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154 新3年生!

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなって挑戦しています。

ゆっくり書き進めていますのでお付き合いいただけたらうれしいです。

どうぞよろしくお願いします。

 終業式の日。

 もう大使館にマイベルとダイゴが到着している連絡が来ていたので、私達3人は終業式後はミーア大使館に昼食を食べに行くことにしていた。


 学年の結果は……。

 ウォロが学年1位。エドワードは学年2位だった。

 エドワードは筆記も実技も強いのにさらにその上を行くということは、ウォロ、本当にすごい……。


 競い合えるライバルがいるからということもあるのだと思うけれど。


 学年3位はライトとセレナ。

 学年5位はティエルノと私。

 7位がオードリーだった。

 ミカが9位、ダリルが10位。

 8位がね、サーシャなんだよね。


 ミカ、かなり頑張ったよね!

 

 5年生の方もアンドレアスがダントツで総合1位。ランスが2位。アポロが6位、アリスは7位だったそう。

 3~5位は他の5-1寮のメンバーだったそうで、やっぱり1寮って頑張らないといけない宿命みたいなもんがあるのかしら……。

 最終的に元通りにまではならなかったけれど、5-1のメンバー達とアリスは友人関係には戻れたそうで、それは良かった。


 大使館に行くとマイベルとダイゴがいた!

「おめでとう、マイベル! 4月から楽しみだね!」

 私とマイベルが抱き合って喜ぶ。


 ダイゴとウォロがニヤッと笑い合って、オードリーがダイゴに抱きつく。

 

 5人で昼食を食べながら入学準備のこと聞いた。

 さすがダイゴ、抜かりない。

 制服もできてるし、準備する物はほとんどできてる。

 後は私服や身の回りの物をもう少し揃えたいので、それは私とオードリーに頼みたいとのこと。


「了解!」

 私が言うとダイゴが笑った。

「ネモは今でも中身は男の子みたいだな」


 買い物に行く前に私はマイベルの身体の様子をチェックさせてもらう。

 光を握った手から流していくと、うん、大きな問題はない。

 ただちょっと緊張しているのかな?

 身体の疲れがあるみたい。

 私は身体を温めて血行が良くなる感じに光を調整していく。


「温かいです。気持ちいい」

 マイベルが言った。

「うん、身体は大丈夫。長く旅してきたし、ちょっと緊張しているよね。

 もう、私達がそばにいるし、ダイゴもしばらくいてくれるし大丈夫。安心してね」

 言いながら、片方の手で背中をゆっくりさする。

 マイベルが頷いてくれた。

 

 女子3人で洋品店に行き、既製品でサイズの合うものをいくつか購入し、ワンピースなどは細かい調整をしてもらうことにし、後日取りに来ることにした。


 下着もオードリーが選んでくれている。


「ネモも新しいの買ったら?」と言われ、サイズを計ってもらったら、胸の下着のサイズアップを勧められた。いつものシンプルなデザインのを選んでいたら「またそれ?」と言われた。


「いや、これが一番楽だし、見られてもそこまで恥ずかしくないかも」

「ウォロ以外誰が見るのよ!」

「いや、エドワ……」と言いかけてはっとしてやめる。


 オードリーが変な顔をして聞いてきた。

「何でエドワード?」


 私は慌てて言った。

「前にエドワードにちょっと見られたことがあって! 

 そういうトラブルがまたあるかもじゃん! 無難な方がいいって!」


「あー、寮だとそういうこともあるかもね……。

 それはウォロ知ってるの?」

「……知らない。かなり前だし。もう言うつもりもない」


 大使館に戻り、寮に戻る。

 オードリーがちょっとこわい顔をしてエドワードを見るので、もうやめてくれーと思いながら、「オードリー?」と声をかけ、オードリーの部屋に連れて行く。


「もうお互いなかったことにして、一切話してないから、蒸し返さないで……」

「いつなのよ?」

「1年の時、ミーアから疲れて帰ってきたウォロの風呂を手伝った時……」

「ああ、あの時。エドワード、ドア開けてないって言い張ってたのにな。

 まあ、もうだいぶ前だね。うん、もう言わない」

「うん、ありがとう」


 生徒会役員として入学式の準備、書類作りや講堂の準備などの合間に、薬作りをした。


 大使館に薬を持って行き、送るのをお願いしながらダイゴと話す。


「ミーアの魔獣の活動は冬の間は落ちついていたんでしょ?」

「うん、冬の間はね。

 ただ、暖かくなってきたから、また去年の夏のようなことにならないかと警戒はしている」


「いろいろな研究者達が調べてくれてるんだっけ?」

「ああ、ウォロからのアドバイスで地学や環境学の学者にも参加してもらってデータを取っている。

 研究ってのは定点観察やデータ集めが重要だから、すぐには結果が出ないしな……」


「今年は魔獣の活動が落ち着くといいね……。

 マイベルはウォロとオードリーと?」

「ああ、勉強を見てもらってる」

「ウォロは総合1位だしね。いい家庭教師がそばにいるようなもんだね!」


「ネモは?」

「これから病院にも薬を届けるの。ミカとレイモンドが馬車で待ってる」

「レイモンド?」

「ああ、一緒に薬を作っている新4年生で、今度の生徒会長だよ。

 あ、カルタロフ伯爵の息子、だよ。

 薬作りを一緒にしてるの。

 ミーア大使館に戻ってきて、ウォロを連れて帰るから。

 オードリーは今日、シーラと一緒にこっちに泊るって言ってたし。

 じゃあ後で!」


 病院に行き薬を渡す。

 治験もだいぶ進み、魔法学校製の薬として販売も考えられているという。

 そうしたら、お金が稼げる! と思うけど、売り上げは学校に入るそう。

 うーん、なんか納得いかんな。

 放課後にしている活動なんだけど。確かに部屋や器材は学校の物を使っているし、ミーアには私が作ったのをタダで送っているしな……。しょうがないか……。


 そのまま馬車で大使館に寄り、ウォロと合流して学校に戻った。

 その馬車の中でウォロと、オードリーとダイゴにデートをさせてあげたいねという話をする。

 そうしたらレイモンドが「妹さんを学校見学に連れてきてあげたら?」と言ってくれた。


「いい考え! そうしたら、その間オードリーとダイゴは出かけてもらえるね!」

 

