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301 女子会part2

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなって挑戦しています。

ゆっくり書き進めていますのでお付き合いいただけたらうれしいです。

どうぞよろしくお願いします。

 お風呂に入ってもう寝るだけになり楽な部屋着に着替えて、軽食やらお菓子やら客間に持ち込んで女子会スタート!!


 いきなりサーシャに「ウォロとは最近どうなのか?」と聞かれた。

 

 君は勇気あるファーストペンギンか。


「それ、前にもオードリーやセレナには言ったけど、個人差があるから……。

 人の体験とかの話は参考程度にしかならないよ。

 うーん、私はうまくいってるとは思うけど……」


「うまくいくの具体的なことを述べて下さい」

 オードリーが試験官みたいなことを言う。


「……ウォロは基本優しいし、嫌じゃないか確認してくれるから……」

 あれ?

 嫌だったら言えって言いながらキスして、嫌って言わせない時もあったっけ?

 やめてくれたけど、ミーアの皇宮の屋上で無理やりされそうになったこともあったっけ。

 それにこないだの『はむはむしたい』というのはくすぐったいくらいかと思っていたら、とんでもなかった……。


 私は考え込む。

「ん……、たぶんそんな感じ」

「たぶん?」

 セレナに聞き返される。


「うーん、ちょっと強引な時もあったかもしれないけど、本当にやめてと言えばやめてくれたし。

 そんな感じ」


 エリザベスが「強引なのもちょっと素敵と言うか、ときめきますよね」と言った。


「えっ? そうなの?」

 私が驚くとセレナが言った。

「小説だと、ヒロインのことが大好きで気持ちが溢れて強引にってよくありますよね」


 あー、好きな人にならいいけどねってやつですか?! 

 私も相手がウォロだとちょっと我慢しようとしちゃう時もあるし……。


「あー……、好きな人にはなかなか嫌とは言えないよね」

「ネモもそうなの?」

 セレナが驚いたように言った。

()と言うことはセレナもそうなの?」


 セレナが真っ赤になる。

 ライト優しそうだけど、強引なとこもあるのか?


「強引っていうか……。

 みんなは、キスの時……、その、口開ける?」

 すっごい真っ赤になってみんなに問いかけるセレナ。


 これは真剣に答えねばなるまい!

「その時によるけど……。

 ふたりきりでキスするぞって時は、する」

「それは最初からそうだった?」

 セレナにさらに質問された。


「えっと、最初?

 付き合い始め……って、11歳か」

「そこまで遡らなくても……」

 オードリーが笑った。


「11歳は口にキスしてないと思う。

 12歳の時はウォロがすごい恥ずかしがっちゃって、唇が触れるか触れないかぐらいのキスしてた。

 13歳で……口を開けるようなキスはまだしてなかったと思うけど……」

「キスマークはつけられてたね」

 オードリーが思い出したように言った。

「キスマーク?!」

 サーシャが叫んでエリザベスと抱き合う。

 なんだその反応?


「14歳は?」

 セレナに先を促される。

「えーと、14歳……2年生の時だよね。

 1年の後半からウォロが抱きしめてきて、キスしてくることが増えて……。

 でも、私がちょっと我慢しているみたいなことがあって……」

「我慢?」

 サーシャが聞き返す。


 私はため息をついて言った。

「んー、抱きしめてキスしながら身体を触ったり服を脱がせようとしてきたりがあって……。

 それはさすがに少し抵抗しちゃったりしてて……、でも、だんだんそれも……」

「えっ、2年の時、もうそんな感じだったの?!」

 サーシャに言われて、思わず赤くなる。

「……早すぎだよね……。

 だから、アリスやカトレア先生にしか相談できなくて……、っていうか、なんで私ばっかり話してるの?!」

「まだ、キスの話が終わってないから」

 オードリーに真顔で言われる。


「ああ、うーん、そこらへんかな。

 服を脱いだり身体を触るより、キスの方が受け入れられたし、私からも、そのウォロが落ち込んでたりすると私からキスしたりすることもあって、その時は口を開けてお互い……」

 言ってて恥ずかしくなり、抱えていたクッションをオードリーに向かって投げた。

「もう、これでおしまいっ!」


「あー、それで避妊具に話が繋がるわけだっ!」

 オードリーがクッションを投げ返してきてニヤリと笑った。


「私は話したから!

 オードリーはっ?

