せてやるぞ」

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