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147 冬休みの過ごし方

悪役令嬢や聖女が登場している話をたくさん読んで楽しくなり、自分でも書いてみたくなって挑戦しています。

ゆっくり書き進めていますのでお付き合いいただけたらうれしいです。

どうぞよろしくお願いします。

 次の日の終業式。

 アルテイシアの話も1、2年の王城での話も何もなく、いつものような終業式だった。

 いつもと違うのは1、2年生がなんとなく仲良くなっていて、いい雰囲気になってたことかな。

 

 みんなで周りを伺い合い、牽制し合ってギスギスしていたのが、事実が白日のもとにさらされ、言い合ってすっきり(特にというかほとんど女子)したのかも……。 


 成績表……、あー、怖い!

 でも、休学しちゃってたし、うん、下がってもしょうがないもんな。


 結果は筆記が9位、実技が5位。総合7位だった。

 あー、下がったな。いつも総合4位だったから……。

 次、頑張ろう!


 ウォロが自分のを渡してくる。

 筆記が3位、実技が1位で総合1位だった。

 実技がダントツにずば抜けているということだね。まあ魔法対戦で優勝してるし。

 筆記の順位に納得がいってなさそうな顔をしているが、総合で1位だよ?!

 何が不満なんだ?!


「冬休みは筆記の見直しだな」

 ウォロの言葉に私も同意する。私の方がしなきゃだよ……。


 エドワードから離宮の大広間は修繕になっちゃったけど、他の部屋は使えるから、泊まりに来ないかと誘われたけど、私は薬作りもあるし、寮と大使館で過ごすことにした。


 年末に孤児院に2年生だけで行くことを決め、その日だけ寮のみんなとミカとダリルに声をかけて約束した。


 エドワードは年始のパーティーに私達を招待してくれた。

 義理の兄弟にはなるけれど、それは別に私達の関係に何か特別な変化を与えるものではないと気がついたそう。

 ただ陛下にそれを全面的に押し出すような話はしないで欲しいとは、お願いしたそう。


 そうそう、昔、ジョシュア兄様も言ってたけど、義理の兄弟とはいえ、血はつながってないし、結婚もできる間柄というわけだし。今と何も変わらない。

 ジョシュア兄様はもう本当の兄様と私は思っているけど、たぶん、エドワードはこのまま友達という関係でずっと行くんだろうなと思う。


 2-1寮のみんなも招待されてるそうで、その日だけは離宮にお泊り会をすることにした。


 結局、セレナとライトはそれぞれの家に帰り、日中は一緒に離宮へ行ったりお互いの家を訪ねたりして過ごすことにしたそう。

 エドワードとティエルノはダリルとミカを誘って離宮で合宿みたいな感じで過ごすことにしたらしい。

 

 なので寮は、私とウォロとオードリーの3人だけ。

 午前中は図書館で勉強し、午後は私は薬作りにラボに行き、ウォロはクラウス先生と魔道具作り、オードリーはラボに一緒に来て手伝ってくれたり読書したりしていた。

 オードリーの行きたいと言っていた港町は、ここから2日くらいかかるんだよね。往復と滞在を考えたら今回は無理だね……となった。

 私とウォロなら馬で急いで1日で行けそうだけど……、オードリーにはその行程は厳しいよね。


 神聖ホウエン王国は王が退位し、王弟が後を継いだという話は聞いたけれど、その後の話があまり聞こえてこない。苦労しているのかな?

 ハイレディンとカイオーは仲良くやっているかな?


 エリザベスとも学校の食堂でお茶することができた。

 年始の王城のパーティーに参加するそう。


 そうか、じゃあ2-2のサーシャとかも参加するのかな。

 ちらっと思ったけれど、まあそれは私とはあまり関係ないか!