 オードリーだって、11歳の時にダイゴともう婚約してたじゃん!!」

「私は遠距離恋愛でしたから!」

「ずるい!

 ミーアに帰るとずっとダイゴといたじゃん!

 絶対してるって!!」


「恥ずかしいのにちゃんと答えてくれてありがとう、ネモ」

 セレナに言われて、オードリーがちょっとばつの悪そうな表情をする。


 そうだよ。

 私はちゃんと答えた。

「エリザベスとサーシャは?」

 私は話を婚約者がいるふたりに振る。


 ふたりは慌ててから、顔を見合わせふたりで照れ笑いを浮かべる。

 エリザベスが「最近かな……」とぼそりと言った。

 サーシャがそれを聞いて頷き、「私も……」と言った。


 セレナがほっとしたように言った。

「みんなしてるんなら、大丈夫なのか……」

「嫌なら、しなくていいんだよ」

 私が言うとセレナが笑った。

「ううん、大丈夫。

 ちょっと戸惑っただけ」

 

 ああ、戸惑うよね。

 それにこれ以上進んだらどうしようと思うよね。


「ネモは、結婚前に、その……してたの?」

 サーシャに聞かれてぎょっとした。


 えっと、それは……。

 私の焦った顔でわかっちゃったみたい……。


「ごめん……、ウォロにも関わることだから、さすがにそういうことまでは、言いたくない……」

 そうだよ。

 経験者だからって何でも話すことはない。


「ごめん……」

 サーシャが謝る。


「謝んなくても……。

 答えたくない質問には答えないっていうだけだから」


 オードリーが真面目な顔で言った。

「ネモは、ウォロにどう言ったの?

 ほら、避妊をして欲しいって、どんなタイミングで言った?」


 私は思い出す。

「えー、どうしたかなあ。

 ウォロに……、あー、最初から言ってたと思う。

 学校を卒業したいから、妊娠したら困るって。

 結婚する少し前に避妊具が発売されたから。

 それまではすごく悩んで、ウォロにもちゃんとした知識を得てもらうようにした。

 だから、それからは避妊具を使うようお願いした」

 あ、これじゃ、してたって白状したようなもんか?!


 サーシャがびっくりしたように言った。

「避妊具使ってって、ネモから言ったの?」

「あー、ふたりでというか、どちらかというと私からお願いした形かな。

 あれは男性がつけないといけない物だから……」


 みんなシーンとしてしまい、焦る。

「えっ? そんな変な話だった?

 みんな言わないの?」


 エリザベスが頷いた。

「言わないというか……、言えない……よね」


 そ、そうなのか?!


「それはウォロとネモだから成立してんのかもよ」

 オードリーも言った。


「そんなことないと思うけど……。

 あ、それから避妊具は100%じゃないから、避妊薬も一応お守りとして持ってる」


 セレナがため息をついた。

「すごいねネモは、何でもウォロに話すし、ウォロもちゃんと受け止めてくれるし……」


「えっ、ライトだって話聞いてくれるでしょ?」

「うちは……、優しいけど、ちょっと束縛が強いかも」

 セレナの爆弾発言?!


「大切にしてくれるって言えば聞こえはいいけど、他の男の子と話をしたりするの嫌がるし。

 野営実習でミカやエドワードと一緒に行動してた時があると聞いて、すごくいろいろ聞かれた……」

 そうなんだ……、意外だなライト。


「………ティエルノだってそういうところはある……。

 聞いてこないでちょっと機嫌が悪くなるかな……。

 でも、それがわかってて、対応できているならいいんじゃない?」

 エリザベスが言った。


 うーん、束縛ということで言ったらウォロも強い部類に入りそうだけど……。

 

 サーシャが手を叩いて言った。

「なんだか変な話になってきちゃったね。

 今度デートに行く場所を考えてるんだけど、どこかいい所ない?」


 雰囲気を変えようとしてくれているんだな。

「うーん、王都でだよね?」

 私もすぐ返事する。


「うん、王都で」


「王城通りに新しいカフェができて、そこのケーキが美味しかったです!」

 アルテイシアが教えてくれた。

「へー、知らない!

 ケーキ、いいね。

 誰と行ったの?」


 友達かダーゼンとかなと思って聞いたら、アルテイシアが真っ赤になってしまった。

 これは……、ネイサンと、かな?

読んで下さりありがとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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