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あぶれ者たち  作者: 冷やし中華はじめました
1回限りのクラン
7/23

7


 遺跡の内部は静かだった。


 いや、静かすぎる。


 レオンは無言で歩を進めながら、背後に気を配っていた。どこかで何かが蠢いている気配がする。音はしない。だが、確実に“いる”。


 ミアがそっと壁に触れる。


「魔力が染み込んでる。昔、ここでは相当な魔術が使われてたみたいね」


「魔術の研究所だったんだろ」


「そう。でも、研究所にしてはおかしいのよ」


「何が?」


「ここ、あまりにも……人の気配がない」


 魔術の研究が行われていたなら、そこには人がいたはずだ。だが、ここにはその痕跡がない。生活の名残も、残された書物もない。ただ冷たい石と、染みついた魔力だけが残っている。


「まるで、ここにいた全員が……消えたみたいだわ」


 ミアの声が落ちる。


 そのとき——


「っ!」


 ガルドが咄嗟に短剣を構えた。


 何かが動いた。


 回廊の奥、闇の中から、黒い影がゆっくりと現れる。


 それは、人の形をしていた。


 だが、人ではなかった

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