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弱き王の物語  作者: ふるたく
3/10

ジョウイ帰還の朝

姉様と別れ、僕は政務に励んだ。


楽な毎日では無かったけれど、2日後にジョウイが戻ってくる、と思うと仕事にも精がでる。


僕はジョウイが帰ってくる時を想像して

顔を綻ばせた。

--------------------------------------------------------


ジョウイとは僕と同い年の幼馴染だ。


親同士が仲が良かった事、僕とジョウイが同時期に生まれたという事で物心ついた頃には僕らはもう一緒に遊んでいた。


最初は僕とジョウイの二人で遊んでいたのだけれど、気が付いたらナナミ姉様も一緒に遊ぶようになっていた。


それが10年ほど経ったある時期を境に僕らは一緒に遊べなくなってしまった。


一つは父が死んでしまったことで僕が政務に携わるようになったこと。


一つはジョウイが、ジョウイの父上が主催している旅芸人の一座に参加するようになったこと。


ジョウイ達旅芸人一座は一度に長期的な旅に出る。


その為、ジョウイ達が帰ってくるのは一年のうちに何度あるか、だけだった。


--------------------------------------------------------


そして、ジョウイ達が帰ってくる日になった、、、、。


--------------------------------------------------------


(ジョウイ達は何時頃に、帰ってくるのだろう、、、)


そわそわ



僕は政務室で書類を確認している。



そわそわ



僕「、、、、、、、、」


バド「、、、、、、、、、」



そわそ


バド「王、集中されませい」


と、ビシッと叱責するバド


僕「あ、ごめん、、、」


僕「、、、、、、、、」


言って、僕は何とか書類に集中する、、、、


、、しようと、思った。


けれど、、、



そわそわ


バド「王、、、、、」


はあ、、、、と、


バドは深いためをする。



それは、(知らず知らずの内に)僕がチラチラ外を見てしまっていたから、、、に他ならない


僕「あ、ごめん、、、、」



今日、何度目かになる謝罪をバドにする。



チクタクチクタク




チクタクチクタク




チクタクチクタク




時計の音が部屋に響く。



チクタクチクタク、、



と、


「おーい、着いたぞーー」



と、外から声がした。



僕は、ハッとなって、立ち上がり、外へ、、、、


バド「王!!」



、、、外へ、出ようとした、が


バドの一喝で、席に戻る、、、。



そして、書類と再度向き合う。


僕「、、、、、、、」



僕「、、、、、、、」



バド「まずは仕事優先です。」


バドの厳しい言葉が飛ぶ。



僕「わ、分かってるよ、、、」



、、、、バドの顔色を伺うと非常に険しい表情をしている。



バド「しかし」



と、バドは少し間を置いて静かに言った。




バド「その後の予定は、何とかやりくりしておきましたから、今日の政務はそれで終わりです。」



バド「本日は、ご友人とごゆるりと過ごすが良いでしょう。」



!!



それを聞いた僕は パッと顔が明るくなり



急いで書類整理に励む、、、!!





その集中力たるや、僕の周りだけ2倍速の世界になったかの様。



僕「、、、、、、、、」


僕「、、、、、、、、」


僕「、、、、、、、、」


僕「終わった!!!」



僕は声を出すと同時にすでに部屋から飛び出していた。



ダダダダダダダダダダダダ



廊下を駆ける




ふと、背中の方で、




バドの大きなため息が




聞こえたような気がした、、、、


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