 魔法についてとかそんな話をしてから、実は私の様にスラックスの制服を着たり、剣の授業を取りたいと思っていたけれど、父親の許しが出なくてできなかったことを話してくれた。

 剣の練習なら、今度自主練に一緒に参加できる時に来てみたら? と話す。

 うん、ティエルノもいるしね。

 

 婚約者のウォロのことを聞かれたので、婚約者がいるのかと聞き返したらいないそう。

 一応、エドワードの候補にはなっているみたいだけど、父親がそこまで乗り気でないらしい。

 へー、なんでだろ?

 また、おしゃべりしようね! と約束した。

 

 光魔法薬ができると病院に持って行き、キャサリン先生と話をした。


 生理の話は8~9月が誘拐されて魔道具の箱のせいで24日間消えたりしてるので、そこの周期がずれちゃってることを伝え、今までの記録を見て「少し周期が不安定ね」と言われた。

 

 とりあえず緊急避妊薬の使い方について説明書より詳しい話を聞けて安心できた。


 それから、マーリン先生に頼まれて、手術ができない患者を診た。

 脳腫瘍とか、身体の奥の内臓の裏に腫瘍とか、そういうケース。

 1回では難しく、続けて毎日診る必要があり、申し訳ないけれど治すまで患者を増やさないということを約束してもらい、このふたりの患者さんは3日間連続して通って診た。

 クルトとも一緒にご飯を食べたりして楽しかったけれど、やはり毎日通うのは大変……。


 あっという間に孤児院に行く約束の日になり、私達は離宮で待ち合わせた。

 数日振りなんだけど、久しぶりにみんな揃って会えてうれしかった。


 孤児院に持って行くクッキーをライトと私を中心に作って、久しぶりに持って行く。

 

 それぞれ子ども達とのんびり過ごすことができて、大きい子ども達もいつもの勉強会ではなく、おしゃべりしたり、学校についての質問をしたりという時間が楽しかったそう。


 ミカのお父さんの仕事に興味を持った子もいて、仕事見学に行く話なども出てた。

 布の染色や仕立ての仕事だよね。

 手に職って感じだし、場所も王都の近くだからいいかも!


 帰りにオードリーがセレナに頼まれて買い物に付き合うことになり、私達はミーア帝国大使館に泊ることにした。急だったので、シーラだけ学校に戻ってもらい、外泊連絡をしてもらうことにした。


 私とウォロは先に大使館に戻った。


 ウォロの部屋に入るなり、キスされる。

 たぶん、こんなことになるとは思っていたけれど……。


「いつオードリーが帰ってくるかわからないし……」

 そう言ったら「大丈夫、夕食を食べて帰ってくるって言ってたから」と返される。


「今日は無理? 何か問題でも?」

 そう聞かれると、うーん、特に問題はないです。

 今、生理でもないし……。


「ウォロは……」と言いかけて黙る。

 避妊についてどう考えているかなんて聞きづらい。


「何? オードリーやマリアに言われてたこと?」

 良かった、なんとなくわかってくれたみたい。

「うん、妊娠しないように気をつけること、ウォロも考えてくれる、よね?」

「気をつけたいけど……」

 うん? なぜ、けど……?


「何をどうすればいいのかわからないとこがあって……」

「それじゃあ、ダメじゃん!」

 キャサリン先生にウォロにも話してもらう?

 それともクラウス先生?


「とりあえず、ミーアでしたことまでなら大丈夫でしょ?」

「……まあ、そうかな」

「じゃあそこまで!」

 

「えっとこれは……」

「なんでも言うこときく権利使っていいなら、もっと好きにさせてもらうけど……。

 だから、今回は違う」

「えー、何それ? ずるくない?」




   ◇ ◇ ◇




 うとうとしていてはっと目を覚ますと、ウォロに抱きしめられて寝ていた。

 ウォロはぐっすり眠っている。

 幸せだな。

 ウォロが私を大切に思ってくれているのはわかる。

 私もウォロを大切に思っているけれど、男性としては我慢させちゃっているんだろうなと思うこともあって……。


 私はウォロの頬にキスした。

 ウォロが目を覚ます。

「もう起きないと……。お風呂にお湯溜めてくる」

 私がウォロの身体から離れようとするとぎゅっと抱きしめられる。

「寒いから自分が行く」

 脱ぎ散らかしてたシャツとズボンを手早く着て、風呂場へ行ってくれた。


 そうだよ、私の服は?!