 ウォロが頷いた。

「明日、大使館に行ったらそう伝えて、マイベルを学校に連れてこよう!」

「エドワードやセレナも喜ぶと思う」

 ミカも言ってくれた。


 次の日、ウォロとふたりで大使館に行き、ダイゴに話をしてオードリーと過ごしてもらうことにし、マイベルを学校に連れて行くことにする。

 マイベルのメイドも一緒にということになり、紹介されたのがメグでびっくりする。

 マリヤム宮のメイドじゃなかったっけ?

 

 聞くと、エステル宮には王国までついてきてくれるようなメイドがいなくて、マリヤム様がメグを推薦したのだと。

 確かにメグは有能。ちょっと厳しそうな感じもするけど、頼りがいはある。


 学校に着いて、受付で入校手続きをして食堂に行くと、エドワード達が待ってくれていて、マイベルがほっとしたような表情になる。

 

 エドワードに促され、マイベルが隣に座った。私がマイベルの隣に座る。

 ミカ、ダリル、セレナ、ライト、ティエルノ、そしてマイベルの叔父でもあるマイネが待っていてくれ、メイドのメグも座ってもらった。


 ダリルだけ初めましてかな。


「ラピスラズリ・マイベル・ミーアです。どうぞよろしくお願いします」

 マイベルが緊張しながらもゆっくりと自己紹介した。

 うん、慌てるより、いい!


 ティエルノが言った。

「マイベルの皇族名はラピスラズリなんだね。きれいな青い石だよな。ウォロはなんだっけ?」

「モーリオン、黒水晶」

 私が間髪入れずに答える。

 オードリーが「ネモのネックレスの石よ」と言う。

 学校に婚約の印だとかいろいろ理由を書いて許可申請したら、無事に許可もらえたんだよね。

 なので、毎日、ウォロの黒水晶のネックレスを身につけることができている。


「なんだかネモと並んでいると、金と銀の光の姉妹みたいだな」とダリルが言った。


 私は金髪に濃いめの青い瞳、マイベルは銀髪に明るい青い瞳だ。

 ウォロと兄弟というより、私の方が姉妹に見えるのかも。

「マイベルと姉妹しまいに見えるならうれしいな」

 私の言葉にマイベルがうれしそうに笑った。


「ウォロの妹なのにかわいいな」

 ダリルが言って、ウォロとマイネに睨まれる。

「私の姪でもあるので!」

 マイネがダリルに牽制している。


「かわいいからかわいいって言って悪いことないだろ!!」

 ダリルがぶつぶつ小さい声で言っている。

 メグが『こいつ覚えたぞ』みたいな感じでダリルを見ていた。


 お茶を飲み終わり、学校の中を案内しようと立ち上がると、自然にエドワードがマイベルをエスコートしてくれる。


 突然、足音が響き、振り返るとサーシャがこちらにまっすぐ向かってきていた。

 私は急いでサーシャの前に飛び出して声をかけた。


「サーシャ、こんにちは!」

 サーシャは勢いを止められて、ちょっとふらついて急停止した。

「あれ、誰?」

「今度入学する私の妹なの。よろしくね」

「ネモの妹? 辺境伯爵家の?」

「いえ、ウォロの妹よ。私には義妹になるわ」

「ということは、ミーア帝国皇女?!」

「うん、夏に2-1……次は3-1のみんなとミカとは夏の旅行で会って友達なの。

 これからみんなで学校案内するから。じゃあね」


 そのまま、スルーと思ったら、サーシャに腕をつかまれた。

「私も一緒に!」

「ごめんなさい。もう結構人数いるから……」

 後ろ手で『私にかまわず行け!』と合図する。


 ダリルが気を使って残ってくれようとする素振りが見える。

 ウォロがダリルにみんなと行くように促してこちらに来てくれた。


「妹は友達と会うことを楽しみにしていたから、今度ゆっくり紹介する……」

 私の言葉に被せるように「わかってるんでしょ?!」というサーシャ。


「私が……エドワード様と仲良くしたいの、わかってて邪魔してるのよね?!」

 見るともうみんな食堂を出たので安心する。


「私にとってはエドワードやマイベルの方が、サーシャより優先するべき人なので」

 サーシャの表情がピキッとした。


「エドワードこないだの新年パーティーでサーシャに追いかけられて、その、ちょっと、嫌がってたよ。

 最近、圧すごくない?

 エドワード、そうすると逆に引いちゃうよ」

読んで下さりありがとうございます。

この先、書いていて、サーシャが本当に想定外なことをしだして、これ収拾がつくのか? と思いました。

今日、ダメなら書いたのはあきらめて戻ろうと、思いつくままに書き進めてみたら、何とかなりました。

良かった~。

なので、そのまま行きます!

これからもどうぞよろしくお願いします。

※すみません、ネックレスについての記述を投稿後に加筆しました。

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