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30 学年対抗剣術大会の代表

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなって挑戦しています。

今回は転生物。

ゆっくり書き進めていますのでお付き合いいただけたらうれしいです。

どうぞよろしくお願いします。



 寮に戻ってから、別にエドワードもセレナも普通だった。

 いったい、ティエルノは何を言いたかったんだ?


 今日、作ったクッキーをお土産にしようと少しだけど持ち帰っていたので、夕食後にみんなでお茶をした。

 次の慰問はエドワード達も行きたいと言うことで、5月の最終週の休みに行くことに決定。

 ミクラとジュンの家でまた差し入れを作って行くことにする。

 シーラと従者のふたりを入れて10人か!

 かなりの大人数で押しかけちゃうな!


 お茶を飲み終わり、片付けている時にエドワードが手伝ってくれた。


「ネモは本を読むのが上手だね」

「ありがとう。

 本を読んだり、詩を暗唱したりするのがけっこう好きなんだ。

 お母様を思い出すし……」

「母を?」

「うん、私の母は女優をしていたから。噂で聞いたことがあると思うけど……。

 私にいつもあんな感じで絵本を読んでくれたよ。

 大好きだった。

 だから、絵本を読んでいると母を思い出して、私も幸せな気持ちになれるんだ。

 子ども達も喜んでくれるなら、両方にとっていいことだよね。

 ダナンでも毎月、孤児院に行ってた。

 自分らしく過ごせる大好きな場所だったよ。

 ここでもできたらいいなって考えてたんだ」

「……そうなんだ。

 見学には行ったことがあるけれど、あんなに子ども達の中に入ったことはないから、今日はいい経験だった」

「あの子達は子どもだから。子どもは子どもとして扱われるべき。

 あそこにいる子の大部分は12歳でもう大人に混じって働かないといけないんだ。

 子どもらしく過ごせる時間や思い出を少しでもいいから感じて持っていて欲しいんだよね」

「それは、ネモが8歳の時、王都に来て辛い目に合ったことと関係してるの?」

 エドワードが真剣な顔で言った。

「どうかな? 

 そこまで考えたことはないけど。

 あるのかな?」

 今世の自分の体験というよりは前世の記憶の方が大きい気がする。

 

 片付け終わったので「エドワード、手伝ってくれてありがとう! おやすみなさい!」と挨拶して自分の部屋に戻った。


 ドアがノックされオードリーが入ってきた。

「ネモ、ダイゴ様から手紙が来ました!

 夏休みに会おうって!」

「わあ、いいね!

 でも、どこで? ミーア帝国まで帰るのはかなり日数かかるし、ダナンも何気に遠いからなー。

 ダイゴ、どこまで出て来られるんだろう? ウォロにも聞いてみる?」

「聞いても無駄です!

 ウォロは全然手紙を書かないそうですよ!」

「そうなの? 私には毎月くれてたけど……。

 はっ! 私も兄様に手紙書いてないや!! 書かなきゃ!」

「ダメですよー、ネモ。

 ウォロに似ないように本当に気を付けてください!」

「……ありがとう、オードリー」

「はーい、ではおやすみなさい!」

「おやすみなさい!」




   ◇ ◇ ◇ 




 剣の授業で7月初旬に学年対抗剣術大会が行われることが発表された。

 毎年、7月に剣、11月に魔法の学年対抗試合が開催されているそう。


 それぞれの学年から代表選手3名と補欠1名を選出。

 1年と2年がまず対決。勝者が3年と対決。

 次に4年と5年が対決。

 それぞれの勝者が最後の決勝戦に臨むんだそう。


 以前はくじ引きで対戦を決めていたけれど、いきなり1年と5年とかの対決になると体格差も大きいので、低学年と高学年に分けて予選みたいな今の形になったという。


 今までの練習で先生に選抜された8名が試合形式を経て選出されることになった。

 1寮からはエドワード、ティエルノ、ウォロが選ばれた。

 さすがに私は選ばれなかったよ。


「自分が選手になったらネモはうれしい?」

 ウォロに聞かれたから「うん、うれしい。いっぱい応援する!」と答えた。

「わかった」

 やる気になってくれたかな?!