 下の下着と、ブラウスははだけてたけど身につけてる。でも、胸の下着がない……。

 慌てて見回すとベッドの上の方に、足元の方にスカートとかカーディガンとばらばらに散らばってて、それを見て恥ずかしくなる。

 

 あわててかき集めて下着とブラウスはきっちり身につけた。

 ウォロが戻って来て、ベッドに潜りこんでくる。

「あれ、着ちゃったの? これから風呂に入るのに?」

「だって……」

「まあ、また脱がす楽しみが……」

「ダメだよ! 一緒には風呂入らないからね!!」

「えー、もういいじゃん!」

 私は首を横に振った。

「それはダメ!」

 風呂でお互い裸になっちゃったらダメな気がする。


 結局、私はスカートなどちゃんと身につけて、自分の部屋に戻り、自分の部屋の風呂に入った。


 食堂で遅めの夕食を食べているとオードリーが帰ってきた。

「今、夕食? じゃあ、後でネモの部屋に行くから!」

 

 オードリーが機嫌よく部屋に戻っていくのを見送るとウォロに言われた。

「な、気がついてないだろ?」


「いや、気がついてると思う……」

 ふたりとももう風呂に入っているのは気がついてると思うし、それで遅めの夕食だもんな……。

 いや、絶対、なんかしてたって思われてると思う!


 私はお茶を用意して、オードリーが来るのを部屋で待った。

 ノックの音してドアが開いてオードリーが顔を出す。


「お茶を用意して待ってたよ!」

 私はお茶を入れ始めた。


 オードリーが入って来て、ソファに座った。

 私はカップをふたつテーブルに置くとオードリーの隣に座る。

 なんか寒いからそばにいた方が温かいんだよね。

 

「はい、セレナと私からプレゼント」

 白いちょっと高級そうな紙袋を手渡される。

「プレゼント? なんの?」

「セレナが自分のを買いに行ったんだけど、私も欲しくなって買ったんだ。

 ネモにもってセレナと選んだ!」


 開けて見ると白いレースをたくさん使った下着みたいな……。

 キャミソールとかいう感じ?

 しかも生地が超薄いっすよ。

 でも、こんなにフリフリ付いていたら、この上に服着たらなんか変じゃない?


「買い物って下着だったの?」

「うん、最近、こういうかわいい下着が流行ってるんだって」

 マジですか?

 全然知らない。


「えー、制服の下とかにこれ着るの? このフリフリみんな潰れちゃうけど……」

「あはは、ネモならそう言うと思った! それは恋人に見せるための下着だよ!」

 

 えっ?

 セレナが欲しくて買いに行ったんだよね?!

 えっ?


「意外よね。セレナ、ネモには恥ずかしいからって誘えなかったみたい。

 ネモの方がやることやってるって言っといた」

「な、なにそれ?! やってないよ!

 だって、オードリーに妊娠するようなことはするなって言われてるし!!」

「じゃあ、今日何してたの? ウォロと」

「……。えっと……」

「言えないようなことしてたんでしょ?」

「でも、妊娠するようなことはしていない!!」

「まあ、ウォロなら無理なことはしてこないと思うけど……。

 気をつけてなら、いいんじゃない?」


 ……オードリーはダイゴと離れてるから。

 寂しいよね。


「1月末にマイベルの入学テストがミーアであるわ。

 マイベルが合格したら、春休み前にダイゴ様と王都に来て、入学式後までいる予定よ!

 楽しみだわ!」

 オードリーがにっこり笑った。


 あ、それでご機嫌なのね!

 マイベル、頑張れ!

 

読んで下さりありがとうございます。

キングダム2を観ていたらこんな時間でした。

明日の朝、起きれないかもしれない……ので、今投稿しちゃいます。

変則投稿すいません。

明日の午後投稿もする予定です。

これからもどうぞよろしくお願いします。

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