 ウォロ、だいたい本気出さないんだよね。

 たぶん、魔法の方もあれがMAXじゃないと思うんだけど……。

 はっ! 本気出したら、他の1年生が危ういのでは?!

 

 そう思った時には試合が始まっていた。

 3人とも勝ちました!! (ウォロの相手、怪我しなくてほっとした)

 2寮のダリルを入れて勝者4人。

 とりあえず、この4人で補欠込みの選抜チームとして練習していくことになったそう。


 選抜チーム以外はいつもの練習ですけど、私は先生に呼ばれた。

「ネモ、剣を変えてみないか?

 重さのある長剣ではなく、こちらの方が合っていると思う」

 

 先生に見せられたのは短剣よりは刃がちょい長めかな? と思える細身の2本の剣だった。

「両手持ちですか?」

「というか二刀流と言った方がいいな。

 右手は順手で持って、左は逆手で持つ」

 忍者みたい! かっこいい!!


「じゃあ、この形の木剣を貸し出すから練習してみろ」

「ありがとうございます!」

 面白いなあ。この剣。


 私の次にも体格が小柄な子が何人か呼ばれて長剣以外の剣を勧められてた。

 細めの長剣の子もいれば、中型の刃のつき方が珍しい剣を勧められて子もいた。


 しかし素振りとかどうやんだろ、この剣?

 うん? 

 片手ずつか?


 授業が終わってから先生が「ネモ、忘れてた!」とこの剣の基本がまとめられてる本を貸してくれた。

 忘れないでくれ……。

 それだけ期待されてないってことですよね……。とほほ。


 エドワードとティエルノとダリルは妙にやる気になってて、放課後1寮前に集合して自主練をするという。

「私も剣が変わったので、邪魔にならないように隅っこで自主練したい!」

「いいよ! ぜひ!」

 ティエルノに返事をもらったのでウォロを見た。

「ウォロも一緒に自主練しよう!」

「わかった」

 ティエルノと目を合わせお互いにニヤリとする。

 高学年並みの体格のウォロは1年生の最終兵器リーサルウェポンだぜ!

 

 放課後、1寮前に4人と私が集合し、4人はそれぞれの課題(先生からこんな練習をしろと課題が出てる)を見合ってアドバイスしていた。

 私は本を読みながら、右手と左手の動きを確認したりした。

 次の剣の授業までには素振りぐらいまで行っとかないと!


 向こうの練習の合間にウォロが見に来て「この剣、ミーア帝国の型だよ」と教えてくれた。

「ミクラができると思う」

「ほんと! じゃあ今度会った時、教えてもらおう!」

「自分も少しならわかるよ」

「ほんと! じゃあ、後で教えて!」

「今じゃなく?」

「うん、今は選抜チームの練習でしょ」


 ちょっとしょぼんとするウォロ。

 まあ、一緒に自主練しよと声はかけましたが、私が。

「じゃあ、夜にウォロの部屋に行くから、わかんないところ教えて、ね!」


 ちゃんと夜、ウォロの部屋で教えてもらいましたよ。ドア大解放で!!

 

 ドア開けてんだから、ティエルノもエドワードもリビングにずっといて、こちらを眺めているのはやめて欲しい……。


 


   ◇ ◇ ◇




 2回目の自炊もやはりスープパスタだったから、ベーコンとソーセージを食堂で追加してもらってきて、野菜スープにいれた。肉増量作戦。

 スープの味も濃くなっておいしくなり、普通のパンにもよく合う味になった。

 オーサム先生がまた味見に来た。

 先生、味見というか普通に食べに来てないか?!


 今週末の休みはみんなで教会の孤児院に行く日。

 ミクラとジュンにも会える。

 楽しみだな。

映画を観に行ってきました!

今回は私チョイスで陰陽師。息子はコナンを観たがったけど、付き合ってくれました。

(前回は息子チョイスでゴジラー1.0でしたしね)

映像が浮遊感がすごくてきれいでした。呪の定義とかも面白かったです!

そのためちょっと投稿時間遅れました。

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